さよならディープインパクト 後継種牡馬はどの馬か!?

一日の終わり

ディープインパクトという一つの時代が終わる

競馬メディアだけでなく、テレビの一般ニュースで取り上げられているので、ほとんどの方がご存知でしょうが、あのディープインパクトが17歳の若さで亡くなりました(2019年7月30日)。

このサイトでもたびたび取り上げてきたので、今回は取り上げようかどうか悩んだのですが、約十年近く日本の競馬界に君臨してきたスーパーホースであり、歴史にも名を残す大種牡馬なので、さすがにこの話題をスルーするわけにはいきません。

最後の世代となる2020年生まれの産駒は四、五頭しか日本で走らない(今年種付けできた二十数頭のうち半分近くが海外から種付けに来た牝馬が相手だったようです)そうですが、残された産駒は実質今年デビューする産駒と来年デビューする産駒の二世代のみということになりました。

ここからこれまで走ってきた産駒を超える活躍をするスーパーホースが登場する可能性はありますが、今後ディープインパンクとの血がどういった形で広がっていくのか、後継となる種牡馬を紹介しながら僕なりに評価してみたいと思います。

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トーセンラー

生年:2008年 主な戦績:マイルチャンピオンシップ(GⅠ)など25戦4勝

繋養先:レックススタッド(二年ごとにブリーダーズスタリオンステーションを行き来)

種付け料(2019年):50万円

血統構成

母の父はヨーロッパのマイル路線で活躍したミスタープロスペクター系のリシウス(Lycius)で母の母の父はヨーロッパの大種牡馬サドラーズウェルズとなります。

弟にスピルバーグ(天皇賞・秋)がいる他、兄はアメリカトラヴァーズS(GⅠ)の勝ち馬で種牡馬としても活躍するフラワーアレイ(Flower Alley)がおり、血統背景はかなりいい部類入る種牡馬となりますね。

海外でも十分通用する血統だと思います。

後継種牡馬としての可能性

2015年に70万円の種付け料でスタートしたトーセンラーですが、2019年から50万円に値下げされ、種付け頭数も二ケタどまりが続き、非常に厳しいのが現状となります。

ただ、現在二世代がデビューしてそれほど産駒数も多くないのですが、一世代目からザダル(プリンシパルS勝ちで現在三戦三勝)が出てきており、種付け頭数が増えてきそうな感じはしますね。

ディープブリランテやトーセンホマレボシより母系も軽いので、個人的には重賞を勝つような馬もすぐに出てくるのではないかと思います。あとはそこから一流馬が出るかどうかでしょう。

ディープンパクトの後継という意味では状況は厳しいのですが、母の父がミスタープロスペクター系でスピード豊かな産駒が多くなりそうです。

とは言ってもここから血が広がる可能性はかなり低いですね。

リアルインパクト

生年:2008年 主な戦績:安田記念(GⅠ)、ジョージライダーS(豪GⅠ)など30戦5勝

繋養先:社台スタリオンステーション

種付け料(2019年):80万円

血統構成

母トキオリアリティからは他にアイルラヴァゲイン(スプリンターズS二着など)やネオリアリズム(クイーンエリザベス2世C:香GⅠ)が出ている他、孫世代には先日安田記念を勝ったインディチャンプやアウィルアウェイなどの兄弟もおり、何をつけても走っています。

おそらく母の父メドウレイクの良質なスピードが出ているだと思いますが、こういった繁殖成績のいい牝馬からいい種牡馬が出ることは多いので期待はできます。

母系は傍系色が強いものの北米のスピード血統で占められており、配合が非常にしやすいのが利点として挙げられますね。

後継種牡馬としての可能性

ディープインパクトの初年度産駒でありトーセンラーと同世代になりますが、七歳まで走ったこともあり、2019年にデビューする産駒が最初の世代となります。

すでに新馬戦で勝ち上がる産駒が何頭も出てきており非常にいいスタートを切っていますが、リアルインパクト同様早い段階から結果を残す産駒が出てきそうです。

この馬自身が七歳まで一線級で走ったように単なる早熟馬では終わらないと思いますが、基本的には気性の前向きなスピードを武器とする産駒が多くなると考えられ、一流馬はいかにその状態をキープしていくかが鍵になりそうです。

