遅ればせながらクリスマスイブの決戦となった第62回有馬記念の結果と感想に関する記事です。
有馬記念2017の最終予想
今回の有馬記念の予想は最終的には以下のとおりでした。
◎ キタサンブラック(2)
〇 サトノクラウン(12)
▲ サトノクロニクル(6)
△ シュヴァルグラン(10)
× スワーヴリチャード(14)
注 ブレスジャーニー(4)、ミッキークイーン(13)
実は予想ページは早めに用意していたものの、パソコンの電源が入らずまったくうんともすんともいわなくなったので、ブログの更新が停滞し予想記事そのものは少し中途半端になってしまいました。(パソコンの不調は治っていないものの、原因はマザーボードにあることはなんとなく分かっているので、気合でボタン押すとたまに電源が入り、パソコンが起動したときだけ更新ができています。今回も押したらついたw)
予想のプロセス
まずキタサンブラックの本命は僕がこの馬のファンであることと、やはり一番強い、そしてレースをコントロールできる脚質というのがありましたが、今回のレースについては中山の2500mでこの馬に先着できそうな馬がサトノクラウンと、サトノクロニクルしかいないと判断しました。つまり△から下の馬はあくまで2着までと見ました。
人気のシュヴァルグランとスワーヴリチャードの印が若干軽くなったのは、上記に上げたように勝つ可能性がないと判断したからなんですが、シュヴァルグランについては前走のジャパンカップはハマったものと判断し、父ハーツクライよりは若干落ちると見ました(父は有馬記念も勝ちましたが・・・)。これは脚質的なものと枠もあります。
次にスワーヴリチャードは春先は僕も3歳馬の中ではかなり評価していた馬で、応援はしていたのですが、ズバリ母系の血統的な弱さから善戦どまりと判断しました。成長もあるとおもいましたが枠順で相殺した感じですね。
順序が逆にはなりましたが対抗と単穴にしたサトノクラウンとサトノクロニクルですが、この両頭に関しては馬場適正と底力を重視して、これまでの実績以上の走りをする可能性があり、突き抜けることができるのはこの二頭しかないと見ましたが、当然大負けもあるとは思いました。
ブレスジャーには母系が素晴らしいので底を見せていない点を考慮に入れて残し、ミッキークイーンは少し厳しいとは思いながらこの中山の馬場でも後方から詰めれるのはこの馬しかいないということで入れました。どちらかと言えばハイペースで前がつぶれたときの保険的な意味合いでした。
有馬記念2017の結果
1着 キタサンブラック(1番人気) 2分33秒6 ◎
2着 クリーンズリング(8番人気)
3着 シュヴァルグラン(3番人気) △
4着 スワーヴリチャード(2番人気) ×
5着 ルージュバック(10番人気)
・
9着 サトノクロニクル(11番人気) ▲
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11着 ミッキークイーン(5番人気) 注
12着 ブレスジャーニー(12番人気) 注
13着 サトノクラウン(4番人気) 〇
・
レース内容
見事キタサンブラックが逃げ切りGⅠ7勝目を飾りましたが、レースタイムは2分33秒6と昨年より1秒近く遅いものでした。
今回の上りタイムを確認すると勝ったキタサンブラックは35秒2であり、最速の上りは5着のルージュバックで34秒3。他に34秒台で上がった馬は四頭いましたが、昨年はどうだったかというと、最速の上りは後方を進んだヤマカツエース(4着)の35秒1、勝ったサトノダイヤモンドの上りタイムが35秒5(全体で3番目)だったことを考えると、馬場状態が違うので一概には言えませんが、かなりキタサンブラックにとっては楽な展開だったと言えます。
そう考えると現役最強馬をこのペースで後ろから差すには不可能な展開だったことが分かります。おそらく同じペースならあと500メートル延びても今回の勝ちは揺るがなかったでしょう。
シュヴァルグランとスワーヴリチャードは4コーナーで8番手あたりで、不利がありながらもよく伸びてはきましたが、このペースでは後ろから差すのは不可能でしたね。
