ローズキングダム種牡馬引退!ということで薔薇一族も振り返ってみる

”薔薇の王国”は早くも夢へと散る

ローズキングダム(ジャパンカップ) 2009年の朝日杯フューチュリティステークスや2010年のジャパンカップGⅠなどを2勝し、”薔薇一族”の王子として人気だったローズキングダム(父キングカメハメハ)が種牡馬を引退するというニュースが飛び込んできました。

ローズキングダムは2007年生まれの11歳であり、種牡馬としては産駒が登場して二世代目だったのですが、種牡馬として油の乗り切るこれからの時期だっただけに、驚きの声が各所からあがっています。

そこで今回はこのローズキングダムや”薔薇一族”について取り上げてみたいと思います。

(画像引用:「JRA」公式サイトより)

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事故のため種牡馬を引退

すでに去勢も済ませているということで、種牡馬としての復活はないのですが、種牡馬生活四年での引退なので、僕も最初は”種牡馬成績が思ったほどあがらなかったからなのかな?”とは思ったのですが、理由はどうやら事故による麻痺が原因とのです。

事故の詳細は詳しくは不明ですが、今年の春に種牡馬として繋養されていたブリーダーズ・スタリオン・ステーション(北海道・日高町)の馬房内にて興奮して転倒。この時に頭を強打したために、状態は回復したものの体の一部に麻痺が残ったために、種牡馬としての引退が決定したようです。

すでに繋養先がミスパンテール(阪神牝馬ステークスなど重賞3勝:現役)などを送り出したことで有名な同じ日高町のヴェルサイユファームに変更されており、そこで余生を送ることが決定しています。

動画を見ると種牡馬にしてはかなり痩せているので、命にかかわるようなかなり危ない事故だったことが想像できますね。

麻痺が残っているとのことですが、動きそのものに特におかしな部分は見られませんね。

”薔薇一族”とは

冒頭から登場する”薔薇一族”とは何なのか?競走馬についてあまり詳しくない方のために少しだけ紹介してみたいと思います。

曾祖母ローザネイの系統が大活躍

”薔薇一族”とは一般的に今回とりあげたローズキングダムのひいおばあさんである、ローザネイ(フランス産)という馬を祖とする一族のことを指します。

このローザネイという馬は元々フランス産であり日本で走っていないのですが、1992年頃に日本の最大の生産グループである社台ファーム(グループ)に購入され輸入されました。

受胎したまま日本に輸入され、ローザネイから初めて生まれたのがロゼカラー(父シャーリーハイツ、牝)という牝馬だったのですが、そこからこの系統の快進撃が始まります。

ロゼカラーはいきなり重賞を制し、オークス4着、秋華賞で3着に入り結果を残します。

このロゼカラーは早々と引退してしまうのですが、すぐ下のロサード(父:サンデーサイレンス、牡)も活躍し重賞5勝などをあげ、GⅠにも度々出走し、他の弟や妹たちからも重賞の勝ち馬が出てきて、安定した産駒成績を残します。

サラブレッドというものは血統のスポーツなのですが、どの子供も走る(勝つ)というのは本当に珍しいことであり、いかに素晴らしい牝馬だったかが分かります。

そしてさらに一番仔であったロゼカラーも繁殖入りしてから素晴らしい成績を残し、ローズバドやローゼンクロイツなどいった重賞を複数回勝つような馬を送り出します。

重賞やGⅠ常連の”薔薇一族”もGⅠには勝てず

ほとんどがサンデーレーシング(社台グループ系の共同馬主)を馬主として冠名に薔薇に関する名前を付けられた”薔薇一族”ですが、ローズバドやローゼンクロイツなどを中心として重賞戦線で活躍したものの、なぜかGⅠには勝てません。特にローズバドはオークス、秋華賞、エリザベス女王杯でいずれも2着に入り、あと一歩の成績でした。

競馬をある程度やっていると分かりますが、競走馬の中にはとりあえず重賞に出られるので出るというタイプと、勝つために出るというタイプの二種類存在するのですが、”薔薇一族”は後者が多かったものの、”薔薇一族は安定して走るけどGⅠでは勝てない、足らない”こういったイメージが定着し始めるようになったわけです。

こんなこともありいつからか”薔薇一族”と呼ばれるようになります。

一族悲願のGⅠホース「ローズキングダム」

しかしながら、”GⅠには出てくるけど勝てない”長らくついたイメージやジンクスを打ち破る馬が登場します。

それが今回のローズキングダムだったわけです。

社台グループ期待の日本ダービー馬キングカメハメハ(この時種牡馬入り二年目)と”薔薇一族”が誇る活躍馬ローズバドの三番目の子供として生まれたローズキングダムでしたが、他の”薔薇一族”と同様社台系の共同馬主サンデーレーシング名義としてデビューしています。

