月が変わって明日2017年10月1日(日)は、秋のGⅠシリーズ開幕戦スプリンターズステークス(GⅠ:1200m)が中山競馬場で開催されます。
距離はJRAのGⅠレースでも高松宮記念と並ぶ最短の1200m。電撃戦とも言われ、あっという間に終わってしまうこのレースです。果たしてこのスピード決戦を制する馬はどの馬になるでしょうか。
実は後半戦ということで一発目は気合をいれて予想をしたかったところでしたが、なんと諸事情によりバタバタの予想になってしまいますが、予想は時間をかければ当たるものではありません。
果たしてこの状況が吉と出るか凶とでるか注目してください。
スプリンターズステークス展望
恐らく馬場状態はまだまだ良好ですのでタイム的には例年通り1分7秒台での決着が予想されますが、先行馬が揃っているので前半はおそらく33秒台中盤、場合によっては32秒台で入ることも考えられます。
となると必然的に先行馬は34秒前後で上がらないといけないわけですが、いかに踏ん張れるか、またスピード決着にどれほど対応できるかはカギになるでしょう。
また展開的に差し馬は有利となりますが、刹那のごとくレースは終わりますので追い出すタイミングが一瞬おくれるだけで届かなくなります。先行馬と違いこのあたりの不安要素があるのがレースの性質上馬券的に難しさがあります。
差しタイプの馬は33秒台で上がってこないと必然的に勝ち負けはできなくなりますが、足を溜めようにも34秒台前半で追走しないと当然間に合わないので、マイル血統の馬や今まで鋭い差し脚を見せていた馬も、こういったレースができていたかは重要になってくるでしょう。
出走馬診断
レッツゴードンキ(1枠2番)
父:キングカメハメハ 母の父:マーベラスサンデー
今年の高松宮記念は2着に来ており侮れませんが、昨年のスプリンターズステークス、高松宮記念は追い込むも若干届かずといった結果で、着差は僅かながら9着、8着に沈んでいます。
恐らくベストは血統的にもマイルあたりなので、若干距離が足らないかなという印象を受けますが、全体的に抜けた馬がいないだけに内ラチ沿いをロスなく回ってきて混戦になれば一発もありえますね。
基本的には前半脚を溜めたいタイプだと思いますが、母系(Miswakiやジェイドロバリーなど)は極端なスピード勝負は得意でない血統という印象を受けます。
ただ桜花賞を勝っている実績や父キングカメハメハの上級馬は時計勝負にも強いので軽視はできませんね。
セイウンコウセイ(2枠3番)
父:アドマイヤムーン 母の父:Capote
今年の高松宮記念を制し、スプリント界の新星として挑んだ先日の函館スプリントステークス(GⅢ)でしたが、56キロの斤量もあり勝って当然のメンバーと思われましたが、まさかの4着に沈みました。
敗因は休み明けなどが原因ではないかと言われていますが、個人的にはペースが早すぎただけだと分析しています。
勝ちタイムは1分6秒8とかなり早かったとは言え、この馬の前半のラップが32秒4だったので後半34秒9の上りタイムも納得というか、これで34秒0ぐらいであがることができれば正直化物です。
この馬の場合ここまでほとんど先行しているので、問題は如何に早いペースに巻き込まれないかでしょう。
血統的には中山競馬場の坂が少しマイナスに働くような気がします。平坦なコースのほうがいいような気がしますね。
ワンスインナムーン(3枠6番)
父:アドマイヤムーン 母の父:ヘクタープロテクター
今年の京都牝馬ステークスは2着に食い込んでおり、近走の成績も充実していますが、一線級との対戦は初めてです。
他にも速い先行馬がいるのでどこまで通用するかは怪しいところですが、天才型アドマイヤムーンに母の母の父ダンシングブレーヴが不気味な感じがします。どちらも自身とは全く別のタイプである快速馬をたまに送り出しているのでスプリント戦で活躍してもおかしくありません。
ただ母の父ヘクタープロテクターといい少し単調なスピードタイプという印象もしなくはありません。
レッドファルクス(4枠8番)
父:スウェプトオーヴァーボード 母の父:サンデーサイレンス
昨年のスプリンターズステークスの勝ち馬で、今年の高松宮記念も道悪の中しっかりと3着まで突っ込んで来ました。特徴は圧倒的な末脚ですが、先行馬が多いだけに随一とも思える決め手はやはり魅力です。
