マンガ「アラフォー社畜のゴーレムマスター」を読んだ感想:気軽に読める異世界マンガ(3)

主人公がゴーレム使いの”なろう系”異世界マンガ

今回は「アラフォー社畜のゴーレムマスター」という異世界(転生系)マンガを読んだのでその感想を書いていきたいと思います。

異世界モノと言えば、大体の主人公が勇者や魔法使いという設定ということですが、今回の作品の主人公は”ゴーレム使い”ということで少し珍しいのですが、はたしてどういった内容だったのか、思ったまま書いていきます。

マンガのレビュー系の記事だと、ほとんどが褒めちぎってばかりでこれから読もうかどうか悩んでいる人にとっては参考にならないので、忖度なし、感じたままをお伝えしたいと思います。

(サムネイル画像引用:ウェブコミックアクションより)

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「アラフォー社畜のゴーレムマスター」とは

「アラフォー社畜のゴーレムマスター」とは高見梁川(たかみりょうせん)によるライトノベル作品が原作となり、2016年8月から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載・公開されています。(※2019年7月現在連載中)

マンガ版は「WEBコミックアクション」(双葉社のウェブコミックサイト)のモンスターコミックで連載されているWEBマンガであり、キャラクター原案を吉沢メガネさん、作画は水無月十八さんが担当しています。

あらすじ

主人公の松田毅(まつだたけし)は、いわゆるブラック企業で毎日サービス残業に明け暮れ、社畜ターミネーターと呼ばれる毎日を送っていましたが、無理がたたり42歳で過労死してしまいます。

気が付くと彼の前には神様が現れますが、前世の悲惨な生活に同情された彼は、異世界へ望む内容で転生させてもらえることになります。

どんなステータスにしてあげられるという神様の申し出でしたが、散々ブラック企業で消耗してきた彼の望みは、”定時で帰れるようなホワイトな世界に転生する”ということと”定額使い放題(意味不明)”というだけでした。

神様は”社畜とは実に面白い生き物だ”と思いながら、彼を転生をさせます。

無事、転生した彼でしたが、気付くと彼の見た目は小太りのアラフォーおやじから、長身でイケメンの若者へと変わっていました。

異世界へ転生する前に神様からうっすらと土属性ということを耳にしていた彼は、ゲームなどのテンプレートどおりの異世界観にワクワクし、まずゴーレムを召喚する呪文を唱えてみます。

すると何とかゴーレムを召喚することができたのですが、同時にダンジョンの入り口を見つけます。その時にふと彼の頭の中に”私を助けてください”という声が響いてきました。

訝しくも思った彼でしたが、声の主の”閉じ込められて仕事がない”という部分に反応し、その声の主を助けに行くことにします。

ダンジョンの中でゴーレムを使いながら声の主の元に進む彼でしたが、途中の声の主にアドバイスを受けながらダンジョンの最奥に辿り着くと、彼に語り掛けてきた声の主はなんと杖でした。

その杖の正体はかつて1000年前に稀代の魔術師が産み出した七つの宝物の一つだったのですが、こういった経緯から意思をもつ魔法の杖と元社畜のゴーレムマスターとの旅が始まります。

といった感じのお話です。(僕まとめ)

社畜というキーワードが物語の軸になり過ぎている

さてここから思ったまま、感じたままの感想を書いていきたいと思いますが

わたくし、既にリタイア済みです(笑)

いや~、いつもはつまらないと感じる作品ても、何とかオブラートに包みながら、褒める場所を探して書いたりするもんなんですが、中々褒めるべき部分がなかった(笑)。

感想を書こうにも、”参ったな”という感じです。

直球で言うと面白くないです。

普段は少しぐらいつまらなくても見どころがあったり、ある部分が脚を引っ張って惜しいと感じる作品しか取り上げたりしないもんなんですが、最新の第16話までいつか面白くなるかもと思いながら読んでいても、結局”ウーン”とさせられたままでした。

じゃあなぜ今回取り上げたかなんですが、それは原作者が高見梁川さんであり、同時並行で連載している「異世界転生騒動記」(原作は小説家になろうやアルファポリス、マンガ版はアルファポリスで連載中)が中々面白かったからなんですよね。

両作品ともマンガ版は最新話まで全話、小説版も序盤部分は読んでみたのですが、同じ人が書いたんだろうか?と感じるほどの差があるんですよね。

「異世界転生騒動記」も異世界転生モノなんですが、こちらは多少のバタバタ感はあるものの主人公が多少無双しながら他のキャラクターがいい味を出していて、こういうジャンルの中でも”お、中々いいじゃん!”と感じるクオリティなんですよ。

