キングカメハメハの後継種牡馬の今後を予想

キングカメハメハ

ディープインパクトに続いてキングカメハメハが旅立つ

先日(2019年7月30日)に亡くなったディープインパクトほど世間では騒がれていませんが、それからわずか十日後である8月9日にキングカメハメハが亡くなりました。

無敗での三冠達成やGⅠ7勝など国内ではほぼ完ぺきな実績を残したディープに比べると、実績ではNHKマイルカップと日本ダービーのGⅠを二勝したのみ(通算8戦7勝)にとどまるせいか、思いのほか騒ぎになりませんでした。

もちろん競馬ファンの間では以前から体調不良もささやかれていたこともあり、ディープインパクトほどのインパクトはなかったでしょうが、ショッキングなニュースとして捉えた人も多かったでしょう。

かくいう僕も以前の記事(僕が選ぶ史上最強馬キングカメハメハ:愛すべき名馬・迷馬列伝(2))で取り上げたように、競馬を見ていて初めて戦慄を覚えたほどの馬だったので、ディープインパクトの死ほどは驚きませんでしたが、心情的にはより寂しい気持ちにさせられました。

いつか遠くない未来に来ることが分かっていたとはいえ、もう少し余生を楽しんでほしかったな、とこの馬の一競馬ファンとしては思いますね。

そこで今回はすぐ先日も取り上げた(キングカメハメハが種牡馬引退!その功績を振り返る)のですが、将来的にキングカメハメハの血がどのように父系として残っていくのか予想してみたいと思います。

(画像引用:「社台スタリオンステーション」公式サイトより)

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牡馬のGⅠホース

まずは後継種牡馬の可能性を探す前にどの程度牡馬にGⅠホースがいるのか並べてみました。

ダートではホッコータルマエという大物がいるものの、ディープインパクトと同様GⅠを勝ちまくるような超大物がいないのは同じですね。(ディープインパクトにはジェンティルドンナという超大物がいますが残念ながら牝馬なので種牡馬として血の拡がりが期待できません)

ただ、ディープに比べてダートのGⅠホースが何頭もいたり、色々な条件のGⅠレースを勝っているのは最大の特徴であり武器と言えますね。

逆にクラシックは善戦している馬は多くいるものの、ドゥラメンテとレイデオロが勝っているのみというのは面白いところですね。

牝馬のGⅠホースは今回並べていませんが、アパパネとレッツゴードンキの二頭しかおらず、牡馬に大物が多いのも特徴と言えます。

2007年産

  • ローズキングダム(朝日杯フューチュリティステークス、ジャパンカップ)
  • ルーラーシップ(クイーンエリザベス二世カップ(香港))
  • タイセイレジェンド(JBCスプリント※)

2008年産

  • ロードカナロア(スプリンターズステークス二回、高松宮記念、安田記念、香港スプリント(香港)二回)
  • ペルシャザール(ジャパンカップダート)

2009年産

  • ハタノヴァンコール(ジャパンダートダービー※、川崎記念※)
  • ホッコータルマエ(東京大賞典二回、チャンピオンズカップ、かしわ記念※、帝王賞※二回、JBCクラシック※、川崎記念※三回)

2010年産

  • ラブリーデイ(宝塚記念・天皇賞・秋)

2011年産

  • ドゥラメンテ(皐月賞、日本ダービー)

2013年産

  • リオンディーズ(朝日杯FS)
  • ミッキーロケット(宝塚記念)

2014年産

  • レイデオロ(日本ダービー、天皇賞・秋)

※:国際基準におけるGⅠレースには認められていないものの、日本の国内基準としてGⅠレース扱いとされているJpnⅠのグレードを含みます。

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それでは獲得賞金順に見ていきたいと思います。

ホッコータルマエ

2009年産 繋養先:優駿SS 2019年の種付け料:120万円

母の父:Cherokee Run(Blushing Groom系)

地方で大成功の可能性はあるものの大物は?

