世界中の競馬関係者、ファンが驚いた衝撃の第38回ジャパンカップ
これを衝撃のレースと言わずとして何と言ったらいいでしょうか。
今週の日曜日(2018年11月25日)に東京競馬場で行われた第38回ジャパンカップ(GⅠ、2400m)は一番人気の三歳牝馬アーモンドアイ(父ロードカナロア)が制したのですが、レース内容もともかく、その走破時計は競馬ファンにとっては衝撃の2分20秒6というとんでもないものでした。
(従来の芝2400mの世界記録は1999年にアルゼンチンのレースでアシデロという馬が記録した2分21秒96だったらしいので、これを約1秒3も更新したことになります。)
僕もリアルタイムで競馬中継を見ていたのですが、実況のアナウンサーだけでなく、解説やスタジオの人たちも言葉を失ったり、唸っている方も多かったのですが、僕も時計を見た瞬間は”ええぇ・・・”という感じでしたね。
競馬にあまり詳しくないかたのために説明すると人間の100mの世界記録はウサイン・ボルトの9秒58でしたが、この時計も大概とんでもない記録ですが、感覚的にはちょうど9秒2ぐらいで走るという感じでしょうか。9秒4とかちょっと更新するのを通り越して、”ありえない!”と思えるぐらいのタイムだったんです。
レース後の競馬中継も異様な雰囲気でしたが、強いのを通り越して、目の前でとんでもないことが起こってそれを目撃してしまったというのが、レースを見た人達すべての感想なのではないのでしょうか。
当然、牧場関係者や競馬関係者の人もうれしいという感情とともに、あまりの斜め上を行く結果に、この”宝物”を今後どう扱っていくべきか非常に悩ましくなってきたと思いますよね。
競馬は時計がすべてではないのですが、今回はそれぞれの主要距離で世界記録なのがどれぐらいなのか調べてみたいと思います。(サムネイル画像引用:「JRA」公式サイトより)
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距離別世界レコード
主要距離だけ調べてみました
芝1200m:1分5秒68
フォブズフェイヴァリット(Fov’s Favourite 南アフリカ) 1分5秒68(1999年)
1200mはフォブズフェイヴァリットという馬が南アフリカで記録したことしかわかっていません。
日本記録は1999年にアグネスワールド(父ダンジグ)が北九州短距離ステークスで記録した1分6秒5です。
国内ではGⅠ未勝利でしたが、アベイ・ド・ロンシャン賞(GⅠ、フランス)やジュライカップ(GⅠ、イギリス)で勝つなど活躍し、種牡馬入りしました。後海外でもシャトル種牡馬として産駒を送り出し、その血は繋がっているようです。
全兄はスプリンターズS(GⅠ)の勝ち馬ヒシアケボノ(ウッドマン)です。
芝1400m:1分17秒05
メイクビリーブ(Make Believe:アメリカ産) 1分17秒05(2015年 フォレ賞:フランスロンシャン競馬場)
日本記録は2002年のNSTオープン(新潟競馬場)でマグナーテン(父ダンジグ)が記録した1分19秒0ですが、メイクビリーブ(父Makfi)の1分17秒05というのはとんでもない時計ですね。
この馬はフランス2000ギニー(プール・デッセ・デ・プーラン:GⅠ)も勝っているので一流馬ですね。種牡馬入りもしています。
マグナーテンはセン馬だったので9歳(現在の馬齢の数え方だと8歳)まで現役を続け4億円超の賞金を稼ぎました。
芝1600m:1分30秒7
レオアクティブ(日本) 1分30秒7(2012年 京王杯オータムハンデ:日本)
世界でも行われることの多い芝1600m(マイル戦)ですが、世界記録は日本で記録されたレオアクティブ(父アドマイヤムーン)の1分30秒7となっています。
最近は1分31秒台も時折見られているので、そのうち破られそうな気がしますね。
ちなみにレオアクティブはその後一勝もできずに地方(名古屋)に流れていっていますね。
今年の4月を最後にレースに出走していませんが、まだ現役のようです。
芝1800m:1分43秒4
コストロマ (Kostroma アイルランド産 ) 1分43秒3(1991年 ラスパルマスハンデ?:アメリカ サンタアニタ競馬場)
1800mの世界記録はコストロマ(父カーリアン)というアイルランド産の牝馬が1991年にアメリカのサンタアニタ競馬場で記録したことは間違いないのですが、記録が出てこないのでラスパルマスハンデというGⅡレースだろうということしか分かりません。
その後彼女の子供でシルクマキシマム(父ストームキャット)という馬が走っていますが三勝しています。
日本記録は2014年にグランデッツァ(父アグネスタキオン)が都大路ステークスで記録した1分43秒9です。GⅠは未勝利でしたが、姉は桜花賞馬マルセリーナということもあり種牡馬入りしています。
産駒は2019年デビュー予定です。
芝2000m:1分55秒2
クリスタルハウス(Crystal House:チリ) 1分55秒4(1999年 ナシオナルリカルドリオン賞(3歳GⅠ):チリ クラブイピコ競馬場)
チリの馬なので詳しいことは分かっていませんが、さかのぼるとHypericumというイギリスの牝馬にたどりつくようです。
日本記録は2011年にトーセンジョーダン(父ジャングルポケット)が天皇賞・秋に記録した1分56秒1ですが、この後一勝もしていません。通算成績は30戦9勝で今年産駒が種牡馬入りして、今年初めての産駒がデビューしています。
芝2400m:2分20秒6
アーモンドアイ(日本) 2分20秒6(2108年 ジャパンカップ:東京競馬場)
今回アーモンドアイの記録した世界記録は前述のとおり1999年のアシドロの2分21秒98という記録を1秒38更新するものでしたが、これまでの日本記録はアルカセット(父:キングマンボ:アメリカ産でイギリスやフランスで走っていた)が2005年にジャパンカップで記録した2分22秒1でした。
つまり日本記録との比較だと1秒5も更新するとんでもない時計だったわけです。
ダートの記録なども近日中に調べて追加して、ジャパンカップなどの回顧はウマナミのほうで行いたいと思います。
出来るだけ詳細なデータを調べて追加していきます。