秋華賞2017展望 快速娘アエロリットのGⅠ二勝目なるか?

秋華賞2016 ヴィブロス

今週のメインレースは3歳牝馬の最後の一戦、第22回秋華賞(GⅠ、京都競馬場、芝2,000m)になります。

3歳牝馬のクラシック戦線と言えば、1600mの距離で行われ、基本的なスピード能力や早い時期での完成度を問われる桜花賞、殆どの馬が未経験の距離でありこの時期の牝馬にとっては過酷とも言われるオークス(2400m)、そしていかに夏を乗り越え成長してきたか、その完成度が問われる秋華賞となるわけですが、2歳時のライバルがそのまま戦う桜花賞などと比べ、遅れてきた大器がでてくるなど勢力図の変化もあり、春とはまた違った面白さがありますね。

実際にオークス史上でもトップクラスの強い勝ち方をしたソウルスターリング(父:フランケル)が毎日王冠から天皇賞・秋を目指したり、オークスで鋭い末脚を繰り出し3着に食い込むなど、その将来が期待されたアドマイヤミヤビ(父ハーツクライ)が屈腱炎ですでに引退するなど、春の有力馬の二頭が出走しないため、真の3歳女王の座にどの馬がつくのか混沌としてきました。

今回は10月15日(日曜日)に京都競馬場で行われる秋華賞について有力馬も含めてクローズアップしてみたいと思います。

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秋華賞とは

かつて3歳牝馬クラシック戦線と言えば、桜花賞・オークス・エリザベス女王杯が三冠と言われていましたが、1996年よりエリザベス女王杯が古馬を含めた事実上の牝馬最強決定戦に変更されたため同年より新たに創設されたレースとなります。

エリザベス女王杯と同じく京都競馬場で行われますが、創設時より距離は2200mから2000mに短縮されており、マイラーでも対応できるレースのため有力馬の出走も多く、予想を難しくさせています。

かつての勝ち馬を振り返ると、第一回のファビュラスラフィンに始まり、創設期はメジロドーベル、ファレノプシスやテイエムオーシャンなどが名を連ね、その後もスイープトウショウやダイワスカーレット、アパパネ、ジェンティルドンナなどそうそうたる名馬たちが名前を連ねており、強い馬がしっかりと勝つレースとして、僕の好きなレースの一つでもあります。

登録馬(有力馬)の個人的評価と血統診断

アエロリット

父:クロフネ 母の父:ネオユニヴァース

何と言っても僕の個人的注目はアエロリットです。何と言っても札幌で行われたクイーンステークス(GⅢ)が速いペースで行き、そのまま逃げ切るという圧巻の内容でした。

このレースのラップタイムを見てみると1800mでありながら一度だけ一ハロンのタイムが12.1に落ちているのみで、それ以外は最後の一ハロンも11秒台で上がるなど、サイレンススズカのレースぶりを少しだけ思い起こさせてくれるようなイケイケの逃げ切り劇でした。

通常逃げ馬と言えばため逃げと呼ばれるように、どこかで息をつくため一旦ペースを落とすものですが、スピードの潜在能力の高さを示すかのようなアメリカンスタイルの逃げ切りに久々に僕もゾクっとさせられましたが、果たして本番でもこのレースができるのかかなり注目しています。

血統的には父クロフネ、母の父ネオユニヴァースということですが、圧倒的なスピード能力を存分に活かしたレースぶりはお父さんのクロフネを彷彿とさせてくれ、もしかしたらこれまでのクロフネ産駒の中でも代表馬となりうるだけの素質を秘めているような気がします。

母系を見てみると従兄弟(母の姉の子)に快速馬ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルチャンピオンシップ:父ディープインパクト)がいる他、ネオユニヴァース×Nureyevということで底力も感じます。

トップクラスの種牡馬の中では若干単調さも感じるクロフネですが、それを補う血統構成によりかなりバランスのよい印象を受けますね。

前走より距離が200m伸び、簡単には行かせてもらえないとは思いますが、新たなアイドルホース誕生の期待を込めてすでに本命馬にすることを決めています。

血統的には距離はギリギリ持たないと思います(笑)。

レーヌミノル

父:ダイワメジャー 母の父:タイキシャトル

桜花賞馬であり、2歳時の阪神FS(GⅠ)で3着に入ったほどの実績馬ですが、オークスは13着、前走ローズステークスは9着に沈むなどいいところなく大敗しています。

かつては桜花賞馬がオークスで負けた後秋華賞でリベンジするというケースも多かったのですが、レースぶりを見る限り良馬場での決め手不足やスピード不足は明らかに感じます。

血統的にも母系がタイキシャトル×ロイヤルスキー×テスコボーイということで早熟馬タイプと言われても納得な感じなので、馬券の対象からは切る予定です。

リスグラシュー

父:ハーツクライ 母の父:American Post

2勝馬ながら阪神JFおよび桜花賞で2着、オークスも大崩れせず5着に食い込むなど安定したレースぶりが魅力です。前走ローズステークスは力の違いを見せつけて勝っておきたかったところですが、結果は詰め切れずの3着ということで春とあまり変わらない結果でした。