2017年から種牡馬生活を開始したホッコータルマエですが、繋養先は優駿SSとイーストスタッドを二年ごとに移動する国内シャトルという方法がとられています。

ダートながらもGⅠを十勝した実績はさすがで一年目から180頭以上に種付けを行っています。

おそらく産駒は地方を中心に走ることになるんでしょうが、丈夫さや成長力、スピード能力は高いキングカメハメハ産駒なので、産駒がまったく走らないことはないと思います。

重賞を勝つ馬も出てくるとは思うんですが、かと言って超大物が出るかというとやはり繁殖牝馬の質が高いわけではないで、GⅠを勝ちまくる馬となると難しいでしょう。

それだったらノーザンファーム生産のロードカナロア産駒の中央所属馬からでてくる可能性のほうが高いと思います。

サンデーサイレンスの血をもってないことや、ノーザンダンサーやミスタープロスペクターの血からある程度離れているのはいいですね。

配合のしやすさは武器で、これだけ種付けしていれば地方競馬だけでなく、中央でもそこそこやれる産駒は出てくるんじゃないでしょうか。

サイアーラインとしてはさすがに子供の代まででしょう。

レイデオロ

2014年産 繋養先:社台SS(予想) 種付け料:300万円前後?(予想)

母の父:シンボリクリスエス(ロベルト系)

スペシャルウィーク級の種牡馬になりそう

まだ現役のレイデオロですが、種牡馬入りは間違いないでしょう。恐らくパターン的にも社台SSでの供用が濃厚です。

おそらくサンデーサイレンス系、ディープインパクト系繁殖牝馬との配合をどんどんやってくるんでしょうが、ポジション的には種付け料がすでに1500万円まで高騰し、おそらくリーディング種牡馬となるロードカナロアの代替種牡馬として人気がでそうです。

この馬もミスタープロスペクターやノーザンダンサーからほどよく代を経ていることや祖母にウインドインハーヘアを持っていることも武器になりそうで、このあたりを狙ったクロス(配合)も試されそうです。

心配な点は気性面です。

レイデオロそのものはそれほど気性難という印象はないのですが、レイデオロの弟たちは母の父シンボリクリスエスゆずりの気の難しさを見せており、牡馬の活躍が多くなるのではないのでしょうか。

また母の母の父にシーキングザゴールドの血があるもののスピード感にあふれた感じのする配合や走りでもないので、比較的当たりはずれの出やすい種牡馬になりそうな気もしますね。

ディープインパクトと同じ牝系ということで、種牡馬入りすればリーディングトップ10に入る種牡馬になるんじゃないのでしょうか。

前々から言っているようにスペシャルウィーク(シーザリオ、ブエナビスタなどの父)みたいな種牡馬になりそうな予感があります。

ラブリーデイ

2010年産 繋養先:ブリーダーズSS 種付け料:150万円

母の父:ダンスインザダーク(サンデーサイレンス系)

初年度産駒がどれだけ結果を残せるかが鍵

2017年の種牡馬開始以降130頭近く繁殖牝馬を集めているのでさすがキングカメハメハ産駒という感じがしますね。

ただ個人的には種牡馬として少し厳しいのではないかと思っています。

まず母系は母の父がダンスインザダークに母の母の父がトニービン、そして三代母の父がリアルシャダイなんですが、キンカメも含めて四代にわたる社台系種牡馬というのは少しアクが強すぎるという印象を受けてしまいます。

また母系にトニービンの血があるキングカメハメハ産駒だとルーラーシップに少し近いものの、どうしてもエアグルーヴという名牝の血を引いていたルーラーシップに比べるとやはり物足りなさはあります。

あとスピードの血が欲しかったですね。

サイアーラインとしてはかなり厳しいでしょう。

ローズキングダム

2007年産 繋養先:ブリーダーズSS→ヴェルサイユファーム 種付け料:種牡馬引退済み(2018年)

母の父:サンデーサイレンス

名門「薔薇一族」出身も事故によりすでに種牡馬を引退

ルーラーシップと同じく2007年産の馬となりますが、GⅠでは中々馬券にさえ絡めず、五歳にしてやっとGⅠ(クイーンエリザベス二世C)を勝ったルーラーシップに対して、こちらは少なくとも四歳の夏まではクラシックや古馬相手のGⅠレースで人気の中心にいたいわばエリートでした。

