ジナンボーがついにOP入り! あの名牝たちの産駒成績を調べてみた

アパパネ

あの馬の”次男坊”がやっとオープンクラス入り

ジナンボー

漢字にするとそのまんま”次男坊”という意味の現役の競走馬なんですが、この馬が先日(2019年6月15日)東京競馬場で行われたジューンステークス(3勝クラス:旧1600万以下)で勝利し、見事オープンクラス入りを果たしました。

なんだか愛くるしい名前のジナンボーなんですが、このお馬さん、競馬ファンにとっては少しどころかかなり知られた存在なので、ちょっとした話題になりました。

というのもこのジナンボー、超がつく良血馬なんです。

お父さんはGⅠ七勝、近年どころかJRA史上最強とも言われる名馬であり、種牡馬としてもその父サンデーサイレンスに迫るほどの成績を残し、競馬ファンでなくとも名前を知っているであろうディープインパクト。

お母さんは2010年に牝馬三冠(桜花賞、オークス、秋華賞を勝利)を達成し、その後GⅠをさらに二勝して通算GⅠ五勝のアパパネです。

つまり父母合わせて十二冠を達成した配合であり、このジナンボーのお兄さん(全兄:まったく同じ配合)であるモクレレが生まれた時には”十二冠配合”だとか”十二冠ベイビー”として話題になったほどの超良血馬なんですよね。

ただ、父母両方が名馬でも中々おもいどおりに名馬が生まれないのが競馬の難しい所なんですが、2014年に産まれたお兄さんのモクレレのほうは、惜しいレースはしているんですが現在2勝クラス(旧1000万円以下のクラス)のレースを中心に走っており、中々重賞などを走る機会がありません。

お父さんもお母さんもよく知られた名馬なのでヤキモキさせられていたファンも多かったはずです。

しかしながらモクレレが産まれた翌年の2015年に誕生した”次男坊”であるジナンボーがデビューから六戦目、四歳にしてついにオープン入りしたということで、感覚的には”兄貴はちょっと怪しいが、どうやら二番目の子どもは結構強いかもしれない”ということで注目が集まっているわけです。

今後GⅠなどの重賞でどういった走りをするかは僕も気になるところですが、今回はこのアパパネの子供たちのように近年GⅠをたくさん勝った名牝と呼ばれた牝馬たちがどんな子供を産んでいるのか気になって調べてみることにしました。

一応今回はGⅠを三勝以上しており、かつすでに産駒がデビューして古馬になっている牝馬の繁殖成績について調べてみたいと思います。

(画像引用:「JRA(日本中央競馬会)」公式サイトより)

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年代順に見ていきたいところですが、アパパネの名前を出してしまったのでアパパネから見ていきます(笑)。

アパパネ

2010年の牝馬三冠などGⅠ五勝

通算成績19戦7勝。

2010年の牝馬三冠(桜花賞、オークス、秋華賞)を制したほか、ヴィクトリアマイルと阪神ジュベナイルフィリーズを制しました。

牝馬相手には強い馬でしたが牡馬と一緒のレースではあまり力を発揮できませんでした。

キングカメハメハ初期の産駒でこの年はローズキングダム(ジャパンカップなどGⅠ二勝)などがいて当たり年でしたね。

産駒成績

  • モクレレ(2014年産、牡馬、父ディープインパクト):現役馬で15戦3勝。現在2勝クラスを走っていますが勝ち負けできているのでもうちょっと上のクラスには上がってきそうです。
  • ジナンボー(2015年産、牡馬、父ディープインパクト):現役馬。6戦4勝でオープン入りを果しましたが、まだまだスピード感には欠けるのがそれがこれからの課題です。
  • ラインベック(2016年産、牡馬、父ディープインパクト):デビューを控えますが、POGではそろそろアパパネの仔が走るだろうということで人気していますね。

スティルインラブ

幸英明騎手をGⅠジョッキーにした2003年の三冠牝馬

スティルインラブ(父サンデーサイレンス)と言えば幸騎手であり、幸騎手と言えばスティルインラブですね。

2003年の牝馬三冠を達成しましたが、強い馬ではあるもののなぜかあまり信頼されず、いつの間にか三冠を達成したイメージのある馬ですね。

古馬になってからはあまりパッとしませんでした。

通算16戦5勝。

産駒成績

  • ジェーダ(2007年産、牡馬、父キングカメハメハ):中央で未勝利のあと地方(大井)に移籍して二勝したそうです。

スティルインラブは残念ながらジェーダを産んだ年の七月に腸捻転が原因で7歳の若さで亡くなっており、子どもはジェーダ一頭だけになります。(腸捻転が原因で若いうちに亡くなる馬は比較的多いですね)

ジェーダは引退後相馬市のお祭りで活躍していたそうですが、残念ながらスティルインラブの血を引く競走馬は現在いません。

シーザリオ

史上初の日米オークス馬

生涯6戦しかしていませんが、日本のオークスを勝ったあとアメリカのオークス(アメリカンオークス)を制した史上初めての馬になります。

日米オークスを制した初めての馬なんですが、それよりも日本生産の日本調教馬でアメリカのGⅠレースを勝った初めての馬なので、それだけで歴史的な馬ですね。

父はスペシャルウィークで通算6戦5勝。負けたのは桜花賞の二着だけです。

ちなみにアメリカンオークスは当時としてもかなり格式も高く、賞金も高いレースだったんですが実は芝のレースであり、ダートにはCAAオークスとかケンタッキーオークスがあるのでそちらと混同しないようにしないといけません。