母の父メドウレイクはスピードが前面に出やすいので、おそらく短距離馬が多くなりそうですが、現段階では二歳の重賞で結果を残しながらいかに繁殖牝馬の質を上げていくかでしょうね。

社台SSで繋養されているので思ったよりいい繁殖牝馬にもつけられていると思いますが、あくまで80万円の種牡馬なのでこの一世代目がどこまで活躍するが今後を左右しそうです。

個人的には二歳GⅠで掲示板ぐらいには載ってきそうな産駒も出ると思いますが、GⅠホースが出るとしたらスプリント戦のような気がします。

この馬の場合オーストラリアで結果を残したこともありオーストラリアにもシャトル種牡馬でレンタルされているようですが、もしかしたらこちらで結果を残すなんてこともありそうですね。

問題は大物が出るタイプではなく、やっぱり数で勝負することになりそうです。

ただ最初の二年は種付け頭数が三桁いってるのに、三年目からがくんと落ちているのが気になります。

地味にオーストラリアで血が残りそうな予感がします。

ディープブリランテ

生年:2009年 主な戦績:日本ダービー(GⅠ)など7戦3勝

繋養先:ブリーダーズスタリオンステーション 種付け料(2019年):150万円

血統構成

母の父はリバーマン(Riverman)の血を引くループソヴァージュ(Loup Sauvage)という馬で主にフランスで走りイスパーン賞(GⅠ)などを勝った一流馬です。

母の母の父はヌレイエフなのでヨーロッパ系の血統構成ですね。

近親にはバブルガムフェロー(天皇賞・秋、朝日杯3歳S)やザッツザプレンティ(菊花賞)、ショウナンパントル(阪神JF)など日本とは相性のいい系統ですが、この馬たちからあまり活躍する馬が出ていません。

後継種牡馬としての可能性

ディープインパクト初の日本ダービー馬であり、親子二代にわたるダービー馬となった最初の馬がこのディープブリランテとなります。世代としては二世代目です。

昨年まで社台スタリオンステーションで繋養されていましたが、2019年からブリーダーズスタリオンSに移動しており、今後繁殖牝馬の質は下がってくることが予想されます。

現在のところ四世代が走っており種牡馬ランキングは20位台をキープしているので、種付け料が200万円以下の種牡馬としてはよくやっている、成功している部類には入るとは思いますが、これから超一流馬が出てくるかというと怪しくなってきますね。

血統的には突然大物が出てきてもおかしくない感じもしますが、扱いが中堅種牡馬としてのそれなので、このサイアーラインが続く可能性はゼロではないもののかなり低いと思われます。

今後はゼダブリランテスがどう成長するかがカギを握りそうですが、勝ち馬率が三割に届いないことや今後どんどんディープインパクト系種牡馬も増えてくるので厳しいですね。

トーセンホマレボシ

生年:2009年 主な戦績:京都新聞杯(GⅡ)、日本ダービー三着など7戦3勝

繋養先:ブリーダーズスタリオンステーション 種付け料(2019年):プライベート

血統構成

母の父はノーザンテーストで半兄にトーセンジョーダン(天皇賞・秋、父はジャングルポケット)がいる他、近親にカンパニー(天皇賞・秋)やビッグショウリ、ヒストリカルなど多数の重賞の勝ち馬がいます。

遡るとセクレタリアトやクラフティプロスペクターが配合されているのでディープブリランテとは真逆の北米系のダートもこなせるようなパワー系の血が多数あります。

後継種牡馬としての可能性

前述のディープブリランテと同い年で、産駒デビューも同じ年になったトーセンホマレボシですが、初年度からミッキースワロー(セントライト記念、七夕賞)を出し注目を集めました。

