春の古馬中距離王決定戦
2018年4月1日(日)に阪神競馬場で開催される第62回大阪杯(GⅠ、芝2000m)の予想ページとなります。
大阪杯と言えばすでに25年近く(なんか超ベテラン)競馬を見ている僕からするといまだにGⅡレースというイメージなんですが、GⅠとなって二戦目の今年はどういった結果が訪れるのか期待が高まります。
昨年までの絶対王者だったキタサンブラックのような馬が現れるのでしょうか。
今年になってこのブログの競馬ページの検索結果が全く振るわなくなったので比較的薄味?でお送りしたいと思います。(最近コスパの悪さを感じ始めたw)
大阪杯とは
阪神競馬場で行われるGⅠレースであり、芝2000m、定量制の条件で行われます。
2016年まではGⅡレースとして同条件で長く親しまれ、天皇賞・春へのステップレースとしてGⅡのレースの中でも阪神大賞典などとならび格の高いレースでしたが、2017年よりGⅠ昇格し、GⅠとなった第一回目のレースはキタサンブラックが勝利しました。
登録馬を見た上での初見での馬券予想
実績面やこれまでの走りから見ると第一グループとしてスワーヴリチャード、サトノダイヤモンド、シュヴァルグランこの三頭が抜けていることは間違いないでしょう。
そして第二グループに連勝中のダンビュライト、宝塚記念で2着とコース実績のあるゴールドアクター、そこに昨年GⅠを勝利しているアルアインとペルシアンナイトが加わる形でしょうが、この二頭に関してはGⅠに勝利はしているものの第一グループの三頭に比べてまだ本物か信頼しづらい点はあります。
そこにつづくのがミッキースワローやトリオンフ、ウインブライトやスマートレイアー、マルターズアポジーあたりでしょうが、本来の出来であれば第一グループ三頭が圧倒的に抜けているだけに、後はこのあたりのグループが状態の良さを活かして活路を見出したいといったところでしょうか。
◎スワーヴリチャード
〇サトノダイヤモンド
▲ダンビュライト
△ゴールドアクター
×シュヴァルグラン
解説
第一グループ三頭はやはり抜けているでしょうが、やはり順調さを感じるのはやはりスワーヴリチャードということで本命です。
どうも左巧者といった面で妙に嫌われていますが、昨年のレースは個人的には右回りのレースでいずれも強気のレースをした原因のほうが大きいと感じているのでそれほど心配はしていません。
ジョッキーもそのあたりのことはすでに分かっていることでしょう。
ただここからが問題で対抗サトノダイヤモンドは消去法です。
確かに前走の末脚は全盛期の力と復調を感じさせる上ではいいパフォーマンスですが、所詮3着です。末脚ばかりに目が行くと痛い目に合ういい例なので信用し過ぎるの危ない感じがするので、今週の状況次第では印をハズシはしませんが、距離ももうちょっと長いほうがいいでしょうし下げる可能性は大です。
シュヴァルグランについてはジャパンカップの勝利で、一流馬の市民権を得たような感じになっていますが、結局アレを除くとジリっぽい善戦マンなんですよね。
こちらも印からはハズしにくいのですが、休み明けもありやはり割引は必要でしょう。
逆に面白いのがゴールドアクターで、休み明けのステイゴールドは走らないというのを地で行っただけの前走だった(よーく考えたらスクリーンヒーローでしたw)ので今回は逆に大駆けに期待です。
単穴のダンビュライトについてはまだ父ルーラーシップの底力が見えていない点やこの馬自体の底が見えていないというそれぞれの未知の魅力に期待ですね。
強豪馬同士であっさり決まりそうな気もしますし、かといってそれぞれが伸びきれず交わし切れないというケースも考えられるので、そこに割り込めるのはどの馬なのか考えてみたいと思います。
参考レース
アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)
ペース:前半(5F)61秒3-後半60秒0
スローペースを二番手からから抜け出してきたダンビュライトと3コーナーから捲り気味に進出してきたミッキースワローでしたがラップタイムであまり早いタイムが出ていないことを見るとかなりパワーが必要な馬場だったようです。
1着 ダンビュライト 2分13秒3 良
2着 ミッキースワロー
11着 ゴールドアクター
京都記念
ペース:前半(5F)63秒0-後半60秒7
重馬場ながらかなりのスローペースを制したのは前につけたクリンチャー。
