天皇賞・秋2017予想 血統面からも各馬を分析

天皇賞・秋(過去のレース)

このページは2017年10月29日(日)に東京競馬場で行われる第156回天皇賞・秋(芝2,000m)の予想や血統に関する考察記事となります。(他のサイトでは天皇賞(秋)や天皇賞秋という表現がされていますが、このブログでは天皇賞・秋2017という表記で統一します)

レースの予想について

予想の最終決定は土曜の23時までに決定し、それ以後の変更は行いませんが、この記事の趣旨はあくまで個人的なメモおよび考察ですので、閲覧する時期によってはまだ各馬の考察や予想が行われていない可能性もあります。(これまでの予想記事の一覧はこちら

随時記事の追記やリライトは行う予定ですので、もし予想過程や決定にご興味がある方はお手数ですがブックマーク(お気に入りに追加)などを行い、再度ご訪問いただくとお楽しみいただけるかと思います。

※毎回予想を進めていくとゴリゴリに長くなるため、記事の完成をもって公開すると、開催日ギリギリになってしまうので、競馬の予想記事はこのような形での公開を行っています。

(画像引用:JRA公式サイト「天皇賞(秋):レースについて」より)

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天皇賞・秋とは

天皇賞は日本競馬の黎明期から存在する歴史のあるレースであり、他のGⅠレースに比べて権威性の点でもかなり格式の高い(日本競馬では恐らく最高峰とも言える)レースとなり、その名前が冠されている天皇陛下も時に競馬場に来場するなど、御前競走として開催されるほどのレースです。

また天皇賞は春と秋の二回開催され、春は京都競馬場(芝3,200m)、秋は東京競馬場(芝2,000m)で行われますが、開催回数は共通してカウントされるため天皇賞・春は奇数回、天皇賞・秋は偶数回の表記となっています。(そのため今回は第156回となります)

レースの位置づけ

天皇賞・春はGⅠ競走として最長の距離で行われるため長距離馬の育成において意義がありますが、天皇賞・秋は2,000mで行われるためマイル(1,600m)を得意とする馬やクラシックディスタンス(2,400m)以上を得意とする中長距離タイプにも対応が可能であるため、ほぼ全競走馬にチャンスがあるレースとなります。

また、3歳馬も出走が可能であるため毎年かなりの有力馬が集まることが多く、無差別級の最強馬決定戦とも言えますが、東京競馬場の2,000mは単なるスピード馬では勝てないレースと言われており、このレースを勝つことは種牡馬としての価値を高めることにおいても重要で、牧場関係者などからもかなり重視されていると言われています。

思い出の天皇賞・秋

少しだけ個人的な思い出を振り返るとまず2008年のウォッカ対ダイワスカーレットの女傑対決は強い馬がバチバチに戦ったレースとしてかなり面白いレースでした。個人的にスローペースの瞬発力勝負はあまり好きではないので、よどみのない流れで強い馬がスピードとスタミナを駆使して戦うレースは本当に面白く大好きです。

そしてあまり思い出しくない人も多いでしょうが、1998年の”沈黙の日曜日”サイレンススズカが故障(その後すぐに予後不良で死亡)したレースや1994年のビワハヤヒデがレース中に屈腱炎を発症し(レース後すぐに下馬)5着に終わったレースなどは、僕が二頭とも大好きな馬でかなり人気を背負っていた(恐らくまともなら両馬とも勝っていたでしょう)だけに、今でもはっきりと覚えていますね。

最近は大きな舞台で幸いにしてこういったことはあまり起こっていませんが、いつも全馬が無事に周ってきてほしいなと願っています。

レースの傾向と展望

近年GⅠレースでもスローペースが多く上り勝負となることは多いのですが、過去の天皇賞・秋のレーススタッツを振り返ってみると意外とスローペースにはなっておらず、前後半の3ハロンのライムは前半が35秒~36秒、後半が34秒~35秒とやや後傾ながらもよどみのないペースで流れており、レースタイムも1分58秒化から59秒あたりが予想されます。

