ハーツクライ産駒の特徴と傾向:僕の血統論(2)

ハーツクライ
僕の血統論シリーズ第二弾はハーツクライです。

実は、本来であればディープインパクトに唯一対抗できるクラスの種牡馬として、僕も史上最強馬の一頭に挙げているキングカメハメハとしたかったんですよ。

ただ、キングカメハメハは何となく産駒傾向が把握しやすいということでハーツクライにしました。別に僕が天邪鬼だからというわけではありません(笑)。

元々この企画(僕の血統論)そのものが、僕の血統ウンチクを語るというよりも、自分なりにデータを見ながら分析しなおすために始めたので、比較的想像通りに走ってくれる馬は後回しにすることにしました。

それよりものですね、種牡馬ランキングの上位にきて傾向的によく分からない馬。それがこのハーツクライやヴィクトワールピサなんですが、秋競馬を迎えるにあたってこの種牡馬の子供たちをどう料理するか、それが馬券的中の肝だと思いますのでこの選択なんですよね(画像引用:社台サラブレッドクラブ「ハーツクライ」より)

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ハーツクライとは

ハーツクライは2004年生まれで通算19戦5勝(うち海外2戦1勝)。主な勝鞍に有馬記念(GⅠ)やドバイシーマクラシック(海外GⅠ)などがあり、日本国内で唯一ディープインパクトに先着した馬になります(有馬記念)。

当時のハーツクライの印象としては母アイリッシュダンス同様、鋭い末脚は持っているもののそれを持て余している感じで、若干GⅠでは足らずに勝ちきれないタイプの馬という印象でした。

ただこの馬の名声を高めたのはやはりディープインパクトを破った有馬記念と、その次のレースで格の高いドバイシーマクラシックを今までの脚質から一転先行して勝利したことですね。

超良血で成績も安定しているエリートタイプではありませんでしたが、一芸に秀でた名血という感じの馬でした。

種牡馬成績

2011年:55位
2011年:16位 ウィンバリアシオンが重賞初勝利
2012年:9位
2013年:5位 重賞8勝
2014年:3位 ジャスタウェイ、ワンアンドオンリーなどでGⅠ3勝(重賞11勝)。
2015年:3位
2016年:4位 シュヴァルグランがGⅡ2勝するなど重賞7勝

血統

*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ

父の父

Halo 1969
黒鹿毛 アメリカ

Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
父の母

Wishing Well 1975
鹿毛 アメリカ

Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss

アイリッシュダンス 1990
鹿毛 北海道千歳市

母の父

*トニービン
Tony Bin 1983
鹿毛 アイルランド

*カンパラ
Kampala
Kalamoun
State Pension
Severn Bridge Hornbeam
Priddy Fair
母の母

*ビューパーダンス
Buper Dance 1983
黒鹿毛 アメリカ

Lyphard Northern Dancer
Goofed
My Bupers Bupers
Princess Revoked

(Wikipedia 「ハーツクライ」より)

父サンデーサイレンスは言わずと知れた名種牡馬ですが、母アイリッシュダンス(父トニービン)は僕も現役時代よく知っている馬です。

この馬は若い頃は体が弱く現在の馬齢表記で言えば3歳の未勝利戦を勝てなかったのですが、厩舎が我慢強く鍛え上げ翌年に一気に連勝してオープン入りします。

その後5歳時に新潟大賞典、新潟記念を勝利しますが、当時の世間の評価としては遅れてきたトニービンの大物(当時はトニービンの旋風が始まりはじめていました)という感じでしたが、僕のイメージとしては末脚はかなり鋭いがいつそれが発揮されるか分からない不安定な馬という感じでしたね。

ハーツクライが出てきた時もよく似てるなと感じたことを覚えています。

母アイリッシュダンスの母の父がLyphardとなっていますが、あまり特徴がしっかりとある種牡馬ではないので、ハーツクライはアイリッシュダンスと同様母の父のトニービンの血が濃く出ているような印象を受けます。

そう考えるとハーツクライは鋭い決め手、洋芝への対応力、長距離への適正などを備えているということが想像できますし、同様に若干晩成(成長力がある)傾向にある気がします。

