ロードカナロア 数年後の種牡馬リーディングは確実か

ロードカナロア(社台スタリオンステーション)

ディープインパクト級の種牡馬生活のスタート

ロードカナロアの勢いが止まりません

昨年は初年度産駒であるアーモンドアイが牝馬三冠をあっさり達成したあと、三歳牝馬でありながらジャパンカップ(GⅠ)を2分20秒6という衝撃的なレコードで制するなど、競馬界の話題を一人占めしました。

他にもステルヴィオが牡馬のクラシック戦線で活躍したあと、これまた三歳でマイルチャンピオンシップ(GⅠ)を制するなど種牡馬として華々しいスタートを飾っています。

結果的に2018年は二歳と三歳しかいない状態で種牡馬ランキングの7位に入るという快挙を達成したわけですが、種牡馬生活二年目でいきなり2位に入ったディープインパクトは別格としても、ロードカナロアの父キングカメハメハの8位を上回る成績であり、そのポテンシャルの高さをいきなり発揮した形となりました。

また7位と言ってもロードカナロア産駒の2018年の獲得賞金額23億8千万円であり、ディープインパクトの二年目の24億⒌千万円と遜色ない数字を記録しています。

またこれだけだと、アーモンドアイのおかげという見方もできますが、レースを走った産駒のうち何頭が勝利した(未勝利ではなかった)かを示す勝ち馬率は.352であり、これは40位以内の種牡馬の中ではディープインパクトの.406に続く二位の数字となります。

勝ち馬率三位のヘニーヒューズ(2018年種牡馬ランキング20位)が.345、四位のキングカメハメハ(同2位)が.326なのでその中身もいかに充実しているかが分かることでしょう。

そして2019年になり、彼の第二世代が桜花賞や皐月賞などクラシック戦線などに挑むわけですが、2018年に突然変異的に現れたと思われた”怪物牝馬”アーモンドアイに引き続き、なんと二年連続で”怪物”が登場しようとしています。

その馬の名はサートゥルナーリアという牡馬(男馬)なんですが、牡馬クラシック戦線ではすでに一強体制という言われているほどの”怪物候補”です。

(上記ならびにサムネイルの画像引用:「JRA(日本中央競馬会)」公式サイト・「社台スタリオンステーション」公式サイトより)

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サートゥルナーリアはすでに後継種牡馬として確定?

日本最高クラスの牝系から最高クラスの馬が誕生

あまり競馬に興味のない方のために説明しておくと、このサートゥルナーリアですが超がつくほどの良血馬です。

しかも超良血馬という表現さえも少し言葉足らずではないかと言えるぐらいの、日本最高クラスの血統です。

まずお母さんのシーザリオが2005年に日本とアメリカのオークスの両方を制していますが、国産種牡馬(スペシャルウィーク)が配合され、なおかつ国内調教馬でアメリカのGⅠを制したのはこのシーザリオが初めての馬になります。

今はその権威性が失われたアメリカンオークスですが、シーザリオが勝った時はバリバリの三歳最強牝馬決定戦でしたし、アメリカでシーザリオを超える実績を残した馬は今もなお現れていません。

そしてこのシーザリオの凄さは繁殖入りしてからも続きます。

三番仔のエピファネイア(父シンボリクリスエス)は菊花賞とジャパンカップを制しただけでなく、皐月賞、日本ダービーでも二着に入るなど素晴らしい成績を残し、六番仔のリオンディーズ(父キングカメハメハ)は2013年産の三歳牡馬チャンピオンに輝き、マカヒキやディーマジェスティ、サトノダイヤモンドなどと四強を形成したほどの実力馬でした。

シンボリクリスエスからはあまり大物感が現れませんでしたがその代表産駒がシーザリオの子供エピファネイアなのでそのポテンシャルの凄さは一目瞭然でしょう。

ライバル陣営はすでに白旗状態

サートゥルナーリアはそんな偉大な兄たちを持つ九番仔になるわけですが、明後日(2019年4月14日)に行われる皐月賞(GⅠ)では一番人気がほぼ確定しています。

レースは昨年の12月に行われたホープフルステークス(GⅠ)以来の出走になるのですが、二歳の段階ですでに三戦三勝。

余裕の走りでファンからの評価も高いのですが、それ以上に注目されているのは騎手や調教師など現場の評価がかなり高い点です。

アーモンドアイの主戦を務めるルメール騎手がこのサートゥルナーリアにも乗っていますが、皐月賞や日本ダービーについて自信のコメントばかり聞こえてきます。

またライバルの有力馬に騎乗予定である、川田騎手や武豊騎手も”一頭相当強い馬がいる”という趣旨のコメントをしており、すでに走る前からモノが違うという評価のようです。

競馬というのは水物なので強い馬が勝つとは限りませんが、競走馬としてのポテンシャルはすでに最高と考えて間違いないでしょうし、兄二頭はGⅠホース、自身もすでに二歳のGⅠを制していることから種牡馬入りは確定路線でしょう。

ディープインパクトの直系の孫世代からはまだ種牡馬になるような馬が現れていませんが、キングカメハメハの孫世代についてはすでにこのような後継ぎが存在しているのです。

ロードカナロアの種牡馬としての武器は?