またスタート直後にすぐにコーナーを迎えるため各馬が殺到するなど枠順も一つのカギとなります。

ディープインパクト産駒の苦戦とトニービンの存在感

勝ち馬に限って見ると面白いことにここ10年の勝ち馬の種牡馬がすべて違う点です。また末脚勝負、スピード勝負に強いはずのディープインパクト産駒で勝ったのがスピルバーグのみという点は少し意外で面白いデータのような気がします。

2016年 モーリス(スクリーンヒーロー×カーネギー)
2015年 ラブリーデイ(キングカメハメハ×ダンスインザダーク)
2014年 スピルバーグ(ディープインパクト×Lycius)
2013年 ジャスタウェイ(ハーツクライ×Wild Again)
2012年 エイシンフラッシュ(キングズベスト×プラティニ)
2011年 トーセンジョーダン(ジャングルポケット×ノーザンテースト)
2010年 ブエナビスタ(スペシャルウィーク×Caerleon)
2009年 カンパニー(ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト)
2008年 ウォッカ(タニノギムレット×ルション)
2007年 メイショウサムソン(オペラハウス×ダンシングブレーヴ)
※カッコ内は父馬×母の父馬

見事なまでにバラバラですが、血統を見ていて少し気になったのはトニービンの存在感ですね。直系だとトーセンジョーダンとカンパニーしかいませんがジャスタウェイの父(ハーツクライ)の母の父は、ラブリーデイの母の母の父はいずれもトニービンで、同じく4頭その血を含むサンデーサイレンスと同数ということになります。

かつては鋭い決め手で東京コースの鬼だった血は今なお健在のようですね。

登録馬寸評&血統チェック

それではここからは各馬を見ていきたいと思いますがまだ枠順などが決まっていないので種牡馬の系統別に分類して薦めていきたいと思います。

カデナ

父:ディープインパクト 母の父:French Deputy

今年の弥生賞の勝ち馬ですが、皐月賞、日本ダービーときて前走神戸新聞杯でも凡走するなど頭打ち感があります。まだ3歳なので一変という可能性は残されていますが、元々3歳馬の苦戦するレースですし、他のディープインパクト産駒に比べても末脚の切れ味という点では見劣りますので現時点では相当厳しい印象です。おそらく後方待機になるでしょうね。

血統面はディープインパクトは語りつくされているので省略するとして母の父French Deputyは日本でも適性の高いVice Regent系ですがカナダなど北米系の系統となります。

特徴は芝・ダート兼用の中距離馬ですがクロフネ産駒のイメージどおり若干揉まれ弱く、ハッキリとした特徴を出すというよりも、母系に入って父系の能力の底上げを行うタイプの自己主張の弱いタイプの種牡馬のように感じます。

母系から感じるイメージは弱い相手にしっかり勝つという弥生賞のイメージどおりですね。底力のいるような東京競馬場はもしかしたら向いていないのかもしれませんし、大物感もすでにありません。

馬券からは消します。

グレーターロンドン

父:ディープインパクト 母の父:ドクターデヴィアス

安田記念、毎日王冠ともに僕は勝ち負けまではないとみて連穴までにした同馬ですが、好走はしているものの、今のところその評価通りの結果(4着と3着)となっています。

決め手に関してはサトノアラジンとともに最上位クラスであり、時計勝負に対しても抜群の適性をもっているとは思いますが、難点はやはりポジショニングです。ペースが遅くなろうが進出してくる脚はもっているものの、こういったタイプはGⅠではよほどのハイペースにならなければ1着はどうしても難しいような気がしますが、まだまだ馬はこれから完成していくような気がするので、過剰な評価はしないものの軽視も禁物でしょう。

血統的に見てみると母の父ドクターデヴィアスはジャパンカップに出走したことを覚えていますが、大敗したように活躍馬はグレーターロンドンの母ロンドンブリッジが日本の代表産駒となります。

