あの横綱たち今何している?
日馬富士の貴ノ岩への暴行事件が何だかよく分からないうちに収束してきた相撲界ですが、今度はエジプト出身の大砂嵐が無免許運転で追突事故を起こすなど、狙っているのか、問題児だらけなのか話題に事欠きませんね。
さて、今回はこういった大相撲界のトラブルをまとめてもいいところですが、僕が10代や20代の頃にテレビで見ていた力士達が、現役時代はパッとしなかったものの親方としてテレビの前に登場したり、久しぶりに名前を聞いたと思ったら40代の若さで突然亡くなるなど寂しいニュースも飛び込んできます。
そこで今回は昔見ていた力士、特に横綱たちが現在何をしているのか気になったので、調べてまとめてみることにしました。
※この記事を最初に書いたのは2018年1月頃ですが、2019年に最新の情報に追記・リライトしました。
すべての横綱を調べるのは膨大な量となり、僕も知らない人が大半になるので、僕が覚えている中で一番古い横綱である北の湖からまとめます。
Contents
北の湖
僕が相撲を意識し始めた時のは確か小学校の頃でしたが、覚えている中で古い横綱が北の湖ですね。第55代横綱となります。
強い横綱だったのは何となく覚えているのですが、認識し始めたころはピークを過ぎていて、八十年代中盤は、あくまでニュースター候補の千代の富士の引き立て役という感じでした。
1985年に31歳で引退しています。
三保ヶ関部屋所属。幕内通算804勝247敗107休(78場所)。幕内優勝24回。
引退後
引退後、横綱は一代年寄を名乗れるので「北の湖部屋」を創設し弟子の育成にあたりました。
その後、2002年から2008年まで大相撲協会九代目理事長をつとめ、現役力士の大麻問題の責任を取って辞任した後、2012年に第十二代理事長として復帰しましたが、2015年在職中に62歳で亡くなっています。
亡くなる頃にはすでに大腸癌を患っていたと言われています。
若乃花(二代目)
第56代横綱で二代目の若乃花になります。正式には若乃花幹士(わかのはなかんじ)といいますが、初代若乃花もこの四股名を使っており、引退後の間垣親方の名前のほうが何となく顔は浮かびますね。
ある程度年齢を重ねた方ならご存知でしょうが、貴乃花(光司)のお兄ちゃん(現:花田虎上:はなだまさる)が三代目若乃花であり、初代若乃花は若貴兄弟の伯父さん花田勝治(はだなかつはる)であり、この二代目若乃花の師匠にあたります。
僕が覚えている一番古い記憶では、北の湖、若乃花、千代の富士で三横綱を形成していたはずなんですが、晩年だったせいかあまり強いイメージのなかった横綱ですね。
今調べてみると在位は四年間足らずで、1983年に29歳の若さで引退しています。
二子山部屋所属。幕内通算512勝234敗70休(55場所)。幕内優勝四回。
引退後
引退後は間垣部屋を開き後進の育成に取り組みましたが、2013年に体調不良(かねてから患っていた脳梗塞など)により部屋を閉鎖し、相撲協会からも身を引いたようですね。
1953年生まれでまだお元気のようですが、相撲関係の仕事はしていないようですね。
三重ノ海
第57代横綱なんですが、この人の現役時代を覚えていません。
あれ、おかしいな?と思ったら、1980年の一年間だけ横綱をしていたようですが、その年に引退していますね。どうやら僕の一番古い記憶は1981年以降ということになるみたいです。
横綱在位期間:1979年11月場所~1980年11月場所
引退後
引退後は武蔵川部屋を運営していたみたいですが、僕の記憶はどうやらこちらのほうが強いですね。横綱武蔵丸を育てているので、師匠としては優秀な人でしたね。
2013年に65歳で相撲協会を定年退職後は相撲博物館の第6代館長を務めているようです。
千代の富士
昭和の大横綱にして国民的スターだった第58代横綱です。
僕が子供の時にまさしく活躍していた人なんでよく覚えていますが、小さいからだでありながら北の湖や高見山、小錦などの大きい人をぶん投げていたので取り口も面白かったですね。
幕内に上がってきた貴乃花(当時貴花田の頃かな?)に敗れたあとの引退会見で、”体力の限界”というコメントはあまりにも有名ですね。
最近になって改めて彼の取り組みが紹介されたり、動画サイトで見るとことができますが、本当にスゴイ横綱でした。
引退後
引退後は師匠である九重部屋を継承し、千代大海や千代天山などを育てています。
しかしながら政治力がなかったのか、後にこの師匠や弟弟子だった現理事長の八角親方と仲たがいをしており、一門のフォローを得られず理事としては不遇をかこったようですね。
2016年すい臓がんのため61歳の若さで惜しまれつつ亡くなりました。娘の秋元梢さんはモデルやタレントとして活躍していますね。
隆の里
