「化物語」が週刊少年マガジンで新連載も失敗の予感 感想もあり

週刊少年マガジン復活の起爆剤になるか?

このブログでは取り扱うことの多いマンガネタですが、その中でも週刊少年マガジンや講談社の作品については非常によく取り扱わせていただいており、反響も多数いただいています。

ほとんどが少し厳しい内容なので、個人的には心苦しいところではあるんですが、全盛期を知っているだけに、できれば復活して面白い作品を掲載してほしいというエールのつもりで、提言させていただいてます。

さて、最近週刊少年ジャンプ以上に部数の低下が激しいと言われている週刊少年マガジンですが、来週の発売の15号(2018年3月14日発売)から、あの人気アニメ「化物語(ばけものがたり)」の連載がスタートするということで今回取り上げてみたいと思います。

週刊少年マガジンの公式Twitterでも告知されていますが、果たしてマガジン復活の起爆剤になるのでしょうか。

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化物語(ばけものがたり)とは

化物語

化物語とは西尾維新さん原作によるファンタジー小説として2006年に刊行された作品となります。

2009年にアニメ化され放映が始まると人気に火がつき始め、その後様々な”物語”シリーズが発表され、この作品を題材としたスロットやパチンコなどのヒットも手伝い、アニメに比較的興味のない人達にも広く認知されるようになった作品です。

その後インターネットの動画チャンネルであるAbemaTVやアマゾンプライムでも配信が行われており、いかに人気のコンテンツであるかが分かります。

(画像引用:物語シリーズ「化物語」公式サイトより)

あらすじ

直江津高校三年生の阿良々木暦(あららぎ こよみ)は一見何の変哲もない普通の高校生ですが、とある出来事により吸血鬼の眷属となってしまい、ちょっとした治癒能力をもつ高校生です。

この吸血鬼を始めとして彼の周りには人とは違う不思議な能力や変化をともなう女性たちが登場します。

その原因は神様であったり妖怪だったりするのですが、その”怪異”に絡んだ問題を解決するために阿良々木たちは怪異の専門家忍野メメ(おしの めめ)の力を借りるというお話です。

作画は「天上天下」や「エア・ギア」の大暮維人

すでにアニメで世界感が確立されているこの「化物語」ですが、気になる作画は「天上天下(てんじょうてんげ)」(集英社・ウルトラジャンプ)や「エア・ギア」(講談社・週刊少年マガジン)などで有名な大暮維人(おおぐれ いと)先生となります。

かなり長く連載をしていたので、画力に関しては安心できる作家さんですね。

「天上天下」とは

1997年から2010年までウルトラジャンプ(集英社)で連載。全22巻。


天上天下 全22巻 完結セット (ヤングジャンプコミックス)

「エア・ギア」とは

2002年から2012年まで週刊少年マガジン(講談社)で連載。全37巻。


エア・ギア 全37巻完結セット (少年マガジンコミックス)

アニメの出来が良すぎて上回ることは不可能

ここからは今回の「化物語」のコミカライズについて僕なりの意見を書いていきたいと思います。

まず、今回のマンガ化は2月頃からネット界隈では噂されていましたが、正直好意的な意見はあまりなかったような気がしますね。

その内容は大暮維人先生の画力や作風に対して不安はなかったように感じますが、ほとんどがアニメ「化物語」を”できれば劣化させないで”という趣旨のものが多かったのではないでしょうか。

僕もそう思います。

未視聴の方のためにこのアニメ「化物語」がどういったものか説明させてもらうと、お話としてはファンタジー要素をベースとした学園モノ・日常モノといった感じなんですが、このアニメの素晴らしさは、時折差し込まれる独特の文字インサートとキャッチーで切ない音楽が絡んだセンスの良さとテンポ感であり、それが引き立て合ってアニメとしてのクオリティを高めていたと思います。

言ってしまえば、ストーリーのベースそのものはありがちで、下手をすると他愛のないものなんですが、それをうまく映像化することにより作品として昇華した監督さんなどの才能によるところが大きいわけです。