ドクターデヴィアスは元々はかつて日本で活躍したパーソロンと同じトゥルビヨンの系統なのですが、この系統は完全に芝を得意(ダートは苦手)とするマイラー血統になります。ただ、ドクターデヴィアスの競走成績やパーソロンの産駒の傾向を見ると分かるように、マイルから長距離まで幅広い距離適性を見せていることが分かります。

あくまでロンドンブリッジのイメージがベースとなりますが、個人的にはこの系統はキングカメハメハ産駒のようにあまり道中を起用に立ち回ることが苦手なタイプに思えるので、勝つために前目のポジションを取ろうにも取れないタイプなのではないかと推測します。

後方待機で直線一気の競馬になるでしょうが連穴ですね。

サトノアラジン

父:ディープインパクト 母の父:Storm Cat

安田記念を勝った後はこの前の毎日王冠で2着に食い込むなどその存在感が強くなってきた同馬ですが、春までの末脚は切れるけど不器用な馬というイメージは少しなくなってきましたね。本格化したのかタマタマなのか、はたまた東京競馬場があっているだけなのか、これが競馬の面白さとも言えますね。

さて血統ですが母の父Storm Catはアメリカの名種牡馬Storm Birdの後継種牡馬でアメリカでも大成功しましたが、以前は早熟傾向にある先行タイプといういかにもアメリカンなタイプの種牡馬のイメージだったものの、最近母系に入ってイメージが変わりつつあります。

直系は日本では大活躍したとは言えませんが、近年母の父としてはロードカナリアやキズナ、リアルスティール、サトノアラジンなどを送り出し、かつての時計勝負の苦手な不器用なパワー系のスピードタイプ(ただ距離はこなせる)という姿はなく、上級馬は父系の特徴を強化したような産駒を多く送り出し、底力も感じさせます。極限のスピード勝負もどんとこいという感じもしますね。

よって母の父Storm Catは父系に対してのブースター的役割をする種牡馬としてマイナスのイメージよりもプラスのイメージの種牡馬として見ておいたほうがいいでしょう。

またStorm Birdの系統と言えば、つかい減りしないのも特徴と言わています。激しいレースで消耗の心配のサトノアラジンですが、このレースや続けてマイルチャンピオンシップで激走してもおかしくない血統だと言えます。

このレースに関しては非常に怖い一頭です。

ステファノス

父:ディープインパクト 母の父:クロフネ

昨年、一昨年と同レースに出走しそれぞれ3着、2着に喰いこんでおり、実績面では怖い一頭になります。前走オールカマーもルージュバックの2着に来ているので調子は変わらず良さそうなので、力量的には馬券に十分絡んでくる可能性もあり、あとは展開次第という形でしょう。

血統的にはカデナと似たような系統の配合となりますが、カデナの母の母の父が中距離タイプのシアトルスルーに対してステファノスは短距離タイプのシーキングザゴールドということで距離的にはギリギリこなせるという印象です。

大崩れがないのが特徴の同馬ですが、戦績を見るかぎり前半溜めることができると鋭い末脚を発揮し、天皇賞・秋で二年連続で最速の上りを記録しているものの、道中少しでも脚を使うと若干末が甘くなるという傾向が見られます。

まさしく血統通りという形ですが、今回馬券に絡むとしたらスローペースで中段に待機し、ヨーイドンしかないでしょう。ただこれだと同型のサトノアラジンやグレーターロンドンの爆発力には劣るような気がします。