お母さんのローズバドがGⅠで2着に三回も入っていたために当然期待されてのデビューだったはずですが、それは当時の募集価格を見ても期待されていたことが分かります。

このサンデーレーシングは多数の募集馬を毎年募っているのですが、平均的な馬の場合2000~3000万円なのに対して、200万円×40口で計8000万円という価格で募集されており、クラブとしても自信の若駒であり、目玉だったのです。

当時僕はネットの知り合い十数人とPOG(ペーパーオーナゲーム:仮想馬主となって賞金額を競うゲーム)をしていて十頭近く選んだのですが、このサンデーレーシングの高評価もあり一位選択していました。(ちなみにこの年のPOGはブッチギリで優勝、実は本当の一位指名はルーラーシップだったのですが、ウェーバー指名システムをとっていたためにとれませんでした。あと関係ありませんが、この年は昨年のGⅠホープフルステークスを勝ったタイムフライヤーの母タイムトラベリングの弟タイムパラドックスを指名していました。)

つまりは、このローズキングダムという馬は僕にとっても思い出深い馬だったわけです。(だから今回取り上げたのです!)

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種牡馬入りしてからのローズキングダム

無駄に現役を続けたことがアダに

現役時代のことを語り始めるとまた、アホみたいに記事が長くなるので省略しますが、ブエナビスタの斜行などもあり、結局ローズキングダムはGⅠを二勝します。

しかもそのうちの一勝はジャパンカップであり、クラシックでも活躍(皐月賞4着、日本ダービー2着、菊花賞2着)していたことを考えると胸を張って種牡馬入りできそうなもんですが、不幸だったのは古馬になっての不振です。

4歳時に京都記念は勝つもののそれ以降は掲示板にも載らなくなり、結局不振ながら6歳までずるずると現役を続けることになったことで完全に種牡馬としての評価を下げることになってしまいました。

個人的には3歳までのレース内容が安定しただけに、能力的に足りなかったというよりも精神的に燃え尽きていたことが原因(古馬になってから精神的難しさを出すようになってきていた)だっただけに、早熟馬のような戦績になってしまったのは残念でした。

類似血統が多く故郷の社台ファームでは居場所がない

そしてもう一つの不幸はやはり血統面ですね。

父キングカメハメハはローズキングダムを始めとする産駒の活躍で、一気に評価が上がり安定しましたし、年齢も当時は若く元気そのもの、そしてローズキングダムの母の父は社台系の牧場にあふれかえっているサンデーサイレンスということで、主力牝馬への配合が不可能でした。

これがキングカメハメハが晩年に差し掛かっていれば、代替種牡馬としての需要もあったのでしょうが、このような事情が引退時期を遅らせたことはあるでしょうね。

結局、現役生活はいつのまにか消えるように終了し、冒頭のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで受け入れられるようになったわけです。

現在の産駒成績は?

今年種付けを出来ていたとなるとあと三世代は最大出てくることが予想されますが、現在ローズキングダム産駒としてデビューしているのは二世代のみとなります。

当然のように結果は芳しくありません。

2018年10月22日現在中央競馬では54頭(地方57頭)デビューしているのですが、その中で勝っている馬は8頭ということで勝ち馬率は.145ということで、この数字は一流種牡馬と比べると大体半分ぐらいの数字になります。これはとんでもなく悪いです(ローズキングダムの主馬場成績はこちら)。

しかも平均的に走っておらず、中央のレースを勝った馬もほとんどが1勝止まりであり現在3勝以上しているのはアンブロジオという馬一頭のみ(この馬は2017-2018の某サイトPOGでの僕の指名馬です:唯一の社台ファーム出身だった)という惨状です。

恐らく種付けしている牝馬の質は低いのは間違いないので、当然と言える結果なのですが、同い年で戦績では劣るキングカメハメハ産駒であるルーラーシップ産駒が大活躍しているのを見ると、この差は非常に残酷なような印象を受けてしまいますね。

個人的にはローズキングダムの母系はしっかりしているので、ちゃんとした牝馬さえつければもっと走るんだろうけどなとは思うんですが、どうしてもサンデーサイレンスの血が近すぎますよね。(ただ同じような血のドゥラメンテが人気しているようなのは何で?・・・)

残り三世代で薔薇一族の逆襲は?

どうやら調べてみると2018年は40頭への種付けが行われているようです。

となると、現在の一歳馬、当歳馬、来年生れてくる馬の三世代が残りとなりますが、この中から牝馬でもいいので重賞を勝つような馬を見てみたいですね。


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