レースの感想と各馬の寸評
今回のレースに関してはもう
キタサンブラックお見事!そしてお疲れ様
これしかないでしょう。
強い馬が強い競馬をして勝つというケチのつけようのないレースでしたし、競馬において逃げこそ最強の戦法というのを改めて証明したレースでした。
今回は僕も思った通り自分との戦いでした。またこの馬のこれまでの活躍は天才武豊ジョッキーの体内時計の凄さを抜きにしてはなかったことでしょう。またそれに耐えうるだけのスタミナをつけたハードな調教を可能としたキタサンブラックの身体の強さあってのことだったと思います。
さてレース内容ですが、有力馬が軒並み外に行ってしまったことにより、レースは完全に武豊ジョッキーのコントロール下に置かれたレースになってしまいました。キタサンブラックももう少し早めに仕掛けるのかなとは思っていましたが、直線に入るまで馬なりで行けたことを考えると相当な手ごたえだったのでしょう。ああなってしまっては後ろはどうしようもありません。
有力どころの仕掛けが思いのほか遅かったのでペースはそれほど遅くないのかな?とは感じていたのですが、レースのスタッツを見るとどちらかというとヨーイドンの競馬でした。それでいて上りが2000m以下のレースのように33秒台に入らないということは、いかにこの時期のこの距離のレースが過酷であり、スタミナを消費するか認識しました。
このレースではクイーンズリングとルージュバックという二頭の牝馬が2着と5着に来またしが、この両頭の父はマンハッタンカフェでしたが、底力が足らないと見て馬券からははずしたものの、指摘していたようにスローですぅと行ってピュッと上がる展開はこの父のまさしく得意とするところでした。他馬との兼ね合いはありましたが、買えない血統ではなかったですね。一つ勉強になりました。
ハーツクライ二頭に関しては血統通りという感じで僕の予想通りでしたが、サトノクラウンについては行きっぷりが悪くやはり天皇賞・秋の決戦の反動でしょう。サトノクロニクルはまぁあんなもんでしょうね(笑)。
キタサンブラック
やっぱり強かったし、枠順の勝利ですね。お疲れ様です。
クイーンズリング
この馬もラストレースだったようですがお母さんになっていい仔を送り出すことでしょう。血統的にはやっぱり有馬記念でDanzigの血は合うみたいですね。
シュヴァルグラン
正直不利がなければ2着はりましたが、あれも競馬。春より強くはなっていますが、やはり突き抜けた強さはなく逆に3歳のスワーヴリチャードと同レベルということで、来年は混沌としてくる感じがします。勝ちまくる馬というよりも善戦タイプであり、典型的なハーツクライ産駒ですね。
スワーヴリチャード
今回のレースで単なる左巧者でないことが分かりましたし、足を溜めれば距離をこなせることがわかったのは収穫です。天皇賞・春でも好走はするかもしれませんが、コース適性などを考えるとGⅠでは2000mあたりのレースか、東京コース向きな気がします。
血統的には調子がいいうちは追いかけたいけど、なんとなくGⅠでは厳しいような気がしてきました。GⅡで買って、GⅠで蹴ってもいいタイプなのかもしれません。
サトノクロニクル
今回敗れはしましたが、もうちょっと観察してみたい馬ですね。血統的に差し脚鋭いというタイプではないので、年が明けて中距離で勝負でしょう。GⅠでは宝塚記念か重賞なら2000m前後で時計のかかるパワー型の馬場で注目です。
サトノクラウン
やはり時計勝負や上りの競馬はだめですね。天気が悪くなったりしてこその馬でしょう。先行馬が多くなった時のほうがいいでしょうね。次走凡走するようだとちょっと心配です。
トーセンビクトリー&サクラランブール
キングカメハメハの中級馬はGⅠではいらいないという証明になりました。特に距離が伸びてこの傾向は強くなるでしょうね。やっぱり激走はないです。
ブレスジャーニー
バトルプランはGⅠでは要らないということが証明されました。やっぱり芝のGⅠでエンパイアメーカーの系統は外すのが賢明です。
レインボーライン
中途半端なステイゴールド産駒はGⅠで買い被りは禁物でしたね。
(アイキャッチ画像の引用:JRA公式サイトより)