大体の有力牝馬たちに種付けが可能

まずロードカナロアが好んで種付けされる理由は、種牡馬としての能力が高いこともありますが、やはり一番の理由はサンデーサイレンスの血を引いていない点です。

現在の日本の競走馬の多くがサンデーサイレンスやディープインパクトの血を引いていますが、まったくその血を引いていないというのは次世代の種牡馬リーディング争いの中では最大のアドバンテージであり、GⅠや重賞を勝った牝馬たちからその相手として選ばれるのはもはや当然と言えるわけです。

また80年台に世界中の競馬界を席巻したノーザンダンサーの血も四代前まで遡らなければいけないので、配合にほとんど制約がないのはその能力とともに魅力です。

スピード満点でありながら距離もこなせる

今回はロードカナロア自身の競走成績には触れませんが、カナロア自身は1200m(スプリント戦)を勝ちまくった馬で、1200mでは歴代でもサクラバクシンオーとならんで最強クラスと言われるほどです。

世界的に見ても異常とも言えるスピード馬場で競馬が行われている日本の中で、最高のスピード性能を持っていた馬が、種牡馬入りしてからもその能力伝えないはずはなく、サクラバクシンオーは国内産種牡馬不遇の時代の中でも大成功しました。

スタミナ型の種牡馬は産駒がデビューしてみないことにはその質が分からないのに対して、近年短距離で安定した成績を残した馬は安定した種牡馬成績を残しているのは魅力です。

そしてさらに素晴らしいのは気性的に素直な馬が多くロードカナロアが走らなかった1800m以上でもスタミナの限界を見せずに走っている点であり、2000m以下では弱点らしい弱点が見つかりません。

また逆にロードカナロアが得意としていたスプリント戦よりもどちらかといえば1600m~1800m前後で結構安定した成績を残していたりするのも生産者にとってはうれしい誤算でしょう。

このあたりはロードカナロアの父キングカメハメハの影響もあるでしょうし、元々ロードカナロア自身があまりにも高いスピード性能を見せていたためにスプリント戦に使われていただけという声も聞こえてきますね。

アーモンドアイが2018年にジャパンカップを制したことにより、ロードカナロア産駒の距離不安を挙げる声も本当に減ってきたような気がします。

サートゥルナーリアの兄のエピファネイアやリオンディーズが気性的に危うさを抱えていたという評価に対して弟は非常に素直というのはこの種牡馬の特性なのでしょう。

種牡馬のトップに立つのは五年後ぐらい?

最後にこのロードカナロアですが、今後元気であれば種牡馬リーディングの上位に君臨するのは間違いないでしょう。今後もどんどん重賞を勝つような産駒を送り出すでしょうし、さらにGⅠを勝つような馬を出してくると思います。

で、何年後ぐらいにトップに立つか?というところですが、今のところ同世代でライバルとなりそうな種牡馬はあまりいません。

同じ年に産駒がデビューしたオルフェーヴルは相変わらず大物か駄馬かというような父ステイゴールドとよく似た傾向を示していますし、同じ父をもつルーラーシップなどは重賞戦線で上位にはくるものの、自身と同じようにイマイチ突き抜けられない産駒が多く見られます。

ジャスタウェイも産駒は中々走りそうな気配を見せていますが、この馬もその父ハーツクライと同じような特定の条件を得意とするような雰囲気があり、安定感では少し心もとないような印象はあります。

となると今後デビューしてくる種牡馬がライバルになりそうなもんですが、個人的に少し期待できそうなのはこれまた同じ父を持つドゥラメンテぐらいで、その座はしばらく安泰ではないのかと思います。

以前もお伝えしたように今年はディープインパクトは首痛を理由に種付けを中止しており三年後の産駒は二十頭程度しかでてこないそうです。

また実はロードカナロアの父キングカメハメハも体調不良で最近は種付け頭数を意図的に減らしていたそうですが、2019年はさらに体調があまり思わしくないようで種付けそのものをしていないという情報があります。

つまり三年後、四年後になると現在のリーディング一位と二位の子供たちが一時的にしても極端に少なくなっているわけです。

他に上位の常連だったステイゴールドは昨年の牝馬一頭が最後の世代でしたし、五年後には十位以内にも残念ながら名前が消えているはずです。

はたして五年後に種牡馬リーディングのトップに名前があるのはディープインパクトかロードカナロアが期待しながら競馬を楽しんでみてはいかがでしょうか。

その前に俺が生きているかが心配ですけど・・・(笑)

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