マンガ「キングダム」武将たちはその後どうなる?:このマンガが面白い(番外編)

信 マンガ「キングダム」

ネタバレ必死!人気マンガ「キングダム」の禁断の扉を開きます

今回は週刊ヤングジャンプ(集英社)が送り出した大人気漫画「キングダム」(作:原泰久)についての記事となります。

このブログでは「このマンガが面白い」シリーズとして個人的なお気に入りマンガをピックアップしてご紹介したり能書きなんかを垂れていますが、この「キングダム」については面白くて当たり前だのクラッカーと思いますので、今回は特別編としてその後登場人物たちが史実上どうなるのか少しだけ触れてみたいと思います。

歴史好きの方や、横山光輝先生のマンガ「史記」などを読んでいればある程度のことはご存知でしょうが、予備知識ゼロで、少しだけ先が気になる方は読んでみてください。

また禁断の扉を開きたくない方は、ここはグッとこらえておきましょう(笑)。

(画像引用:集英社ヤングジャンプ公式サイト「キングダム」人物紹介より)

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「キングダム」についてのおさらい

ほぼすべての方がご存知でしょうがマンガ「キングダム」は中国の戦国時代末期のお話がベースになっており、秦の始皇帝が中国全土を統一するまでの話を、作者の原泰久(はら やすひさ)さんが一定の脚色をしながらストーリーが展開されています。

主人公は実在の秦の将軍李信をモデルにした”信”という少年であり、秦の青年王”政”とともに中華の統一を目指します。

この時代戦国の七雄と呼ばれていたように、当時の中華には西端の”秦”の他、南の大国であり漢の初代皇帝劉邦の最大であり最後のライバルとなった項羽を輩出した”楚”、元々太公望が建てたもののその後乗っ取られた東の”斉”、その北に存在し朝鮮半島への入り口となる”燕”、その西には現在の「キングダム」内で目下のライバル国である”趙”、そして中央に”魏”と小国”韓”が存在します。

ネタバレ)この七雄のうち最初に韓、次いで趙、最後に斉が説明するわけですが、まだまだ話は真ん中にも来ていないわけですね(笑)。

さあ、ここからはどんどんネタバレしていきます。

信(しん)

主人公であり現在秦の五千人将ですが、モデルの信(李信)に関しては史書に名前の掲載はありますが詳しい記載がないと言われています。比較的謎の多い人物とされていますが、燕との戦いで大活躍をするようで、おそらくこの時点では念願の大将軍になっています。

その後の有名な話として大国楚との戦いで大敗し、たくさんの部下を失うわけですが、「キングダム」のストーリー的なクライマックスはこのあたりに恐らくなるはずです。

その後よきライバル(仲間)である王賁(おうほん)や蒙恬(もうてん)とともに燕や斉を滅亡させますが、その後の足取りは不確かなのですが、楚との戦いや中華統一後の大粛清の中、子孫は残ったようなので、マンガではひっそり旅に出るというパターンでの終わり方が考えられます。

唐の詩人李白はこの信の子孫ではないかと言われているそうです。


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政(始皇帝、嬴政)

秦の王様であり信の友人ですが、なんとこの後中華を統一します!(棒読)

統一後は中華史上初めて皇帝の名前を名乗った他、封建制から中央集権化、貨幣の統一、車輪の溝の幅の一元化、法治国家へのシフトチェンジなどは優れた政治手腕として賞賛されますが、反面焚書坑儒で言論統制を行ったり、不老不死を求めて水銀飲んだりトチ狂ったエピソードも満載ですね。

おそらくこの辺りは後の征服王朝のバイアスがかかって怪しいもんですが、その後は病死しており、折角統一した国家もアホな宦官たちのせいであっさり三代で滅亡していますね。

蒙恬(もうてん)

信のよき友でありライバルですね。

秦の将軍蒙驁(もうごう)も孫であり、父は猛将蒙武(もうぶ)であり作中でもいいところのボンボンとして描かれていますが、この蒙恬にかんしては高校時代の世界史の授業で出てきたのでよく覚えています。おそらく「キングダム」の登場人物で教科書に出てくるのは政と蒙恬ぐらいなのではないでしょうか。

楚との戦いでは信とともに大敗するわけですが、教科書にも載っていたのはその後の北の異民族匈奴(きょうど)の討伐で大活躍したという功績です。

信とともに燕や斉討伐で活躍しますが、最終的には政(始皇帝)の死後、跡目争いに絡んだ政の末子の胡亥や宦官たち(趙高、李斯)などの策略により自殺します。ただマンガは違うオチになるんでしょうね。

王賁(おうほん)

信や蒙恬とともに若き将として描かれていますが、蒙恬と同じく秦の名門王一族の出身で、今は謎の多い大将軍王翦(おうせん)の息子です。

この王賁は父王翦が趙戦で大活躍するだけでなく、信と蒙恬が大失敗をした楚攻略でも活躍するのであまり目立ちませんが、燕や斉との戦いで信や蒙恬とともに活躍します。

父王翦は反逆の意なしを王に示すために引退をして息子の王賁に家督を譲りますが、その後彼は土地を与えれ封ぜられているぐらいなので、結果的には三人の中では一番の出世をして、かなりの待遇を得られていたことが分かります。