こういったタイプは勝ちにこだわるならGⅡやGⅢのペースが緩くなるマイル戦などのほうがいいでしょうね。

ディサイファ

父:ディープインパクト 母の父:Dubai Millennium

いまだ大崩れはありませんが、すでに8歳馬で勝ち負けまでは難しいでしょう。

血統的には母系は前述のシーキングザゴールド産駒のDubai Millenniumにスピード命のDanzigでステファノスをより短距離よりにした感じです。

上位を狙うのであれば、割り切って前半に脚を溜めてどこまで迫れるかでしょう。それでもよくて掲示板に載れないぐらいでしょう。

マカヒキ

父:ディープインパクト 母の父:French Deputy

昨年の日本ダービー馬も海外遠征後はいまいちピリッとしないため、前走の毎日王冠ではどういったレースをするか一番注目していた馬なんですが、はっきりしたのは鋭い末脚はもっているものの、サトノアラジンなどのマイラーに対するとどおしても決め手では見劣るということですね。

これぞ距離適性といったところでしょうが、ダービーを勝っていることなどからも距離は伸びてプラスです。もしかしたらジャパンカップのほうが対戦馬との相対的な意味でいい結果を残しそうな気がしますね。逆説的に言うと化物級の馬ではないわけですが、末脚はしっかりしているので軽視は禁物でしょう。

血統的にはカデナ、ステファノスと似たような配合となりますが、母の母の父はヨーロッパで活躍したスタミナと底力を兼備しているRainbow Questの系統なので両馬よりはやはりスケール感を感じます。

中団待機になるとは思いますが、ペースは遅くなるよりも早くなってくれたほうがこの馬にはプラスでしょうし、遅いようなら自分から仕掛けて行っても面白いかもしれませんね。そう考えるとジョッキー腕しだいで何とかなりそうな感じがするので、武豊ジョッキーやルメールなんかが乗ってると面白かったんですけどね(笑)

リアルスティール

父:ディープインパクト 母の父:Storm Cat

前走毎日王冠で久々の勝利をし、見事善戦イメージを脱却しました。この馬も溜めると伸びるタイプの馬ですが、ディープインパクト産駒にしてはポジショニングがいいので、このあたりが若干影響しているのかもしれませんね。

血統は今回決め手NO1のサトノアラジンと似たような配合ですが、更に遡っても血統構成は似ており、サトノアラジンがFappiano(その父Mr Prospector)×Nijinsky(その父Northern Dancer)に対してリアルスティールがMr Prospector×Nureyev(父Northern Dancer)となっています。

Fappianoは母の父が伝説のスピード王Dr Fager(今もなお破られていないダート1600mで1分32秒2を1968年に記録しています)なのでサトノアラジンのほうがよりスピード色が高まったいるような気がしますが、血統的にはリアルスティールのほうがMr Prospectorに近いのでスケール感や底力のようなものは感じますね。

距離適性としてはサトノアラジンと同じく1600m~2000mあたりでしょうが、柔軟性に関してはこちらのほうがあるので、距離対応が可能になっているのでしょう。こういったタイプはやはりスローペースでこその馬であり、ペースが速くなり脚をなし崩し的に使う展開はあまり向いていないと思います。

キタサンブラック

父:ブラックタイド 母の父:サクラバクシンオー

もはや説明不要の現役最強馬ですが春は大阪杯、天皇賞・春とGⅠ二連勝の後、断然人気の宝塚記念で敗退しました。敗因にはやはり天皇賞・春の疲れがあったのでは?など諸説ありますが、個人的には脚質的な問題や展開、元々阪神競馬場のようなパワー型の馬場が向かなかったのではと分析しています。

血統面に関しては以前も分析はしたので詳しい説明は省きますが、僕としてはこの馬は母の父サクラバクシンオーの父であるサクラユタカオーの強化版と考えるのがイメージとしてははまるなのではないかと分析をしています。

サクラバクシンオーが稀代のスプリンターだったために短距離しかこなせないイメージはありますが、その父のサクラユタカオー自体は元々スピードが持ち味の中距離馬であり有馬記念や菊花賞でも好走した一流馬であり、母は大種牡馬ノーザンテーストの代表産駒アンバーシャダイ(有馬記念、天皇賞・春)の全妹ということで距離をこなせるだけの下地はあったわけです。