また三年目となる産駒からもダディーズマインドが皐月賞に出走(結果は八着)してきたのも記憶に新しいところです。

しかしながら2017年の菊花賞時点では大物感を漂わせていたミッキースワローもGⅠでは壁にぶつかり始め、最近はローカルどまりなのかな?という雰囲気も漂い始めました。

またミッキースワローに続くオープン馬が中々現れておらず、種牡馬ランキングも50位前後なのでパフォーマンスとしてはディープブリランテのほうが上になります。

現在、種付け料が公開されていないようですが、やはりトーセンの冠名をつけた馬が多いので、プライベート種牡馬に近いのが現状なのでしょうか。

思いのほかノーザンファームの生産馬も多いので油断はできないものの、母系は若干パワー系でトップスピードが出るタイプの血ではないので、一流馬はローカルやダートに出てくる可能性のほうが高く、後継種牡馬という意味では相当厳しいような気がしますね。

スピルバーグ

生年:2009年 主な戦績:天皇賞・秋(GⅠ)など18戦6勝

繋養先:ブリーダーズスタリオンステーション

種付け料(2019年):80万円

血統構成

前述のトーセンラーの全弟となるので評価は同じとなります。

ただ、このスピルバーグのピークが四歳時の秋のみで天皇賞・秋とジャパンカップで好走した点と、トーセンラーが二歳時から引退する六歳時まで一線級を相手にしっかりと戦えていた点をどう評価するかですね。

個人的にはスピルバーグは勢いで勝ったような感じなので、トーセンラーのほうがポテンシャルは高いような気がします。

後継種牡馬としての可能性

2019年産駒がデビューしたばかりの種牡馬となります。

調べてみると初年度種付け頭数は58頭だったようなんですが、競走馬登録されている馬が百頭近くおり、なんで?と今なっているんですが、見たサイトが悪かったんでしょうか?この謎を誰か教えてください。(笑)

種牡馬としての将来性を考えると全兄のトーセンラー同様厳しいのは間違いないでしょう。

今年デビュー予定の産駒の生産牧場を見ても期待できそうなのは社台ファームの数頭(十頭程度います)ぐらいなので、この中から二勝、三勝できる馬がどの程度でてくるかでしょうね。

ディープインパクトの後継となると完全に厳しいとは思いますが、兄のトーセンラーの産駒が活躍すればこの馬も追い風になってくるので、あとは血統的なポテンシャル頼みという感じですね。

80万円という種付け料はお得な部類だと思います。

キセキ

生年:2010年 主な戦績:日本ダービー(GⅠ)など14戦7勝

繋養先:社台スタリオンステーション

種付け料(2019年):350万円

血統構成

祖母はあのパシフィックプリンセスであり、ビワハヤヒデやナリタブライアンの甥にあたるのがこのキズナです。

また姉にはファレノプシス、兄にはサンデーブレイクなどもおり、超一流牝系というのは心強いところです。

問題はこれらの繁殖成績が競走成績ほどの結果を残せていない点ですが、キズナ以外はブライアンズタイムやフォーティーナイナーなどパワー系の馬が多かったという点もあり、父が性質を伝えやすいディープインパクトに変わって、大爆発するという可能性は十分感じます。

また母の父ストームキャットの血は現在の日本競馬、特に東京競馬場の高速馬場で抜群の結果を残しており、間違いなくプラスに働くことが予想されます。

同じく母の父にストームキャットを持つロードカナロアも結果を残しているのがいい例でしょう。

すでに二歳戦の重賞を勝つ馬を出しましたが、おそらく仕上がりの早いストームキャットの血もあり、産駒傾向はディープインパクト産駒と同じく二歳戦からどんどん走ってくることが予想されます。