産駒成績(主要馬)

  • エピファネイア(三番仔、2010年産、牡馬、父シンボリクリスエス):菊花賞、ジャパンカップなどGⅠ二勝を含む14戦6勝。種牡馬入りし2019年から産駒がデビューします。
  • リオンディーズ(六番仔、2013年産、牡馬、父キングカメハメハ):5戦2勝ながら朝日杯フューチュリティステークスを制し、その年の最優秀二歳牡馬。種牡馬入りし2020年に産駒がデビュー。
  • グローブシアター(七番仔、2014年産、牡馬、父キングカメハメハ):現役馬で15戦5勝。オープン馬で長めの距離を使われています。GⅠホープフルステークスで3着に入ったことがありますが、現在はGⅢを勝てるかどうかぐらいの実力ですね。
  • サートゥルナーリア(九番仔、2016年産、牡馬、父ロードカナロア):現役馬で先日の日本ダービーでは一番人気だった馬です。すでに朝日杯FSと皐月賞を制しGⅠ二勝。種牡馬入りは確実です。五戦四勝。

現在のところサートゥルナーリアの下に二頭いるので十一頭の馬を送り出していることになりますが、何とデビューした七頭すべてが勝利を挙げています。

また出走しなかった二頭のうち、二番目の子どもである牝馬ヴァイオラは蹄葉炎が原因で早いうちに亡くなっているのですが、四番目に産まれた牝馬ロザリンドは未出走で繁殖入りし、最初の子どもであるアーデンフォレストも(三戦して)一勝しているので、シーザリオから産まれた子供たちや孫はすべて中央のレースで勝利していることになります。

三頭がGⅠを制していますが、ものすごい繁殖成績です。

ブエナビスタ

GⅠ六勝の賞金女王

ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)と言えばスターホースと言える馬がいなかった時代を引っ張った名牝ですが、牡馬相手を圧倒しGⅠ六勝し、当時の生涯獲得賞金額が世界ナンバーワンの馬でした。

通算23戦9勝で2着八回、3着三回という成績ですが、そのうち21戦は重賞、18戦がGⅠだったことを考えるととんでもない牝馬だったことが分かりますね。

またジャパンカップでは一着入線して二着降着、秋華賞では二着入線して三着降着など個性的で印象深い馬でもありました。

お母さんのビワハイジもGⅠ(阪神三歳牝馬S)を勝っている良血馬です。

産駒成績

  • コロナシオン(2014年産、牝馬、父キングカメハメハ):12戦1勝。新馬戦を勝ったほどの素質馬ですが、その後はパッとせず先日引退が発表され、繁殖入りしています。
  • ソシアルクラブ(2015年産、牝馬、父キングカメハメハ):8戦1勝の現役馬です。新馬戦を勝ったあと二戦目でGⅠ(阪神JF)で八着に入り素質を感じさせましたが、一年経っても二勝目を挙げられていません。ただ、そろそろ勝ちそうです。
  • タンタラス(2016年産、牝馬、父キングカメハメハ):現役馬で4戦1勝。この馬は新馬戦で勝てず二戦目の未勝利戦で勝ち上がってきましたが、なんとなく姉二頭と同じ気配がします(笑)。

ブエナビスタは三頭とも牝馬でなおかつキングカメハメハがつけられており、すべてが一勝づつという似たような成績をのこしています。

まだ二頭が現役であり、下にも二頭いるようですが、そちらは両方とも牡馬(父親はキングカメハメハとモーリス)なので、男の子に変わってもしかしたらすごい馬という可能性はありますね。

キングカメハメハが合わないという気もしなくはないんですが・・・。

ウォッカ

牝馬で史上三頭目の日本ダービー制覇

古馬になってからGⅠ五勝し、なおかつそのレース内容も凄まじかったせいかそちらの印象が強いので忘れてしまいがちですが、何と言っても彼女の実績で忘れていけないのは牝馬でありながら2007年に六十四年ぶりに日本ダービーを制したことでしょう。

1937年のヒサトモ、1943年のクリフジ以来史上三頭目の牝馬によるダービーの制覇ですが、前二頭は前時代的な競馬をしていた頃ですし、より競馬が世界レベルになった中での勝利なので、その実績は計り知れないと思います。

父はタニノギムレットであり、通算成績26戦10勝(国内22戦10勝)でGⅠ七勝。

記憶にも記録にも残る名馬でしたが、今年2019年に繋養先のアイルランド(実際は種付けのためにたまたま移動していたイギリスで亡くなったそうです)の地で亡くなっています。