つまりはキタサンブラックそのものは実質中距離馬どおしの配合に見えるわけで、優れたスピードを武器にゴールまで押し切る姿は母系のサクラバクシンオーやサクラユタカオーの系譜につながります。

血統的には絶好の大舞台(個人的には京都の2000mあたりがベストだとは思います)というわけですが、ポイントは内面の問題だけだと思われますね。宝塚記念での敗戦がどこまで響くかは今回のレース次第というところはありますが、自分でレースを作れる点でも馬券の軸からは外せません。

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サクラアンプルール

父:キングカメハメハ 母の父:サンデーサイレンス

この馬は実績に関しては札幌記念を勝利したぐらいなので、あまり推すことはできませんが、注目はその血統です。

母の兄弟にはサクラチトセオー(天皇賞・秋、父トニービン)やサクラキャンドル(エリザベス女王杯、父サクラユタカオー)がいる他、この馬の兄にはサクラメガワンダー(父グラスワンダー)おり、現在のサクラ軍団の中でも随一の血統的背景があります。

春は大阪杯で果敢にも先行して大敗しましたが、キングカメハメハ譲りのスピード能力の持続性と器用さは東京コースで合わないはずはありません。問題は一流馬との対戦での好走例や時計勝負に対して実績がない点ですが、意外と成長力のあるキングカメハメハ産駒なので大穴として押さえておいても面白いのかもしれません。

血統だけで判断するとスピードをベースとした中距離タイプですが、もうちょっと自己主張の強い血が欲しかった所ですね。

ヒットザターゲット

父:キングカメハメハ 母の父:タマモクロス

かつては京都大賞典を勝ったほどの馬ですが、すでに9歳ということや前年、一昨年とジャパンカップや有馬記念で大敗しており買える要素がありません。

血統的も母系が一世代どころか二世代前のものであり、スピード勝負という点でも厳しいでしょう。

ミッキーロケット

父:キングカメハメハ 母の父:Pivotal

昨年の夏から力をつけた後、今年に入り日経新春杯を勝利しましたが、ここのところ一線級を相手にも好走を続けています。レースのスタッツを見る限り4コーナーの位置取りよりも必ずいい着順になっているのは末脚がしっかりしている証拠ですが、あくまで好走どまりということでGⅠに勝つだけの決め手に欠けると言えます。

血統を見てみると母の父はあのファンディーナの母の父でもあるPivotaです。この馬は僕もあまり知りませんが血統表だけ見るとNureyev系とCozzeneの配合で芝の中距離タイプ、母の母の父はかつてはNorthern Dancer系の中でも期待されていた芝オンリーとも言われた名種牡馬Caerleonということで、母系から感じる印象はスピードとスタミナを完備した芝の中距離タイプに感じます。

問題は表現は難しいんですが、若干固い(強い時は強いが負ける時はあっさりしている)印象を受けますし、Nureyev意外は最近活躍馬の血統に登場しない点です。この母系の対極にいるのがキンカメ系のような感じはしますが、サクラランブールのようにもう少し血統的な味付けが欲しかったような気がします。

少し穴っぽい存在ではあるのですが、キングカメハメハ産駒は人気馬が人気通りに勝つのが傾向としてあるので、個人的には買いにくい馬ですね。

ヤマカツエース

父:キングカメハメハ 母の父:グラスワンダー

今年は大阪杯でも3着に食い込むなど成長の兆しの見える同馬ですが、好結果の傾向としてはハッキリしており、母の父グラスワンダーと同じように阪神や中山、時計のかかる状態のローカル競馬場での好走が目立つ反面、東京競馬場では3戦して3戦とも二けた着順と実績のわりに不振が際立ちます。