始皇帝の死後も子供が反秦連合軍と戦っているようなので、統一後の粛清からは逃れているようで安定した老後を送ったみたいです。

楊端和(ようたんわ)

マンガ内では”山の民”を率いる美しき女王の楊端和ですが、紀元前229年に趙を攻めたという記述を最後に史実から名前が見られなくなります。

その後の詳細は不明ですが、この時代は北方の異民族匈奴が大暴れしていた時代なので、この勢力との戦いに忙殺された可能性があります。

趙との戦いで戦死したという意見もたまに見受けられますが、結構重要な人物なのでそれなら死んだとしっかり書かれるはずです。

個人的には元々の遊軍的な立場に戻るのではないでしょうか。ちなみに史実で女性という記述はありません。

羌瘣(きょうかい)

信の副将としてその攻撃力を縦横無尽に発揮するマンガ内でも人気の女性キャラクターですが、マンガオリジナルキャラと見せかけて実在の人物です。

もちろん暗殺一族”蚩尤(しゆう)”出身という記述はなく女性という記述もないのですが、元々中国の伝説上の神であった蚩尤の姓は”尭”だったそうなので、あながち突飛な設定でもないようです。

紀元前228年趙を滅ぼし、さらに燕を攻めるために中山に駐屯したという記述を最後に歴史から名を消しますが、少なくとも趙戦は戦い抜きます。

マンガでは信と結婚して家庭にでも入るのでしょうか。

謄(とう)

王騎の副将として”ファルファル”などのセリフなど抜群の存在感と武力を誇る謄ですが、この人もオリジナルキャラクターではなく実在します。

実際、王騎の副将という記録はないそうですが、紀元前230年に戦国七雄のうち最初に韓を滅ぼし内史(ないし)として韓の運営にあたっています。

内史とは都の長官のようですが、滅ぼした国の運営は人心掌握などは簡単ではないはずで、ある程度の地位と政治力を備えていたことが分かります。

その後の記録はないようですが、現在の趙戦より前の出来事になるのでもしかしたら今後マンガではあまり登場しない可能性がありますね。

昌平君(しょうへいくん)

元々呂不韋(りょふい)の四柱であった昌平君ですが、呂不韋失脚後は秦の軍師的役割であり軍事長官として存在感を見せつけています。漫画の中でも軍略の先生として慕われていますが、史実では恐ろしい展開を引き起こす一人になります。

元々昌平君は楚の太子であったんですが、楚は秦との戦いの中でなんとこの昌平君を王として迎え入れます。どういった経緯でこういった展開を迎えるのかは謎であり、マンガでもどう描かれるかは注目ですが、秦のラスボス的存在である楚の最終的な親玉はなんと元々自分たちのトップにいた人になるわけなんですよね。

事実は小説より奇なりといいますが、キングダムは最終的にスゴイ展開になります。

ただ楚は最終的に滅ぶので戦死しますね。

李牧(りぼく)

趙の軍事的トップであり、マンガの中では今もなお秦の前に立ちはだかる最大の敵ですが、最後は戦いで敗れるのではなく、味方にやられます。

実際は秦の王翦の策略により内部的に謀反の疑いをかけられるわけですが、前半の最大の敵キャラは意外な形でフェイドアウトします。李牧の死により長年続いた趙との戦い(マンガ上ではサクッと終わるような形になるはずですが実際は長く続きます)は人材不足によりあっさり終わります。

龐煖(ほうけん)

”我武神”の自由キャラであり趙最強の武力をほこる龐煖さんですが、現在のマンガ内での秦との戦いではいまだ登場していません。

今後戦局を動かすための重要なキャラクターになるのは間違いないところですが、紀元前236年以降史実からその名前が消えます。

これは秦が趙に侵攻した年なので、おそらくマンガでは信が王騎の矛を使って打ち破ると見て間違いないでしょう。

桓騎(かんき)

最後に「キングダム」でもひときわ個性を放つトリックスター桓騎を取り上げましょう。

元々前述の蒙驁の副将として王翦とともに登場してきてその後も独特なやり口で大活躍を見せた桓騎ですが、趙との戦いで李牧に大敗をします。それが形勢を覆しかねない大失態だったために彼はなんと秦から脱走して燕に下ります。

いかにも元野盗という設定どおりの転身ですが、その後名前を変えて生き延びたとか、政の暗殺計画の首謀者だったとか様々な憶測がありますが、詳しいことは分かっておらず突然表舞台から姿を消します。

そう考えると今の余裕しゃくしゃくの桓騎は少し滑稽に思えてしまいますね。

史実では存在しないキャラクター

河了貂(かりょうてん)

飛信隊の女軍師として活躍する河了貂ですが、実在の人物ではありません。趙との戦いや今後大敗する楚との戦いで戦死する可能性もありますが、信と結婚して家庭に入る線もありますね。

項翼(こうよく)

信とよく似た年齢・風貌で登場していた楚の若き青年武将項翼ですが、この名前で史実に載っている人物はいないようです。

今後ポジション的に信のライバルになることは間違いないでしょうが、楚の”項”性を名乗っているだけあり、楚の名将項燕(こうえん)やその孫であり漢を建国した劉邦と争った項燕の孫の項羽となんらかの血縁関係があることは間違いないでしょう。

可能性としては項燕と同一人物かその息子で項羽の父という設定でしょうか。

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