おそらく最後は外目を回すことになるでしょうが、問題は前が止まってくれるかだけですね。
鞍上はデムーロというのは心強いところです。
血統的には活躍馬多数のレガシーオブストレングスの一族ですが、若干GⅠで勝ちきれない馬が多かったのと、父もあまり活躍馬を出していないところが少しだけ気になります。
ただ、勝つには絶好のメンバーで、もちろん本命です。
ビッグアーサー(5枠10番)
父:サクラバクシンオー 母の父:Kingmambo
国内では13戦8勝2着2回の実績馬です。血統的にもそうそうたるメンバーがならんでおり不安はありませんが、問題は前走から10か月空いている点です。
順調であれば馬券の本命筋で間違いありませんが、評価は下げざるをえません。
展開的に控えることも可能でしょうが、こればっかりは走ってみないと分かりませんが、あっさり勝つようだと名馬級の馬である可能性があります。
ただやっぱりこの馬は走ってみないことには分からないですね。
ファインニードル(7枠13番)
父:アドマイヤムーン 母の父:Mark of Esteem
前走セントウルステークスの内容が非常に良かったですね。前後半33.8-33.7にまとめており、息のつけないラップをキッチリ差し切っておりスケール感を感じました。
前々走北九州記念は5着に敗れていますが、レースを見る限り直線どうも追えないような状況だった感じなので度外視していいでしょう。
血統的には少しトレンドからは外れていますが父アドマイヤムーンといい中々面白い血統な印象を受けます。こうして見ると、アドマイヤムーン産駒は三頭とも面白い感じがしますね。
ただこういった血統は極端に時計が早くなると少し厳しいような気もします。
馬券から切った馬
スノードラゴン(1枠1番)
父:アドマイヤコジーン 母の父:タヤスツヨシ
2014年のスプリンターズステークスの勝ち馬ですが、すでに9歳ということと、近走勝ち負け出来ていないという点から切ります。
同馬よりも父アドマイヤコジーンや母の父であるタヤスツヨシのほうをよく知っていますが、血統的に決め手はあるものの時計勝負はあまり得意ではないのかな?と戦績を振り返ってみたところ、勝ち負けしたレースはやはり時計が平均よりかかっているものばかりでした。
そういった点からもかなり難しいでしょう。
フィドゥーシア(2枠4番)
父:Medaglia d’Oro 母の父:サンデーサイレンス
前走アイビスサマーダッシュは前半21秒8で飛ばしながら、後半も32秒4でまとめて2着に粘っていますが、問題は今回の残り1ハロンです。
今回は距離が200m伸びるうえ、最後は坂ですので脚質的に抑えがきけば面白いところですが、今までのレースぶりからは先行争いに巻き込まれるのは必至でしょう。
母はスプリント女王の快速馬ビリーヴで父も活躍馬を送り出しているようなので怖い(ただ正直外国の馬なのでよく分かりません)ところですが、サドラーズウェルズの系統ということでさすがにここまで手は伸ばせません。
ラインミーティア(3枠5番)
父:メイショウボーラー 母の父:オース
前々走アイビスSD(GⅢ)を勝って挑んだ前走セントウルステークスは直線鋭く差してきての2着です。
7歳にしての充実は馬券的には少し気になる所ですが、前走でセントウルステークスを制したファインニードルがこの馬より前に行っての完勝劇だっただけに、この馬の走りが少しかすんでしまいました。
血統的に主流血統が入っていれば面白いとは思ったのですが、地味な血統ということもあり底力不足な印象があるので、馬券からははずします。
ダイアナヘイロー(4枠7番)
父:キングヘイロー 母の父:グラスワンダー
前走北九州記念(GⅢ)を制するなど現在4連勝中ですが、前走の内容は4コーナーで楽な手ごたえだったものの思ったほど最後は脚が残っていなかったような気がしました。
脚質的には今回同型も多いので厳しいのではないのでしょうか。
血統的にはよく知っている父内国産馬ばかりで親近感はわくものの、やはり底力不足なような気がします。
鞍上武豊が勝ちにいくのか、あくまで弱者の競馬をするのかによって結果は変わってくるような気がしますが、それでも3着までのような気がします。
メラグラーナ(5枠9番)
父:Fastnet Rock 母の父:Secret Savings