今回出走するアルアインも同じ位置につけていたものの最終的には一馬身離されましたが、他にレイデオロやモズカッチャン、ディアドラという一線級の馬が出走しており、馬場適正の差が影響した印象です。
1着 (クリンチャー) 2分16秒3 重
2着 アルアイン
中山記念(GⅡ)
ペース:前半(4F)47秒7-後半48秒4
ペースはやや前傾ラップに見えるものの勝ったウインブライトは上り3F34秒9と逃げた馬が少しだけ早かっただけの後ろには楽な展開でした。
ただ最速ラップが11秒5なのでかなり時計が出にくい馬場だったことが分かります。
1着 ウインブライト 1分47秒6 良
5着 ペルシアンナイト
小倉大賞典(GⅢ)
ラップ:前半(4F)47秒1-後半46秒6
平均ペースを好位で追走したトリオンフが抜け出したレースになりました。
5着だったマサハヤドリームは後方からの競馬も上りタイムはトリオンフと同タイム、ヤマカツライデンは2番手追走も4コーナーではすでに脱落しており見どころのない展開でした。
ちなみにこのレースで4着だったダッシングブレイズが金鯱賞で5着に入っています。
1着 トリオンフ 1分46秒1 良
5着 マサハヤリーム
15着 ヤマカツライデン
金鯱賞(GⅡ)
ペース:前半(5F)63秒0-後半58秒6
GⅡの良馬場のレースにしてはとんでもないスローペースだったせいもあり、8歳馬サトノノブレスが2着に粘ることができました。
スワーヴリチャードは好位から楽々抜け出し、サトノダイヤモンドは6番手から伸びてきたところがゴールでしたが、時すでに遅しの印象です。
ヤマカツエース、メートルダールは切れ味不足ですね。
1着 スワーヴリチャード 2分1秒6 良
2着 サトノノブレス(逃げ)
3着 サトノダイヤモンド
4着 ヤマカツエース
8着 メートルダール
阪神大賞典(GⅢ)
6着 ヤマカツライデン(逃げ)
登録馬の寸評と血統評価
スワーヴリチャード
父:ハーツクライ 母の父:Unbridled’s Song
昨年から僕も推していたように力は間違いなくあると思います。ただ問題はハーツクライ独特の詰めの甘さであり、何度も言っているように左回りではないと見ています。
皐月賞や有馬記念は外を捲り気味に進出して最後はかなり一杯になったり、日本ダービーでは抜け出しそうな勢いで進出してきたものの最後まで伸びきれず、強そうでいてたまにしか勝てないハーツクライ産駒らしいレースでした。
タイムフライヤーがホープフルステークスを勝ってハーツクライ産駒は東京競馬場のGⅠしか勝てないというジンクスを破りましたが、弱い相手にはしっかり勝ってくる血統なのでそこに期待したいと思いますが、自分から動くと止まってしまうのでいかにギリギリまで仕掛けを我慢できるかこのあたりがポイントでしょう。
シュヴァルグラン
父:ハーツクライ 母の父:Machiavellian
昨年末はジャパンカップで念願のGⅠ初勝利、有馬記念も不利がありながら三着に入り春先のパッとしないイメージから脱却した感のある同馬ですが昨年の勝ちはジャパンカップのみです。
一皮むけた感はあるものの、これまでのレースぶりからスワーヴリチャードほどの素軽さやサトノダイヤモンドほどの決め手は感じないので2000mの距離はいかにも短いような気がします。
昨年の有馬記念以来の出走となり、目標も天皇賞・春でしょうし一回叩いてからでそうね。
血統的には長ければ長いほど優位性が高まりますし、GⅠを勝ちまくるタイプではないのでプラス面よりマイナス面ばかり目立ちます。
サトノダイヤモンド
父:ディープインパクト 母の父:Orpen
飛躍の年となるかと思われた昨年は結局GⅠ未勝利に終わったサトノダイヤモンドですが、前走金鯱賞はゴール前で鋭い末脚を見せつけ復調をアピールしました。
問題は決してエンジンのかかりの遅い同馬が2000mの距離でどうかという点ですが、心配なのはディープインパクト産駒で2000m以上の古馬混合GⅠを勝利した馬がジェンティルドンナ、スピルバーグ、ショウナンパンドラとサトノダイヤモンドしかいない点です。
決して弱い馬ではないと思いますが、この馬がジェンティルドンナ級かというと微妙でしょうし2000mならロングスパートのしやすい京都のほうが向いている気がします。
溜めてヨーイドンではスワーヴリチャードのほうが一枚上手でしょうし、ちょっと勝つイメージが湧きにくいですね。
アルアイン
