12月17日(日曜日)に阪神競馬場で行われたGⅠレース第69回朝日杯フューチュリティステークス(以下:朝日杯FS2017)の結果と感想に関する記事です。
前回の予想記事の初期段階では、なんと開催場所が2014年から中山競馬場から阪神競馬場に変わっていることを知らず、思わぬ浦島太郎状態を露呈してしまいました(20代の頃にゴリゴリに競馬をやったり、ダビスタなんかで遊びまくってたころはもちろん中山開催でしたから)。
二日前にギリギリ気付くことができましたが、最終予想は以下の通りでした。
朝日杯FS2017の最終予想
◎ ダノンスマッシュ(12)
〇 ダノンプレミアム(1)
▲ ファストアプローチ(8)
△ ステルヴィオ(10)
× タワーオブロンドン(3)
血統70%、あとはレース内容をチェックしての最終予想でしたが、穴馬を探そうにも見当たらず、ファストアプローチ以外は基本的に人気馬になりました。いつもなら×の下に注(注目馬)を入れるのですが、それすらいないという結論になりました。
一番人気のダノンプレミアムが本命ではなく対抗(〇)にしたのは血統面から爆発的な決め手(33秒台前半)には欠け、距離適性がありなおかつ勝負づけの済んでいない同馬主のダノンスマッシュの強襲に合うのではないかという予想でした。
またファストアプローチ以下、ステルヴィオ、タワーオブロンドンはあくまで2着までという判断でしたが、2歳戦ということもあり紛れもあるかもしれないということで五頭ボックスでの馬券予想でした。
朝日杯フューチュリティステークス2017結果と着順(抜粋)
1着 ダノンプレミアム(1番人気) 1分33秒3 〇
2着 ステルヴィオ △
3着 タワーオブロンドン ×
4着 ケイアイノーテック
5着 ダノンスマッシュ ◎
6着 ファストアプローチ ▲
・
・
16着 イシマツ
赤字・・・予想段階で馬券に絡まないと切った馬
レース内容
レースはダノンスマッシュのスタートが合わなかった以外は各馬イーブンのスタートを切ることができ、ケイティクレバーが逃げ、1番人気ダノンプレミアムは3番手を追走する形となりました。このあたりは戦前の予想どおりですね。
レースタイムを見ると600m、800m、1000mの通過が35秒2、47秒2、59秒3ということで2歳戦ということを考えると早すぎず遅すぎずといったところでしょうか。ただ、レースラップは1ハロン目が12秒6だった以外は、800mから1000mの間に12秒1に落ちたぐらいで、よどみのないながれでした。
マイル戦とは言え、先行馬には楽なレースではなかったでしょうね。
レースは第4コーナーから直線を迎え、3番手を進んでいたダノンプレミアムが馬なりで先頭に並びかける形となり、最後の直線はムチを入れると後続を突き放すだけで、先行しながら最速の上り(33秒6)で上がるという圧巻のレースでした。
2着以下は、直線途中まで中団待機組が競り合うかたちでしたが、最後は後方に控えたステルヴィオとケイアイノーテックが鋭い脚で外から伸びてくる形でゴールインとなりました。
勝ったダノンプレミアムと2着のステルヴィオの差は3馬身1/2も開きましたが、2着から7着のカシアスまでの差はそれほどなく、一段となるかたちでした。
レースの感想
ダノンプレミアム強すぎ!