中には早熟で終わる産駒もでてきそうですが、母系は奥深さのある血統なので、そこからクラシックを勝ち負けするようなうな馬も出てくるでしょう。

元々ストームキャットの気性は激しいので、逃げ馬なんかも出てくる可能性はありますね。

1200mから2400mまで色々なタイプが出てくると思います。

後継種牡馬としての可能性

非常に血統ポテンシャルが高いのですが、父ディープインパクト、母の父がストームキャットということで比較的流行の血が入っているのが種付けにとってはマイナスですね。

他のディープインパクト産駒に比べてももっともディープインパクトに近い走りをしていた馬の一頭なので生産者からも期待されているようで、非常に多くの産駒が2019年から随時デビューを予定しているのは心強いところですが、調べてみるとノーザンファームの生産馬がそれほど多くないのが気になります。

やはり超一流の繁殖牝馬からどこまで勝てる馬を出せるかがポイントになりそうです。

個人的にはディープインパクト産駒の中ではこのキズナや現在も現役で走っているアルアイン、ダノンプレミアムに可能性を感じるのですが、GⅠホースは出てくるとは思うものの、あとはどれほどのスーパーホースを生み出すかでしょうね。

その他

ダノンシャーク

生年:2008年 繋養先:ブリーダーズSS 種付け料(2019年):30万円

競走成績、繁殖相手などを考えると相当厳しいです。産駒は2020年デビュー予定。

エイシンヒカリ

生年:2011年 繋養先:レックススタッド 種付け料(2019年):250万円

海外GⅠ二勝も、国内では一線級との対決が少ないので評価の難しい馬です。

母の父がストームキャットというのは魅力ですが、母の母の父がカロというのが少し曲者で、安定して走る馬を出すというよりは、一発型の血なのでレックススタッドというのがどうかな?という気がしますね。

他のディープインパクト産駒に比べて面白い種牡馬なんですが、大ハズレというパターンもあると思います。

2020年デビュー予定

ミッキーアイル

生年:2011年 繋養先:社台SS(オーストラリアへもシャトル) 種付け料(2019年):150万円

ディープインパクト産駒の中では珍しい逃げ馬です。近親にアエロリットもおり、こういう天才型のタイプは意外と大物を出しそうな気がします。

デインヒルの血もあるしオーストラリアでも合うでしょうね。

2020年デビューですが、あとは繁殖牝馬の質しだいでしょう。

ディーマジェスティ

生年:2013年 繋養先:アロースタッド 種付け料(2019年):100万円

近親にジェネラスやとリプティックなどのいる世界的な良血馬ですが、この系統がそれほど日本で結果を残せておらず厳しいという印象ですね。

皐月賞を制し、ダービーで三着という実績は一流ですが、ディープインパクト産駒の中ではこれだけでは平凡に映ってしまいますね。

母の父がブライアンズタイムということからもパワー系に出るはずで母系には軽い血がほしいですね。

個人的にこういったスピードに少し問題のありそうな良血馬は母系で残りそうな感じがするので牝馬が活躍するのではないのかな?と思います。

2021年デビュー予定。

まとめ

他にもサトノダイヤモンドやサトノアラジン、リアルスティールなどもいますが、まだ種付けを始めたばかりなので今回は取り上げませんでしたが、なんとなく不安な状況というのは間違いありません。

現在マカヒキやダノンプレミアム、アルアインなどの一流馬が現役馬がいるので何とも言えないところではありますが、世界的な良血であっても繋養先が社台SS以外だとどうしても繁殖牝馬の質は下がりますし、やはり種付け料は生産者の評価が反映されているということなので、明るい未来という感じはないですね。

結局のところ今年産駒がデビューしたキズナしだいという気がしますが、さすがにディープインパクトの孫からGⅠホースの一頭ぐらいはでそうではあるものの、本当に下手をすると孫あたりの世代で断絶するという可能性もゼロではないという気がします。


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