父:ディープインパクト 母の父:Essence of Dubai(A.P.Indy系)
昨年は皐月賞を制覇した後未勝利に終わってますが、大崩れのない安定したレースが続いています。
ディープインパクト産駒らしからぬ先行力と機動性の高さがこの馬の武器ですが、問題はこの面子相手にどこまで通用するかでしょうね。
母の父A.P.Indyの系統は粒揃いではあるものの超大物が出ない血統なので母系の血が強いと考えるとまた善戦どまりという気がしてなりません。
プラスポイントは皐月賞で早い時計で勝っている点で、パンパンの良馬場で時計が早くなった時に浮上してきますね。
ペルシアンナイト
父:ハービンジャー 母の父:サンデーサイレンス
昨年のマイルチャンピオンシップを制しただけでなく、皐月賞でも二着、距離不安がささやかれた日本ダービーで七着に踏ん張るなど、これまで大負けがありません。
ただ好走したレースがいずれもジョッキーの好騎乗に導かれたという印象なので、力あるのでしょうが、今回の上級馬に比べると少しだけ落ちる印象はありますね。
父ハービンジャー産駒は昨年大活躍しましたが、個人的な印象としてはいずれも道中で比較的機動力を活かしたレースをしており、動きたいところで動けるイメージがありますね。
弱点としてはハーツクライと同じく一瞬いい脚を使ったり、勝負所で動けるものの最後までトップスピードを維持できないため、少し詰めを欠くという印象がどうしてもありますね。
サトノノブレス
父:ディープインパクト 母の父:トニービン
前走はスローペースを逃げ粘り僚馬のサトノダイヤモンドに先着して二着でしたが、やはり出来過ぎの結果でしょう。
今回また同じような展開になれば面白いレースにはなるでしょうが、それでも先行してしっかり伸びてくるスワーヴリチャードがすぐ後ろにいるだけにせいぜい三着候補でしょう。
母系にもう少し軽さがほしいです。
スマートレイアー
父:ディープインパクト 母の父:ホワイトマズル
今回は四頭のディープインパクト産駒の登録が行われていますが、サトノダイヤモンドを除くとこのスマートレイアーをはじめ末脚が切れない変わった三頭が出走してくることになります。
この馬も大崩れがないのが魅力ですが、瞬発力が必要なGⅠのこの舞台ではもうちょっと機動性や爆発力がほしいところです。
母系にもうちょっとスピードの血がほしいですね。
ミッキースワロー
父:トーセンホマレボシ 母の父:ジャングルポケット
菊花賞では6着に終わりましたが前走AJCC杯ではダンビュライトの2着に食い込むなどまだまだ底を見せていない怖さのある同馬です。
トーセンホマレボシという種牡馬で言えばマイナー系種牡馬からこのクラスの馬が出てきたのは驚きですが、祖母は快速馬ツィンクルブライド(その父リファール)で母の父はトニービン系のジャングルポケットということで底力を備えていそうで不気味さはまだありますね。
後方からの競馬になるでしょうが、まだ現時点では簡単に馬券対象外にはできませんね。
血統的に一発あるとすればこの馬だと思いますし、セントライト記念、菊花賞では皐月賞馬アルアインより後ろから行っていずれも先着していることは見逃せません。
ウインブライト
父:ステイゴールド 母の父:アドマイヤコジーン
アルアイン、スワーヴリチャードと同世代の4歳馬ですが、イマイチ格落ち感のあった昨年とは一転して、今年は金杯や中山記念を勝利するなど本格化の兆しを見せはじめました。
果たして一流馬とどこまで近づけたかが気になるところですが、血統面は様々なタイプを送り出すステイゴールド産駒です。
少し読みづらい面はあるものの母系などからは切れ味やスプリントに対応できそうな極端なスピードの血がないため時計勝負、切れ味勝負に弱いのは明らかです。
結局勝つには先行抜け出ししか勝ち負けするパターンはないように思えますが、このメンバだとどうしても勝負所で一瞬置いていかれるような気がします。
ゴールドアクター
父:スクリーンヒーロー 母の父:キョウワアリシバ
今年の日経賞で謎の大敗をしたため一気に評価が落ちている感のあるゴールドアクターですが、戦績を見るとやはり軽視できません。
時に謎の敗戦や激走がこの馬の持ち味ですが、大物食いのグラスワンダーの系統だけに僕は少し消しにくいですね。
血統面に関してはこの馬はよく分かりません(笑)。
ただこういう場合は激走型が多いと思います。
ダンビュライト