ただ、四歳途中からの不振により一気に評価を下げてしまい結局2014年からブリーダーズSSで種牡馬入りはしたものの、種付け料は悲しいかなGⅠ二勝馬でありながら30万円からのスタートでした。

初年度は134頭の牝馬を集めたものの年々種付け頭数は減少、2017年は40頭まで下がり、2018年に7頭の牝馬に種付けを行った段階で、転倒する事故により頭部を強打。結果麻痺が残ったということで、種牡馬を引退しています。

現在はヴェルサイユファームで余生を送っていますが、薔薇一族の王子は五年間で種牡馬を引退することになりました。

最終的に種付け料は50万円に上がっていたので多少評価はされていたのでしょうが、残念ながらノーザンファームなど社台系の繁殖牝馬の種付け頭数が極わずかであり、非常に不幸な種牡馬生活を送った一頭だと言えます。

実績や血統を考えると繋養先次第ではルーラーシップぐらいの成績を残せた可能性はあり得ますね。

現状一勝、二勝どまりの産駒がほとんどであり、直系はほぼ期待できません。

ロードカナロア

2008年産 繋養先:社台SS 種付け料:1500万円

母の父:Storm Cat(Northern Dancer系)

次代のリーディング種牡馬は確定

自身がかなりのスピード馬であったことや母の父が時計勝負にめっぽう強い産駒をだすストームキャットということで成功間違いなしと思われたロードカナロアですが、産駒の活躍はもはや説明不要でしょう。

おそらく2000m以下での距離だけでなく、様々なタイプのレースでGⅠホースを出すでしょうし、次代の種牡馬リーディングは確定です。

アーモンドアイ級の馬がさらに出てくる可能性もあります。

種牡馬としては父キングカメハメハと同じぐらいにはなるでしょうが、ディープインパクト級かというとそこまでは断言できませんね。

ルーラーシップ

2007年産 繋養先:社台SS 種付け料:

母の父:トニービン

キングカメハメハ産駒の第二世代に当たる産駒ですが、元々名牝エアグルーヴの血を引く良血馬だったこともあり種牡馬としては先陣を切ってデビューしました。

初年度から順調なスタートを飾り、産駒が三歳となった二年目(2017年)にはすでに12位、三年目(2018年)には8位と自身と同様の善戦ぶりが光ります。

初年度から200頭以上の繁殖牝馬を集めていますが、産駒の活躍もあり250万円でスタートした種付け料は2017年から400万円にまで上がっています。

勝ち馬率は中央で4割を超えており、一流の種牡馬らしい成績を残していますね。

課題としては一年目からキセキというGⅠホースを出したものの、基本的にはあくまでGⅡやGⅢの有力馬というタイプがほどんどで、底力に欠けるのがどうしても課題でしょう。

こういうタイプは経験上牝馬で血が残っていくタイプなのですが、はたして直系で血が残っていくのでしょうか。

そろそろキセキクラスの馬が出てこないとレイデオロあたりに繁殖牝馬を取られていきそうです。

ドゥラメンテ

2012年産 繋養先:社台SS 種付け料:600万円

母の父:サンデーサイレンス

2017年に種牡馬生活を開始し、すこぶる評判がいいと言われているのがこのドゥラメンテです。

初年度から600万円の種付け料が設定されていたように血統も超一流、母はアドマイヤグルーヴということでルーラーシップと4分の3同血となりまず失敗はないでしょう。

種付け頭数も二年連続280頭以上ということで、生産者もかなり気合を入れていることが分かります。

競走成績はルーラーシップを上回りますし、若干スピードの血が少なかったルーラーシップに比べてサンデーサイレンスの血があるのは魅力です。

完全にルーラーシップの上位互換なので、将来は種牡馬トップ5どころかロードカナロアとの同門対決となりそうです。

来年の超期待種牡馬ですね。

トゥザグローリー


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