第59代横綱ですが、二代目若乃花と同様地味な存在です。在位期間も1983年から1986年の初場所までと約三年間と短いのですが、今さら調べてみると糖尿病を患っていたそうですね。
また千代の富士との成績が抜群によく、16勝12敗と勝ち越しています。若乃花とも仲がよかったようです。
引退後
鳴門親方として若の里、隆乃若、稀勢の里を育てていますが、稀勢の里の大関昇進がかかった2011年に59歳で急死しています。
双羽黒
第60代横綱で、現役時代は199㎝とうい恵まれた体格だったので天才力士と言われていましたが、実際に幕内に入って二場所で三役になり、あっという間に横綱になりました。
横綱に昇進するまでは北尾という四股名だったので双羽黒(ふたはぐろ)という四股名よりも北尾のほうがピーンとくる方も多いでしょう。
現役時代は保志(ほし、後の北勝海)、小錦とともにいずれも昭和38年生まれということもあり”花の38(サンパチ)トリオ”と呼ばれていました。
立浪部屋所属。幕内通算197勝87敗16休(21場所)。
歴代横綱の中で幕内優勝がない唯一の横綱です。
引退後
突如部屋の女将さんへの暴行問題(でっち上げ説もあり)により部屋から逃走し引退しました。
その後はプロレスラー北尾としてデビューしたのは僕もよく覚えていますが、現在はなんと相撲界に復帰して七代目立浪部屋のアドバイザーとして活動されているようです。
若い時は少しクセが強い人物だったみたいですが、大体強い力士はこういったエピソードがたくさんありますね。
2019年2月、慢性腎不全が原因で55歳の若さで亡くなっていたことが分かりました(2019年3月追記)。
北勝海
第61代横綱で元々の四股名は保志ですね。千代の富士が大活躍していたころの部屋の二番手力士のイメージが強いのですが、いつの間にか横綱になっていたイメージです。
引退後
現在は八角親方というよりも相撲協会の理事長として有名ですね。
本来であれば兄弟子の千代の富士が九重部屋(の体制など)を継承する予定でしたが、師匠と仲たがいしたことによりこの人が漁夫の利を得たイメージがあるのですが、真相はどうなんでしょう。
現役時代のイメージと同様、大人しいイメージなんですが、テレビで見ると何を考えているのかよく分からないので、理事長としては個人的にあまり好きではありません。どちらかと言えば貴乃花などの主張している改革のほうが支持できますね。
大乃国
第62代横綱。現役時代は北の湖以上の大きな体を活かした取り口で渋い活躍をしましたが、実力的にはパッとしない横綱という感じでしたね(ただこの頃の横綱は千代の富士の強烈なイメージが強すぎて全体的にパッとしない印象でした)。
ただ真面目な性格でガチンコ力士としても有名ですね。
引退後
現在は”スイーツ親方”としてお茶の間にも知られていますが芝田山親方として活動されています。
元相撲取り&甘党ということで糖尿病などが心配されますが、血糖値は低いそうです(笑)。
旭富士
第63代親方ですが、イメージとしては天才型の横綱でしたね。確かあまり健康的ではなく短命に終わりました。短命に終わるといわれる「不知火型」の土俵入りでしたが、ジンクスはやぶれませんでしたね。
引退後
伊勢ケ浜親方として相撲協会の理事としても活躍していましたが、日馬富士の師匠ということもあり暴行問題にからんで理事の役を辞任しました。
個人的にはどうせ役にはすぐ戻ってくるんだろうなぁと予想しています。
曙
第64代横綱でハワイ出身&海外出身(恐らく満州や朝鮮系を除く)の力士としては初めての力士となります。
現役時代はほぼ突き押し相撲のみで横綱に登りつめましたが、何と言っても当時の最強横綱貴乃花と五分の星だったのはこの人だけだったので、脆いイメージはあるもののハマると相当強かったのは間違いありません。
引退後
元々所属して東関親方(元高見山)の部屋付き親方として協会に残りましたが、同時代に活躍した若乃花と同様相撲協会をさります。
K-1へ参加したり総合格闘技などに挑戦しましたが結果が伴わず、現在はプロレスラー曙やボノとして活動しています。
2017年の4月に心不全が原因により一時意識不明になったそうです。30分以上も心停止状態に陥りその後遺症として記憶障害や歩行障害などを引き起こしたようですが、現在も表舞台に出てきておらずリハビリ中ということが考えられます(2019年7月追記)。
貴乃花
第65代横綱であり20代の頃に若貴ブーム・相撲ブームのまさしくど真ん中にいた力士です。
お父さんの現役時代の四股名も貴乃花だったため、二代目貴乃花となりますが、デビュー当時は貴花田を名乗り、大関昇進時には貴ノ花(お父さんもこの四股名を名乗っていた時期があるようです)を名乗っていました。
今振り返ってみると幕内優勝回数22回は意外と少ないなと感じますが、八百長などの噂が一切ないガチンコ力士として有名で、最強横綱の一人に数えられますね。(あくまで噂レベルですが二子山部屋の力士は元々ガチンコ系が多いと言われていました)