父:ルーラーシップ 母の父:サンデーサイレンス
昨年は三冠レースでそれぞれ3着、6着、5着と天才武豊騎手をもってしても決めきれないレースが続きましたが、ここ二戦しっかり連勝してきて賞金面での心配もなくなってきました。
父ルーラーシップが同じように詰め切れないレースをしてきたため、やはり善戦マンなのでは?という懸念はありますが、昨年あっさりキセキがGⅠの菊花賞を勝利した他、思いのほか底力がありそうなことを示しました。
近親にマリアライトやブラックスピネルなどがいて血統的背景は素晴らしいのですが、父系母系ともに切れ味勝負に分が悪そうな血統なので、前に行ってどこまでレースをコントロールできるかがポイントになりそうですね。
スローになるとGⅠでは分が悪いでしょう。
トリオンフ
父:タートルボウル 母の父:ダンスインザダーク
現在三連中の遅れてきた四歳馬ですが、戦ってきた相手が弱いとはいえ、こういう馬は簡単に切れません。
それこそ一回走ってみてという感じですが、戦法的には中団から先頭をうかがう形になりそうですね。
血統的には父タートルボウルはヨーロッパを走ったNorthern Dancer系マイラーで日本での実績も乏しく母系は元々メジロの牝系で少し重た目の配合がされており、時計勝負や決め手勝負には厳しいような印象を受けます。
あとは陣営がどういったコメントをするか気になりますね。
ヤマカツエース
父:キングカメハメハ 母の父:グラスワンダー
前走金鯱賞は過去2連覇していたとは言え、陣営の強気発言は何だたのでしょうか。予定通りとは言っても失礼かもしれませんが当然の4着といった感じでしたね。
血統的にも激走するタイプではなく、力通りにどんな条件でも走るタイプなのでいの一番に消そうと思った一頭です。
どうしても決め手に欠けるので、勝ち負けを狙うのなら逃げるしかないでしょう。
ヤマカツライデン
父:シンボリクリスエス 母の父:ダンスインザダーク
大阪杯は回避して別のレースに出走するのでは?という情報もあるヤマカツライデンですが、逃げる馬が少ないのでペースを考えるとその動向が気になりなs。
ただ実績上はとても勝ち負けできるような馬ではありませんし、父シンボリクリスエスは今のところエピファネイア以外は小物感を感じさせる馬が多いので、底力的にも難しいような感じはしますね。
メートルダール
父:ゼンノロブロイ 母の父:Silver Hawk
前走の金鯱賞まではまだ完全に底を見せていないということでどういたレースをするか注目していのですが、後方のまま終わるという何の見どころのなりレースでした。
ロベルト系のSilver Hawkということで阪神は合いそうな感じはするのですが、全体的な血統イメージとしては底力はあるものの、どうしても決め手や瞬発力、スピードという面で若干わわい感じがありますね。
こういった血統は好調時であれば買えるのですが、前走の内容から今回はスルーです。
マサハヤドリーム
父:メイショウサムソン 母の父:アグネスタキオン
まだまだ重賞の壁にぶつかっているようなレベルで力が絶対的に足らないでしょう。
血統的には確実に時計がかかったほうがいいタイプでしょうし、近親に活躍馬もいないので後ろから行ってどうこうなるような気もしません。
後方を追走して終わりそうな感じですね。
大阪杯2018最終予想
展開
ヤマカツライデンが出走してくるので思ったほどスローペースにはならなさそうですが、それでもペースは遅めでしょう。
となるとGⅠだけに4コーナー手前から一気にペースが上がって持続力勝負になりそうですが問題はスワーヴリチャードをはじめダンビュライトやウインブライトなど好位につけたい馬が多いところですね。
ミッキースワローやサトノダイヤモンドは極端な後方待機はないでしょうが、やや後ろ目を追走する形になり、末脚がしっかりしているサトノは大外ぶん回しでも構わないでしょうが、ミッキースワローに行き場があるかでしょうね。
好位集団も直線までは仕掛けを我慢できないでしょうし、そうなるとあまりスワーヴ向きの展開とも言えず外枠はやっぱりかなり痛かったですね。
予想
◎ ミッキースワロー(1)
○ アルアイン(8)
▲ サトノダイヤモンド(2)
△ ダンビュライト(14)
× スワーヴリチャード(15)
注 ウインブライト(11)
仮想投票
1,2,8,14,15のボックス各100円に
1,8,2からそれぞれ11への計13点で計1300円