これはアニメを見たことあるかたにしか分からないとは思いますが、この「化物語」らしさは他には真似できないであり、世界観を確立しています。

またこの作品に占める音楽の影響は大きく、個人的にアニソンに思入れのない僕でもこの「化物語」の音楽的クオリティの高さは非常に高く感じます。(この化物語とマクロスフロンティアはサントラがほしいぐらいです)

だからほとんど満点に近いアニメをコミカライズしても、音楽という大事な要素が失われるため、少なくともアニメよりよくなることはないだろうなと感じます。

日常系は現在マガジンでは飽和状態

次に心配な点としては現在週刊少年マガジンで連載されている作品には学園モノや日常モノが数多くあることです。

今日もマガジンを読んでいて、この雑誌の何がダメなのかを考えていたのですが、改めて似たような作品が多いなあと感じました。

もちろんどの作品も日常系に色々なエッセンスを加えているのでそれぞれ全く違った話ではあるのですが、それぞれの面白さというか、見どころが同じようなところにあるために、埋没してしまう、もしくは化物語により既存作品が埋没しまう可能性を感じてしまいます。

おそらく画力のある作家さんなので埋没させる側の作品にまわるのでしょうが、これで新規読者の獲得につながるかというと非常に難しいのではないかと感じます。

必要なのは王道系なのでは?

最後に現在のマガジンは非常に危機的状況にあるように感じますが、原因はおそらく長期連載作品のマンネリ化や中堅作品の差別化が行われていない点に原因があると思います。

かつて90年代後半のマンガ雑誌黄金期の個人的評価としては”王道のジャンプ、ストーリーのマガジン、絵がキレイなサンデー”という位置づけでしたが、今マガジンがどんな雑誌かというと非常に説明の難しい位置づけにあるように感じます。

言うなれば、かつては民放の王様であったフジテレビが色々やろうとしているものの、迷走している状態と似ているように感じます。

マガジンの目指す読者層がどこにあるか今となっては分かりませんが、現在の連載陣が一般向けのライトユーザー向きかというとそういった作品はもう数えるほどしかないと思います。

今回の「化物語」の連載についてはかなり話題性もあり、アニメファンがとりあえず読んでみようとなるのは間違いありませんが、週刊少年マガジンとして五年先を見据えるのであれば、基本に立ち返り子供が読んでも大人が読んでもすんなり入れる王道系のファンタジーマンガやスポーツマンガのほうが適しているんではないのでしょうか。

ストーリーのマガジンとして復活してもらいたいものです。

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実際に読んでみた感想(3月14日追記)

さて記事を書いた時点ではまだ公開されていなかったので内容は分かりませんでしたが、今日発売のマガジンに掲載されていたので読んだ感想を書きたいと思います。

まず最初の感想としてはやっぱり絵はうまいですね。めっちゃキレイでした。さすがです。

次にアニメからどう変更してくるかというのが一番気になったところですが、道中のセリフ等はほぼ忠実に再現されており妙な色付けがされていなかったようです。

ただ、これは賛否両論あるとは思いますが、個人的にはアニメの内容を絵おこし、文字おこししているだけなので何となく新しさがなかったのが残念ですね。

アニメを見たことある人にとっては知っている内容をそのまま書いているだけなので、声優が醸し出す間や息遣いなどが省かれている分無機質な感じがしました。

全体的な出来上がりとしてマンガとしてのクオリティはかなりの高さに感じたんですが、読ませる作品かと追われれば日常系にファンタジー要素が加わった作品なので大ヒットや新規読者層の獲得につながるかということ微妙な感じがしました。

予想通りあくまでアニメの劣化版という感じ(作画はよくできていると思います)で、他の連載作品も学校を舞台とした日常系が多いのが今週のマガジンの内容でした。

おそらく今後はアニメの内容を踏襲していくのだと思いますが、今後も読みたいかと言われればアニメ見てたほうがいいかなという印象でした。

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