産駒成績

  • ボラーレ(2011年産、牡馬、父シーザスターズ):2戦0勝。二歳時に疝痛(腹痛)が原因で死亡しています。
  • ケースバイケース(2012年産、牝馬、父シーザスターズ):6戦0勝。未勝利戦で二着が一度あり、新馬戦でも四着だったのでそこそこ走る馬ではあったようです。現在は繁殖入りし、父オルフェーヴルの牡馬が誕生しているようです。
  • タニノアーバンシー(2013年産、牝馬、父シーザスターズ):19戦4勝。三番目にして念願のJRA初勝利を飾りましたが結局最終的には1600万円以下(現在の3勝クラス)で終わりました。すでに抹消登録されておりおそらく繁殖入りしています。
  • タニノフランケル(2015年産、牡馬、父フランケル):現役馬で15戦4勝。小倉大賞典で二着にも来たことがあり、立派なオープン馬です。スピード満点という感じではないのですが、粘り強い先行策が魅力でそのうち重賞を勝つかもしれません。
  • タニノミッション(2016年産、牝馬、父インビンシブルスピリット):現役馬で6戦1勝。産駒で唯一新馬戦を勝っており、GⅠ(阪神JF)で七着に入っています。三歳になってから人気しては負けるというのを繰り返しています(笑)。

すでにウォッカは亡くなっていますが、あとは2017年に産まれた牡馬と2019年に産まれた牝馬がいるそうで、いずれも父親がスピードはあるフランケルのようなので期待はできそうですね。

産駒は全体的にもっさりしたタイプが多く、最初の三頭がヨーロッパの中長距離型のシーザスターズをつけたのが完全に失敗でしたね。

超一流種牡馬なんですが、できればヨーロッパで走らせたほうが面白かったでしょうね。

ダイワスカーレット

ウォッカの最大のライバルにして盟友

通算12戦8勝、二着四回というスーパー連対マシーンですが、ダイワスカーレットと言えばなんといっても同い年のウォッカとのライバル物語でしょう。

GⅠは桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯と有馬記念の四勝ですが、三歳時はGⅠでウォッカにすべて先着したり、四歳時には天皇賞秋で2㎝差での敗戦など、何のレースを勝ったというよりもあのウォッカとどう戦ったかが非常に印象的な馬でしたね。

父はアグネスタキオンで、兄には種牡馬としても大活躍しているダイワメジャーがいる良血馬です。

産駒成績

  • ダイワレーヌ(2010年産、牝馬、父チチカステナンゴ):4戦0勝。未勝利で二着がい一度ありますが、繁殖入りして三頭の産駒を産んでいますが、すでに死亡しているようです。残念ながら三頭とも未勝利のようです。
  • ダイワレジェンド(2011年産、牝馬、父キングカメハメハ):22戦4勝。最終的にはオープンまであと少しでした。2018年生まれのハービンジャーの牝馬がいるようです。
  • ダイワミランダ(2012年産、牝馬、父ハービンジャー):14戦2勝。新馬戦を勝ってはいるものの条件戦止まりだったようです。すでに繁殖入りしています。
  • ダイワウィズ三―(2013年産、牝馬、父キングカメハメハ):中央地方合わせて通算21戦2勝。中央では未勝利です。
  • ダイワエトワール(2014年産、牝馬、父エンパイヤメーカー):現役馬で9戦3勝。現在は2勝クラスですが、昇級後は二戦続けてほぼシンガリ負けで正念場です。
  • ダイワメモリー(2015年産、牝馬、父ノヴェリスト):現役馬で11戦3勝。新馬勝ちのあとはパッとしませんでしたがここ二戦連勝してオープン入りが近づいてきました。

下にあと二頭いるようですが、なんといずれも牝馬のようで子供はすべて牝馬ということになります。

つけられた父馬を見るとどうも色々と種牡馬をつけて試されているような顔ぶれですが、なんとなく父馬によっては大物が出そうな感じがするんですけどね・・・。

ジェンティルドンナ

ディープインパクトの代表産駒

ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)もスティルインラブやアパパネ同様牝馬三冠を達成しており、GⅠも七勝しているほどの名馬なんですが、”もの凄く強い馬”というよりは”ディープインパクトで一番走った馬”、なぜかこの表現がしっくりくる馬ですね。

通算成績は19戦10勝。

産駒成績

  • モアナアネラ(2016年産、牝馬、父キングカメハメハ):現役馬で5戦1勝。父は大種牡馬キングカメハメハ、母はGⅠを七勝もしたジェンティルドンナということもあり期待されましたが、先日やっと未勝利戦を勝利したばかりです。ただ牧場側はこの馬をスタートとして牝系を拡大させたいようなので、あまり無理はしてこないかもしれませんね。

下に父キングカメハメハの牡馬と父モーリスの牝馬がいるようですが、弟のほうは注目ですね。今年・来年にはデビュー予定です。

まとめ

以上近年の思いつく名牝について産駒成績なんかを色々調べてみたんですが、案の定というかシーザリオ以外はあまりパッとしないかんじでしたね。

まぁシーザリオの繁殖成績が異常とも言えるぐらいなんですが、こうやって現役時代に一喜一憂していた馬の子どもたちや孫の走りを見て楽しむのも競馬の楽しみですよね。

あまり強くない馬でも思わず応援してしまいます。


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