同世代として言わしてもらうと、ちょっと頭が固いなと感じますね。
二子山(藤島)部屋所属。幕内通算701勝217敗201休(75場所)。幕内優勝22回。
引退後
一代年寄「貴乃花」親方を名乗って部屋をひらき、貴ノ岩や貴景勝などを育てましたが、協会の改革を目指し二所ヶ関一門を離脱するなど、協会内部では現役時代の正攻法の相撲と異なり、異端児として存在感を放ちます。
貴ノ岩問題により被害者の親方でありながらなぜか理事を解任されるなど、どうも協会上層部(特に一世代上の親方)からは煙たがられていますね。
一連の騒動(日馬富士による弟子貴ノ岩への暴行問題や、弟子貴公俊(現貴ノ富士)の付き人への暴行問題)なども重なり相撲協会と衝突し、2018年9月には相撲協会から退職しています(2019年3月追記)。
若乃花
第66代横綱で貴乃花の実のお兄さんです。幕内時代は兄弟で若花田、貴花田の四股名でしたね。
弟の貴乃花が横綱になってからは身体が小さいこともあり、関脇どまりかな?と思われましたが見事横綱まで登りつめました。
引退後
一時は藤島親方として協会に残りましたが、すぐに相撲協会を去っています。
その後タレント活動をしたり、アメフトに挑戦したり話題を提供してくれましたが、同時にやっていたちゃんこ屋の経営が失敗して一回破産しています。
現在はタレントを中心として活動していますね。去年の年末はAbema TVの「朝青龍を押し出したら1000万円」という番組(実際は押し出しというよりもただのガチンコ相撲だった)で解説していました。
番組は色んな意味で面白かったです。
現在の芸名は花田虎上ですが、読み方は本名の花田勝と同様はなだまさると読みます。
武蔵丸
第67代横綱で曙に続くハワイ出身横綱です。
現役時代は突き押し相撲しかできなかった曙に四つ相撲をプラスしたような力士で、どこまでいくか個人的には注目していましたが、身体が大きくなり過ぎたせいか、それほど大成しませんでしたね。
引退後
引退後は年寄株などの問題があり親方名が色々変わりましたが、現在は現役時代に所属した武蔵川親方(再興)として後進の指導に当たっています。
現在も相撲協会で仕事をしていますが、時折テレビに出てきて笑いをとっているので、”あれ、武蔵丸って親方じゃなかったっけ?”と惑わされますね。
トークの才能と笑いのきゅう覚は抜群なのでタレント性がありますね(笑)。
朝青龍
第68代横綱でモンゴル出身で初めて横綱になった人です。
現役時代はやんちゃ坊主の印象が強かった朝青龍ですが、それを黙らせるぐらい強かったですね。貴乃花引退後の相撲界を支えたのは間違いなくこの人だと思います。
引退後
一般男性(と言っても相手は普通の人じゃなかったようですが)への泥酔暴行事件に絡んで突如引退しています。
引退後はモンゴルに帰って事業を起こしたり、たまに日本にきてタレント活動をしていますね。年末のAbema TVの企画番組ですが、元琴光喜などの他ボブサップや元柔道金メダリストの泉や、元グリーンベレーなんかを相手にしていなかったですね。
やっぱり相当強い横綱だったと思います。裏表がなさそうで僕は個人的に好きですね。
白鵬
第69代横綱でモンゴル出身。言わずと知れた現役最強力士であり、これまでの力士の中でも最強の呼び声も高いですね。果たしてどこまで優勝記録を残すのか注目です。
日馬富士
第70代横綱でモンゴル出身者としては三人目の横綱になります。関脇までは安馬と名乗っていましたが、大関昇進とともに日馬富士に四股名を変更しました。
2017年に同じモンゴル出身の貴ノ岩への暴行事件の責任を取って引退しました。
引退後
相撲協会に自ら引退届を提出したようですが、日本国籍をもっていない(事件当時は帰化申請中だったもよう)ため協会に残るのは不可能となります。
朝青龍のようにモンゴルで事業でも始めるのでしょうか。
現在はモンゴルに帰国し、自身の名を冠した学校などを建設していますね(2019年7月追記)。
鶴竜
第71代横綱(2014年5月~)でモンゴル出身の現役横綱ですが、最近は怪我であまり出ていませんね。
元々あまり強いという印象はなかったのですが、昇進がかかった時がピークだった印象ですね。
稀勢の里
第72代横綱横綱です。
デビュー時から有望な存在として有名でしたが、新入幕までは萩原の四股名でしたね。
2019年1月怪我の影響もあり本来の力を取り戻せず引退しています。
横綱としての在位期間は十二場所。勝ち越したのも二場所のみでそれ以外の場所は最終的に休場しており、横綱になってからは存在感を示すことができませんでした。(2019年7月追記)
引退後
現在は田子の浦部屋の部屋付き親方として後進の指導を行っているようです。