おそらく母の父グラスワンダーの影響が色濃くでているのでしょうが、瞬間的なスピードがない点で天皇賞・秋という舞台は完全に合っていないという印象を受けます。

前述の三頭とも同じことが言えますが、レイデオロなどの一流馬に比べるとこういった中級タイプは少し軽さや決め手に欠けるような感じがしますね。

ただ少しだけ注意しないといけないのはいずれの四頭も母系はスタミナの下地ががる血統なので、澱みのない流れになればキングカメハメハ産駒の特徴であるスピードの持続力を活きて2着に残るなんてこともあるかもしれませんね。

今回はハイペースならキンカメ産駒の台頭、スローならディープ産駒という図式ではないかと思います。

サトノクラウン

父:Marju 母の父:Rossini

今年の宝塚記念の勝ち馬ですが、ご存知のように高速馬場への対応が危惧されている同馬です。勝利したレースのほとんどが1ハロン12秒×ハロン数程度のレースであり、少しでも時計が速くなると伸びては来るものの詰め切れないレースをしています。

好走したレースを分析して見ると前半ある程度ゆったりした流れからロングスパートがこの馬の得意とするパターンであり、これに脚抜きの悪い時計のかかる馬場が勝利の条件となっています。

血統的にはヨーロッパ系のスピード血統(キングカメハメハの母の父であるラストタイクーンの系統になります)なのでその通りのレース内容ですが、今回は雨が降って時計のかかる状態になってはじめて検討材料となる感じでしょうか。

シャケトラ

父:マンハッタンカフェ 母の父:Low Society

ここまでキャリア8戦ながら掲示板を外したのは今年の天皇賞・春(8着)のみと、まだ完全に底を見せていない一頭です。宝塚記念も先行馬では唯一踏ん張り4着に残るなど力のある所を示していますね。

問題は得意な条件は何かと言ったところですが、血統的には父マンハッタンカフェでよく分かりません(笑)。マンハッタンカフェは現役時代からよく分からない馬だったのですが、一度リーディングサイアーをとっている割には大物感のある産駒が少なく、重賞でも一番人気で勝つ機会が少ないという特殊な種牡馬です。

産駒は芝、ダート両方で活躍しますが、個人的には芝でスピード不足な馬がある程度パワーがあるのでこなせているようなイメージでいいかと感じます。ダートは基本的にスピード不足の馬がまわってきているので距離が伸びたほうがいい産駒が多いのでしょう。

芝のレースに関してはこれまた難くはなりますが、底力に欠けると思っているとたまにGⅠを勝ったり、スピードが若干足らないので時計勝負に弱いのかなと思っていたら、最後鋭く伸びてきたりと絞り込みができません。

基本的には低条件でこそ活躍する下級レース番長でいいと思いますが、上級馬も含めるとゴチャゴチャしたレースよりもゆったりと回ってこれる東京競馬場や京都競馬場が向いているような気がしますが、フロックでは中々勝てない底力の問われるような今回のようなレースでは少し厳しいような感じがしますね。

ソウルスターリング

父:Frankel 母の父:Monsun

今年のオークスの勝ち馬ですが、歴代の勝ち馬の中でもかなりスケール感のある勝ち方をしたため毎日王冠でも人気をしましたが、逃げて伸びず8着に沈みました。

僕もかなり強いと見て本命にしましたが、巻き返しは十分あるでしょうし、ポイントは前に行くキタサンブラックをとらえきれるかだけに感じます。

弱点は毎日王冠でも露呈した究極の上り勝負ですが、レースのグレードが上がるにつれてペースは速くなりますし、距離も200m伸びますのでこのあたりは完全にプラスでしょう。前回のレースでジョッキーも脚を測っていた可能性もありますし、そこはルメールで同じ轍はふまないでしょう。

血統に関しては父Frankelは今や種付け料3600万円とも言われるヨーロッパの王様種牡馬であるGalileoの代表産駒であり、スタミナ型の血統構成ながらマイルを中心に活躍した歴史的名馬ですし、母もスタセリタもGⅠを勝った名牝で血統面に関しては全体的にスピードを内在したスタミナ血統と言えます。