2歳戦でこれほど強いと感じた馬はいつ以来でしょうか。この数年は主要レースしか競馬をチェックをしていなかったこともありますが、思い返してみると20年以上前のフジキセキ以来の強さを感じさせる内容でした。
フジキセキの場合は着差以上にまだ何かを隠し持っているようなスケール感を感じましたが、このダノンプレミアムの場合は着差も開いたこともあり、現時点での完成度という点で史上最高レベルともいうべき勝ち方と内容でした。
サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)のレース内容の分析でも58秒6で行って34秒4であがるという圧巻の内容でしたが、今回もスタッツだけを追いかけると59秒7で行っての33秒6ということで、レースとしては楽だったのかもしれませんね。
勝った川田ジョッキーがゴール板を過ぎる前に、愛馬をねぎらうという圧巻パフォーマンスも憎たらしいのを通りこして、お見事の一言でした。
本命馬ダノンスマッシュはスタートと同時に終了(笑)
僕が本命馬としていた同じ馬主のダノンスマッシュでしたが、一頭だけ出遅れました。この時点で頭はないな(笑)と思いましたが、結果的には5着に来ているので力はやっぱりありますね。
ダノンプレミアム強しというのは分かってはいたものの、勝負づけが済んでおらず未知の魅力と血統面から少し穴っぽくダノンスマッシュを狙ってみたものの、あの展開だと化物クラスの馬じゃないと届かないですよね。
血統分析は一応の結果を残せた
あと予想に関してですが、印をつけた5頭が6着までに全部入ってくれたので、内容としては良かったのではないかと思います。今回も阪神ジュベナイルフィリーズと同様血統面を重視して選びましたが、やはりサンプルレースの少ない2歳戦では血統面で予想もありかもしれませんね。
個人的には6着に入ったファストアプローチを▲にしていたのは勝負には絡めなかったものの、血統分析があながち間違っていなかったということで、少し自信になりました。
有力馬、上位馬の寸評
上位に来た馬が今後どうなるか血統面も含めて予想したいと思います。
ダノンプレミアム
父ディープインパクトながら母の父がRoberto系のIntikhabということでGⅠになると少し切れ味不足なのではないかと思いましたが、思ったよりは末脚がしっかりしていました。
このあたりは2歳戦だったことも有利に働いたのだと思いますが、やはり33秒台前半で上がってくるタイプではないと思います。
血統的には母系に爆発的なスピードを持つというよりも持続力で勝負するようなタイプが多いので弥生賞や皐月賞までは安心して見ていられるでしょう。血統的には中距離がベストなタイプだと思いますが、血統的にもダービー向きという感じはしません。
現時点では完成度と能力の違いでかなりの着差が開きましたが、今回はホープフルステークス組に強豪馬が散りました。もちろん現時点ではケチのつけようのない内容で、父ディープインパクト並みの化物という可能性もありますが、弥生賞の内容には十分注意(恐らく勝ち負けはするでしょうが)しておいたほうがいいでしょう。
ディープインパクト産駒らしくないレース内容なので、Roberto系やデインヒル系のイメージで見ていたほうがいいでしょうね。
ステルヴィオ
今回の2着馬ですが、相手が悪かったと言えども若干微妙な内容ですね。
このペースで上りが最速を記録でもしていると3歳になっても活躍するのかなと思いましたが、個人的にはここまでの馬なのかなという感じはしますし、距離的な限界もあるのかなという感じがします。
少し早熟の可能性もありますが、距離は短いほうが信頼ができるタイプなのかもしれません。今後人気が被るとちょっと怪しいタイプなような気がします。
タワーオブロンドン
3着には入りましたが、予想段階でも指摘したようにやはり爆発的な末脚を持つタイプではなかったし、底力の面でこのあたりが限界だったのでしょう。レース内容が地味だと指摘したのも当たっていたようです。
しばらくは好走するとは思いますが、タイプ的には徐々に尻すぼみ終わっていくタイプなのではないかと思います。少し馬としての底が見えました。
こういったタイプはペースがゆっくりいってこその馬だとおもうので、もっとペースが落ち着いたりしたほうがいいでしょうね。となると馬券的にはGⅢで買って、GⅠで切っていいタイプなのだと思います。
ケイアイノーテック
4着で最後するどい脚を使いましたが、このあたりが限界なような気がします。ディープインパクト×Gone West系の配合で底力も怪しく、今後は人気してコケるような気がします。
こういうタイプは相手次第に走るので単純に他に強い馬がいなかったら買うという狙い方でいいでしょう。馬券的にはディープ人気で切って美味しいような気がします。
ダノンスマッシュ
出遅れたとはいえ5着も、見どころがなかったですね。血統面を僕は評価したのですが、マイルよりもう少し短いほうがいいのかもしれませんね。
今回はスムーズさを欠いたことに間違いはないので、もう一戦経過観察です。
ファストアプローチ
今回は僕の特注馬として入れたファストアプローチですが、やっぱりというか切れ味不足でしたね。
Galileo系ということで血統的に時計がかかったほうがいいタイプですが、上手く成長すると3歳になったり距離が伸びたほうがいいタイプなので、今後のレースには注目したいと思います。
条件戦をあっさり勝ちあがってくるようだと期待できます。