代表産駒の考察

ジャスタウェイ

母の父:Wild Again 母の母の父:Mo Exception

主な勝鞍:天皇賞(秋)、安田記念、ドバイデューティーフリー(いずれもGⅠ)、ジャパンカップ2着

世界ランキング1位にもなった晩成の名馬ですね。元々鋭い決め手を持っていて3歳時にそこそこ活躍していたもののパッとせず、5歳秋に一気に本格化しています。

血統的には母系にそれほど底力や特徴的なものを感じませんのでハーツクライの影響をよく受け継いだと言えます。

ワンアンドオンリー

母の父:タイキシャトル 母の母の父:Danzig

主な勝鞍:日本ダービー2014(GⅠ)、神戸新聞杯(GⅠ)、他に弥生賞(GⅡ)2着など

2014年の日本ダービー馬でまだ現役です。

3歳秋以降は完全に不振を極めており、種牡馬入り(して活躍)も少し怪しくなってきました。

元々前述したようなハーツクライぽさはなく、決め手に優れたタイプではないので、日本ダービーは仕上がりの差と結果的にメンバーのレベルが低かったので勝てたのではないかと推測します。

母系がタイキシャトル、Danzig、Mr Prospectorなど、いかにも燃え尽き症候群を起こしやすいような種牡馬たちの名前がならんでいるので、母系の血がでているのかもしれませんね。

ヌーヴォレコルト

母の父:スピニングワールド(Nureyev系) 母の母の父:Chief’s Crown(Danzig系)

主な勝鞍:優駿牝馬(オークス)2014(GⅠ)、ローズステークス(GⅡ)、中山記念(GⅡ)、エリザベス女王杯(GⅠ)2着二回、秋華賞(GⅠ)2着、桜花賞(GⅠ)3着など。

母系はどちらかといえば短距離血統ですが、ハーツクライ産駒らしく鋭い決め手でオークスを勝利しただけではなく、GⅠで活躍しています。

特徴

現在3頭のGⅠホースが誕生していますが特徴的なのがいずれも勝ったGⅠが東京競馬場のレースだということですね。

また鋭い決め手といってもディープインパクトほど強烈な感じではなく、終いはしっかりと伸びるといった類のタイプと言えるかもしれません。

また出走レースが長めが多いという注釈がありますが、GⅠなどで信頼できるのはどちらかと言えば2000m以上になってくるかもしれません。

ワンアンドオンリーなどの例を考えると、少しハーツクライぽくないなと感じた馬は、母系などを参考にしたほうがいいのかもしれません。

GⅠホース以外の重賞勝ち馬(抜粋)

天皇賞・春での好走が目につきます。

  • スワーヴリチャード(日本ダービー2着、共同通信杯)
  • ウィンバリアシオン(日本ダービー2着、菊花賞2着、有馬記念2着、天皇賞・春2着、日経賞、青葉賞)
  • シュヴァルグラン(天皇賞・春2着、天皇賞・春3着)
  • カレンミロティック(宝塚記念2着、天皇賞・春2着)
  • フェイムゲーム(天皇賞・春2着、アルゼンチン共和国杯)

ハーツクライ産駒の傾向分析

宝塚記念は相性が悪い?

各馬の成績を見ていて気になったのは天皇賞・春での好走と宝塚記念の凡走ですね。2012年に産駒が4歳になっていますが、宝塚記念のハーツクライ産駒の出走履歴は下の通りです。

2012年 ウィンバリアシオン4着(3番人気)
2014年 カレンミロティック2着(9番人気)、6着フェイムゲーム(7番人気)、ウィンバリアシオン7着(2番人気)
2015年 ヌーヴォレコルト5着(3番人気)、ワンアンドオンリー11着(4番人気)、カレンミロティック13着(5番人気)
2016年 シュヴァルグラン9着(5番人気)、カレンミロティック11着(14番人気)、ワンアンドオンリー14着(13番人気)、フェイムゲーム17着(12番人気)
2017年 シュヴァルグラン8着(6番人気)

2014年のカレンミロティックの2着があるものの上位人気になった場合人気よりも下の着順になっていることが共通点として見えます。

宝塚記念の上り3ハロンのレースタイムがほとんど35秒以上かかっていることなどから、こういった上りのかかる馬場や競馬場がもしかしたら向いてないのかもしれません。

リライト予定です