ただ問題は日本で活躍しているような北米型のスピード血統を持っていない点なんですが、このあたりが切れ味不足にかなり影響しているような気がしますし、アメリカ競馬型の消耗戦の競馬になった時にどこまで踏ん張れるかは多少危うさも感じます。

そういった意味で距離延長はこの馬にとって他馬との兼ね合いでプラスにはなるでしょうが、前にも後ろにも強い馬がいるので力が試される一戦になることは必至です。

雨が降ることに関してはプラスに働くでしょうね。

トルークマクト

父:アドマイヤジャパン 母の父:High Chaparral

重賞での好走例もありませんし、出走しても最下位候補でしょう。

血統的にアドマイヤジャパンはGⅠ未勝利ながら名牝ビワハイジの子供ということで種牡馬入りしましたが、重賞の勝ち馬がいませんし母系も少し重いかなという印象を受けます。

買える要素がまったくないですね。評価としては断然の最下位です。

ネオリアリズム

父:ネオユニヴァース 母の父:Meadowlake

昨年から本格化してきて一気に海外GⅠまで取ってしまったネオリアリズムですが、国内のトップクラスとはあまり対戦がないため非常に判断材料の少ない馬となります。

戦績を見ると安定した成績というよりも負ける時は馬券対象外となるなど極端なレースぶりが目立ちます。これは父ネオユニヴァースやその産駒のロジユニヴァース、ビクトワールピサにもよく見られる傾向で、馬券を買う側からすると非常に難しいタイプの血統だと言えます。

血統面を見てみるとネオユニヴァース産駒は勝つときは鋭い決め手を見せて勝つことが多いのですが、どちらかというと時計勝負に弱いという傾向が勝った重賞レースなどのタイムから見て取れます。

僕が調べた限り、産駒の重賞勝利は29勝ですが、このうち東京コースでの芝での勝利は3勝(デイリー杯3歳S、府中牝馬S、日本ダービー)しかなく、この日本ダービーも不良馬場で2分33秒もかかっているレースであり特殊だったことが分かります。

つまり父系だけ見ると非常に相性の悪いレースであることは間違いなく、母系もプリンスキーロ系にさかのぼり、非常に異系色が強く自己主張の弱い血統となり、あまりプラス要素がありません。

よって血統的にはよっぽど馬場が悪くならない限り出番はない可能性が高くなります。恐らく先行するでしょうが、スピードアップした時にどこまでついて行けるかは微妙ですね。

レインボーライン

父:ステイゴールド 母の父:French Deputy

いつもはこのブログの競馬予想ではよく見るステイゴールド産駒ですが、今回は一頭だけですね。かたや東京コースを得意としているディープが6頭であり、いかにも産駒の得意分野がハッキリとでている登録状況で面白いですね。

さて戦績に関しては昨年の菊花賞の2着後は一線級が相手となるジャパンカップ(6着)、宝塚記念(5着)でも好走するなど本格化の兆しを見せつつありますが、他のステイゴールド産駒同様切れ味ではやはりディープ産駒に及ぶべくもなく、いつの間にか来ているというタイプになります。

どうしてもステイゴールド産駒は父が極度の善戦マンだっただけに切りにくくはなりますが、好走例は馬場が渋ったり乱ペースになるなどはっきりしているので、過度の買い被りは馬券的にはマイナスでしょうね。

血統面はおなじみのステイゴールドに母の父はFrench Deputyということで、ありがちな血統ですが、母の母の父まで遡るとレインボーアンバーなど日本で育まれた馬がでてくるので、少しスピード感に欠ける印象がありますし、母の父French Deputyは安定しているもののイマイチ大物まで育たないという印象があるので、こういったタイプはステイヤーズステークスとかなんかのほうがしっくりくるような気がしますね。