前走は三番人気でセントウルステークス4着と好走していますが、成績全体からすると正直ここまでの馬かなという印象を受けます。
レース内容は相手が強くなると前に行けてないようなので、どうしてもレースの格が上がると難しいタイプなのではないでしょうか。
血統的には短い距離は対応できると思いますが、もう少しだけ軽さが欲しいかなという感じがしました。
馬主が吉田和美さん(ノーザンファーム代表吉田勝己さんの奥さん)なので将来的な繁殖牝馬としての所有な気がしますが、こういった馬は日本の馬の血が入った次の世代のほうが面白いと思います。
ちょっと人気しすぎているような気がします。
モンドキャンノ(6枠11番)
父:キンシャノキセキ 母の父:サクラバクシンオー
唯一の三歳馬です。昨年の京王杯2歳ステークス(GⅡ)の勝ち方や朝日杯FS(GⅠ)で2着に来た走りなどからかなりの素質を感じ、NHKマイルカップでは僕も本命馬にしましたが、ここ三走は不振です。
どうしても前半かかってしまう癖があるのでNHKマイルCの敗戦はしかたないにしても、相手が少し弱くなった前走キーンランドカップ(GⅢ)の敗戦(6着)内容がよくありません。
恐らく今後気性的な成長とともに成績も安定してくる時期があるかもしれませんが、今回は今年の三歳牡馬のレベルが少し低いことなどからも見送ります。
恐らくこの馬は前半脚をためないと後半に足をなくすタイプなので、血統的にはスプリンターではあるものの、今のところベストは若干ペースが落ち着くマイル戦でしょう。
ブリザード(6枠12番)※香港馬
父:Starcraft 母の父:Redoute’s Choic
香港からの参戦ですが、同国でもトップクラスの馬ではありませんし、早い時計で勝った実績もないので今回は見送ります。
血統的にはなじみのない馬ばかりで判断の難しいところですが、父の父ソヴィエトスターは世界的名マイラーで、過去に日本で供用されたことがありましたが、全く結果を残すことができませんでした。
この馬の産駒の傾向や母系から見てもスプリント戦よりもやはり少しマイル向きという印象を受け、血統的に今回のレースは難しいような気がします。
ダンスディレクター(8枠16番)
父:アルデバランⅡ 母の父:サンデーサイレンス
前走セントウルステークスは休み明けで3着、前々走は1月にシルクロードステークスを勝っており、全体的にも成績は大負けが少なく安定しています。
ただ全体的に見えるのは京都や中京など直線が平坦なコースで勝っていたり、相手が弱くなった時に勝ち負けしているなど、ひと踏ん張りに欠ける印象を受けます。
このあたりは血統的にMr Prospector系の中級種牡馬(父アルデバランⅡ)ぽいなと感じますが、ある程度決め手があるのはおそらく母系(祖母はダービー馬ウイニングチケットの全妹で一族に活躍馬多数)からの影響でしょうが、前走で自分より前にいたファインニードルやラインミーティアをかわせなかった点などから掲示板までとみて外します。
ある程度上位に来る可能性はありますが、7歳ということもあるので・・・。
ネロ(7枠14番)
父:ヨハネスブルグ 母の父:サンデーサイレンス
シュウジ(8枠15番)
父:キンシャノキセキ 母の父:Kingmambo
スプリンターズステークス2017最終予想
スプリント戦なので一瞬の不利や判断の遅れが結果に影響します。それによって簡単に結果は変わってくるとは思いますが、ペースは33秒台前半のかなりハイペースになると見て、中段から差せる馬を重視します。
ビッグアーサーはさすがに今回は見送ってモンドキャンノやダイアナヘイロー、ダンスディレクターなんかを入れてもよかったんですが、一応敬意を表して残しました。
果たしてこのあたりがどう出るかですね。
◎ レッドファルクス(8)
〇 ファインニードル(13)
▲ ビッグアーサー(10)
△ レッツゴードンキ(2)
× セイウンコウセイ(3)
注 ワンスインナムーン(6)
仮想投票
勝つのはレッツゴードンキまでの4頭の中からではないかと予想しますが10点しばりなので
2-8、3-8、6-8、8-10、8-13
2-13、3-13、10-13
2-10、3-10
以上10点各100円の計1000円です。
時間がなかったので記事内容も含めてかなりバタバタの予想です(笑)。