マンガ「鬼滅の刃」をじっくり読んでみた感想

鬼滅の刃

マンガアプリ「ジャンプ+」で無料で読めます

週刊少年ジャンプは僕が30年近く読んできた人気漫画雑誌であり、このブログでも度々取り上げることも多いのですが、愛するがゆえにほとんどが批判的な内容になってしまい、個人的には残念なことが多いのですが、今回は現在連載中の作品の中でも一部読者から面白いと言われている「鬼滅の刃(きめつのやいば)」についての感想です。

この作品についてはもちろん連載当初からさらさらーとは読んではいたのですが、特に気になる作品ではなかったものの、「約束のネバーランド」などとともに推す声が多いので、今回週刊少年ジャンプの作品が読めるスマホアプリ「ジャンプ+」でこの作品が一部無料で読めるようになっていたので改めて最初から読んでみた上での記事となります。(画像引用:集英社 週刊少年ジャンプ公式サイト「鬼滅の刃」より)

ちなみにこの記事はアプリのアフィリエイト記事ではありません(笑)。

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「鬼滅の刃(きめつのやいば)」とは

マンガ「鬼滅の刃」とは2016年から週刊少年ジャンプ(集英社)で掲載されている吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんによる初の連載作品となります。

あらすじ

時は大正時代、時々山を下りて炭を町の人に売り、家族をやしなっていた主人公竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、いつものように自分の住む山あいの家に帰ってみると、妹の禰豆子(ねづこ)以外は母親、兄弟ともに皆殺しにされています。

妹の禰豆子もすでに息絶え絶えであり虫の息であり、わずかな希望を胸に助けを求めに下山しようとしますが、妹は突然暴れ始め鬼と化し、そこに鬼殺隊を名乗る剣士が現れます。

その剣士は鬼と化した妹を当然排除しようとしますが、わずかに残る人間の感情と兄妹の絆を感じ取り、一つの方法を炭治郎に示します。

それが彼自身が鬼殺隊に入り、その原因と解決方法を自らの手で見つけ出すということだったわけです。

話はこんな感じで始まり展開していきます。

ストーリー、キャラクター設定に関してはよい

さてここからが感想ですが、まず絵柄などを度外視してストーリー展開などを見ていくと、連載が続いているだけあって中々読ませるように話が出来ていると思います。

このあたりはなぜ妹が鬼になったのか、また通常とは違い人間の感情が少し残っているのか、このナゼ?という部分を上手く残しつつ主人公が成長していく過程から始まったところはいいと思います。物語の全体像を見せなかったのはよかったですね。

またキャラクター設定に関しても妹も戦闘シーンなどで時に重要な役割を果たすなど、単なる目的ではなかった点なども意外な展開でよかったと思います。

また主人公独自の特殊な能力や途中から出てくる仲間の独自のちょっとした能力なども味付けとしては面白いでしょう。

設定面などもある程度作り込まれている印象を受けます。

ただ、時代設定がわざわざ大正時代にしたというのが気になりましたが、特にこの時代に有名な人物や事件があるわけではないでしょうし、あえてこの時代にしたのであれば現代との絡みみたいなものがあってもよかったような気がしますし、独自世界の作品でよかったのではないのでしょうか。一応鬼とか出てくるわけですし・・・。

また鬼たちがどういった存在なのかは主人公たちが解き明かすのでいいにしても、肝心の鬼殺隊というのが序盤では何なのかよく分かりませんよね。

劇中の登場人物(と言っても出てくる人物はほとんど殺される人ばかりですけど)がこの鬼殺隊に関して認識しているという描写もないので、この世界ではどういった立ち位置なのかが分かりません。

主人公も徐々に把握していくわけですが、この部分に関しては宙ぶらりんにしておく必要はなかったと思います。

画力が足らない

カッコよさや禍々しさがない

さてここからはちょっと批判的になるので書きにくいのですが、やっぱり最近のジャンプにありがちなどちらかと言えばうまくない系の絵ですよね。

主人公や妹に関しては何とかギリギリそれっぽさがありますが、周りの登場人物の存在感やサイズ感などがどうにもパッとしない印象を受けます。分かりやすく言うと仲間の剣士のほとんどが160センチ前後の中肉中背な感じであり、少々チンチクリンな印象を受けます。

これがリアルと言ってしまえばそれだけの話なんですが、せっかくマンガなんだからキャラクターの色分けをする意味でも背の高い人物や体の大きい人物など、絵の拙さを補う意味でも変化をつけておいたほうがよかったと思います。

また敵にの鬼に関しても何となく練り込まれていないというか、ただの異形の物という感じで強さというか迫力などが伝わりにくく、展開を読むうえでの予測ができないので、少々戦いが迫力不足に感じます。

いつも指摘することですが、主人公の良さを引き出すには優れた敵役が必要だと思いますが、現状絵だけでそこまで感じさせる敵キャラクターが登場していません。

コマ割りが単調な上、何をやっているか分かりにくい

もう画力に関して残念だなと感じる点としては、主人公などの必殺技です。

序盤から○○式とか色々出てきますが、せっかくの技がなにかパッとしませんよね。正直ここが盛り上がる部分だとは思うんですが、具体的にどういった動きをしているのかがつかみにくく感じます。

このあたりはおそらく絵に緩急がついていないせいなのでしょうが、ドラゴンボールや鉄拳チンミなどのように登場人物がどちらからどちらへ動いているかを分かりやすく見せるのも一つの手でしょうし、BLEACHのように優れたコマ割りと構図で迫力をだすなどなんらかの工夫が欲しかったように感じます。

敵のボスを倒して終わり?

最後にこれからの心配点なのですが、序盤で敵の元凶のような鬼がすでに登場していますが、敵の幹部クラスが登場してきたり、最近では仲間の一人が死んでいますよね。

このあたりは王道マンガのパターンとしてはありがちだとはしても、中々いいんだと思いますが、正直なところ物語の先が気にならないんですよね。

恐らくこのあたりの原因が、主人公が鬼と遭遇してそれを倒し成長し、次はさらに強い敵が出てきて・・・というパターンを繰り返しているだけというところにあるのでしょうが、予定調和で進み過ぎのような印象を受けます。

いわば読む側の予想をいい意味で裏切ってくれていないわけですが、唯一の成功点とも言える妹が完全な鬼かしなかった原因や敵ボスの正体みたいなものを上手く活かさない限り、このテンションを続けていくのは難しいのではないのでしょうか。

あくまで週刊少年ジャンプの中堅作品として続けるにはこれでいいのかもしれませんが、もう一つ上にいくためには例えば現在の敵ボスよりもさらにもう少し上の敵キャラクターの存在を匂わせたり、勢力としてもう一つの軸などを作り出したほうが物語に深みは出てくるような気がします。

それこそ主人公がそれこそ鬼となって融合して更なる力を得るというのが定番の主人公の確変パターンなのでしょうが、もっとこう何かないものでしょうかね。

つまらないとまでは思いませんが、他の中堅作品と同様、どこかもったいないという気がするのは編集部の力不足のせいなんでしょうか。

ただ、こういう画力が足りなくてもストーリーがある程度しっかりした作品はアニメ化すると弱点である登場人物の動きがつかみやすくなるので面白さが伝わり、そこそこ成功するような気がします。