ロードヴァンドール

父:ダイワメジャー 母の父:Storm Cat

これまでの戦績を振り返るとこの春の金鯱賞でヤマカツエースの2着に食い込んだのが目立つのみで、前走の札幌記念はいつもどおり逃げて6着となっています。

恐らく今回も逃げが予想されますが、好走例を分析して見ると1000mを1分2秒程度で行って粘るといういかにも溜め逃げタイプと言えます。ただ今回は先行馬にキタサンブラックやレイデオロもいるので厳しいことは間違いないでしょう。

血統を見ると父ダイワメジャーの上級馬は自身と同じく鋭い先行力を武器とした産駒が多く、差すよりも先行力で押し切る、スピードの持続力に優れたタイプが多いことが見て取れます。このため、血統上距離はこなせるはずなのに、キングヘイローなどと同様短距離での活躍馬が目立ちます。

母系に注目すると、最初はよくある母の父Storm Catなのかなと思ったら、なんと母の全兄はあのアメリカのクラシック二冠馬タバスコキャット(ベルモントステークス、プリークネスステークス)で良血馬なんですね。

ただ、タバスコキャットが古馬になってパッとしなかったり、アメリカと日本で繋養されながらこれといった活躍馬を送り出せなかったことを考えると成長力には若干疑問があります。

マイルでも逃げられるような圧倒的な先行力でもあれば少しは期待できたんですが、ちょっと底力不足なのは否めません。

ワンアンドオンリー

父:ハーツクライ 母の父:タイキシャトル

かつての日本ダービー馬も凡走を続け、陣営も色々な条件を試しているようですが結果が出ません。前走の毎日王冠はスローな流れでスムーズな競馬がしやすかったはずですが、一瞬のキレではやはり遅れをとって8着に沈んでおりいまだ出口が見えませんね。

血統的には父ハーツクライは成長力と決め手を持ち合わせているものの、母系のタイキシャトルやDanzig、Prospectorなどは元々仕上がりの早いスピードタイプなだけに、結果的に早熟性で勝利した日本ダービー馬ということが分かります。

となると上積みは期待できませんので馬券からは切ります。

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 天皇賞・秋2017 最終予想

今週も天気が悪く良馬場は難しいと予想されます。よってそのあたりも勘案して以下の通りとなりました。

◎ キタサンブラック(7)
〇 ネオリアリズム(3)
▲ ソウルスターリング(9)
△ リアルスティール(4)
× ヤマカツエース(5)
注 マカヒキ(15)

キタサンブラックはラスト3戦のうちこの飛ぶとすればこのレースが一番危ないとは思いますが、応援の意味を込めての本命です。

対抗ネオリアリズムについては馬場が悪くなることを想定してのものと、キタサンブラックなどをマークできる位置にポジションを取れることなど、少し過大評価気味ですがこの馬を入れてみました。良馬場なら印はつけませんでしたが血統的に時計がかかったほうがプラスと見ます。

ソウルスターリングは距離延長と馬場が渋って時計がかかるということがプラスに働くと見て力は出せると見ます。

ディープインパクト勢に関しては、サトノアラジンは時計が遅くなるレースで凡走することが多いので思い切って切り、グレーターロンドンも同じようにキッチリ舞台が整ってのタイプだと見て、馬場やポジショニングも含めてマイナスとしました。逆にマカヒキが時計がかかることが予想できることや、前半はスローで恐らく後半早いラップが長く続くと見ての使命です。おそらく出走するディープ産駒の中ではこの馬が一番スタミナがあるので残しました。

リアルスティールは前走の好走馬なので軽視はできず残しました。

ヤマカツエースは断続的なラップでも耐えれるキンカメ産駒は軽視できないということで残し、サトノクラウンはさすがに東京コースではよっぽど時計が遅くならない限り血統的に合わないと見て切りました。

馬券仮想投票

馬連各100円です。

7から3、4、5、9、15
3から9、4、5
9から4、5

計10点の1,000円です。