レースぶりは安定した末脚は魅力ですが、最後の最後まで伸びないなど一線級と比べると少し見劣りするのは明らかですが、夏を越えて馬が成長しているのかこのあたりの判断がポイントになります。

血統的には父ハーツクライということで夏を越えて馬が変わり、一変してくる可能性を感じます。かつてはこういった善戦タイプは最後まで善戦タイプで終わることが多かったのですが、最近は先週の毎日王冠のケースもあるので、少し考えを変えました。

母系はあまり主張をしてくるタイプには見えませんが、伝説の名馬シーバードの他、サドラーズウェルズやミルリーフ、リファールなど競馬界を支えてきた名馬がズラリと並びます。血統は名前や父系の名がすべてではありませんが、少なくともスタミナ面では心配はないでしょう。

あと一、二回はレースぶりを見てみたい存在ですし、最近全盛時の力を取り戻しつつある武豊ジョッキーが鞍上ということで軽視は禁物です。舐めていると怖いのがハーツクライ産駒というものでしょう。

ラビットラン

父:Tapit 母の父:Dixieland Band

前走ローズステークス(GⅡ)を条件戦を勝っただけの身ながら見事差し切った上り馬です。前走は出走馬中最速の上りでしたが、このあたりをどう評価するかがポイントでしょう。

血統的には種付け料30万ドルとも言われるアメリカのトップ種牡馬Tapit、母の父もアメリカの名種牡馬Dixieland Bandということで完全なアメリカの血で構成された外国産馬となりますが、個人的には日本で成功しているとは言えないA.P Indyの系統とDixieland Bandということで、少し信頼ができません。

もちろん基本能力が高いという可能性はありますが、こういった血統は突然凡走をしたりしてしまうこともあるなど、得意な距離や馬場がハッキリしている場合が多いので、秋華賞そのものでは見限ることはできませんが、過剰な評価も今のところしにくいタイプになります。

ダートは走るでしょうね。

ディアドラ

父:ハービンジャー 母の父:スペシャルウィーク

桜花賞で6着だった以外はオークスでも4着、前走は直線一気の競馬でトライアル紫苑ステークス(GⅢ)を勝利するなど注目の牝馬ですが、おそらく切れ味という点では出走馬中NO1でしょう。この部分に関しては計算できます。

しかしんながら個人的にはあまり評価していませんというか、先週の毎日王冠のグレーターロンドンと同じような評価となり、GⅠでは少し足らないようなタイプに感じます。

追い込み馬は得てして強烈な印象に残りますが、切れ味を活かす競馬しているのか、前に行けないのでは大きな違いを生みます。この馬に関しては後者であると感じているのですが、本番鋭く伸びてきて届かずという気がしてなりません。

また父ハービンジャーはよく走っているなと感じるもののどこか詰めの甘さを感じますし、同じハービンジャー産駒のモズカッチャンとの比較で言えば、こちらのほうがポジショニングと長くいい脚が使える点で好感がもてます。

前走の勝ち方は強烈でしたが、あのメンバーでああいった極端なレースしかできなかったというのは心配でしかありません。現在人気しているようですが、危ない人気馬のような気がします。

モズカッチャン

父:ハービンジャー 母の父:キングカメハメハ

ディアドラのところで書きましたが、長くいい脚で伸びてくるという点で京都のコースがあっているという気がしますし、ポジショニングではディアドラより前に行けるので、馬券的には信頼ができますし、前走も+14キロだったことを考えると度外視して大丈夫でしょう。

問題は現在産駒が大活躍中のハービンジャーもまだGⅠを勝っていない点ですが、他に懸念事項をあげるとすれば少し時計勝負にこの馬が弱そうなところでしょうか。

この馬が勝つとすれば捲りながら4コーナーを馬なりでまくってくるパターンが想像できますが、スローになってヨーイドンの競馬になった場合は少しつらいでしょうし、逃げるアエロリットを意識して早めに動き出した場合、最後まで息がもつのかここは鞍上の腕が試される部分ではあります。

母の父キングカメハメハはいいとして、近親に活躍馬がいないのも若干気になります。

ファンディーナ

父:ディープインパクト 母の父:Pivotal

春の時点では皐月賞に出走するなど注目を集めましたが直線馬群に飲み込まれ7着。前走ローズステークスも+22キロが響いたのか6着に沈んでいます。

恐らく馬券的には春から大きく評価を下げてくるでしょうし、僕も少し軽視していましたが、父ディープインパクトを見て思いとどまりました。実際ディープ産駒ということを僕も忘れていたのですが、前2レースとも完全に軽視するような内容ではないように感じます。

あくまで血統的にただの早熟タイプではない可能性があると見てのことなんですが、この馬の場合まだ直線まで脚を溜めるレースをしていません。皐月賞も自分から動いて行っての結果なので、ジョッキーが思い切って仕掛けを遅らした場合爆発的に伸びてくる可能性もあるので、このレースではまだ様子を見てみようと思っています。