それが一方、”どうしてこうなった?”と感じるのがこの作品であり、最初は原作者が同じとは気づかなかったぐらいです。

そいうこともあり、なぜ「アラフォー社畜のゴーレムマスター」が面白くないか考えてみたのですが、それはこの物語の主題が”ゴーレム”や”異世界”というよりも”社畜”や”ブラック企業”に重きを置かれている点にあるのが理由であるような気がします。

これはあとから小説版の原作を読んでみても感じたんですが、とにかくブラック企業や社畜に対する描写が冒頭はしつこいぐらいなんですよね。

まぁ、よくある異世界転生モノの主人公も元々は社畜でブラック企業に勤めていたというのは多いんですが、あくまでプロローグ的な描写、人物紹介程度にとどまっていることがほとんどです。

それがこの作品はいつまで経ってもそのキーワードが抜けきらないというか、しつこいんですよね。僕もブラック企業経験者なので書いてあることや考え方は納得できるんですが、そんな僕が読んでいてもなんだかうっとおしく感じるぐらいですし、はたしてそういう主人公で普通の人や若い人たちは楽しめるんだろうか?と感じてしまいます。

もっと言うと、ストーリーがあくまで主人公の”社畜精神”を中心で回っていくので、主人公の”俺が俺が”が強くなり過ぎてしまい、まわりの登場キャラクターがまったく活きていないような印象を受けるんですよね。

あくまで主人公とその他大勢(ゲームで言うとNPC)という感じで展開していくので、展開も行き当たりバッタリというか、何かの目的のために頑張るというよりも、何かまわりで起こった時に主人公がどう考えてリアクションしているだけという印象で、非常に厳しくなっているんだと思います。

これで主人公が魅力的なキャラクター・性格であれば救いようもあるんですが、基本は偏屈な元社畜のおっさんなので、当然読み手としては共感もしにくいんですよね。

だからどうしてもストーリー全体を通して入り込める要素が薄くなってしまっていると印象です。

これから大逆転を狙うとしたら社畜としての要素は薄めないと厳しいような気がします。

絵師ガチャ失敗?

次に絵についての部分ですが、下手ではないけどあくまで最低ラインはクリアしているだけという感じでしょうか。

よく異世界転生モノを語る上でよく話題になるのは小説版がマンガ家されるときに誰が作画を担当するかをさして”絵師ガチャ”とか言ったりしますが、この作品に関しては決して当たりではないですね。

作画を担当されている方が男性か女性かは不明なんですが、絵の調子は完全に少女マンガよりになっており、モンスターなどのクリーチャーの描き方がこういう異世界転生モノに合っていないと思いますし、描写に躍動感がないというか、少年マンガなどになれている人には違和感を感じる画だと思います。

分かりやすい説明ではないかもしれませんが、言うなれば分厚い女性マンガ雑誌に載ってそうな絵柄といった感じで、他の異世界転生マンガに慣れているとおそらくギャップは感じるとお思います。

ただ少しだけフォローをしておくと、この作品の問題点はどちらかと言えばやっぱり原作にあるとは思いますね。

人物はある程度描けているので、ジャンルや原作が変わればこのあたりの問題はあまり気にならなかったのかもしれません。

総合評価

少し厳しめの評価にはなりますが、ターゲットとなる層が見えないので以下の評価としました。

★★★☆☆☆☆☆☆☆

ストーリーは破綻はしていないものの、魅力のない主人公や、あくまで主人公主体で物語や会話が展開するためストーリーとしての薄っぺらさがどうしても目立ってしまいます。

俺TUEEEを楽しむ内容でもなく、かわいいヒロインが登場するわけでもない、かと言って主人公の目的も見えずにワクワク感もないのが非常につらいですね。

かと言ってそれを補うほどの魅力的な絵かというと、少しまだ経験不足な印象で、ストーリーに粗があるので余計にそこが目立ってしまい、両方で脚を引っ張りあっているように感じます。

「異世界転生騒動記」が面白いだけに、残念感のほうが大きいですね。

本当に頭を空っぽにして読むのであれば読めないことはないのですが、例えば雑誌の代表作になるタイプでもないですし、かと言って今のジャンプの下のほうの作品よりつまらないかというとドッコイドッコイという感じですね。

まぁ、この記事(レビュー)は「異世界転生騒動記」の前振り記事だと思ってご理解ください(笑)。

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