「アクタージュ act-age」を読んだ感想

週刊少年ジャンプ創刊50周年記念の新連載シリーズ第二弾

アクタージュ act-age

今年は「週刊少年ジャンプ」(集英社)が創刊50周年となる節目の年となります。

1968年の7月に最初の週刊少年ジャンプが発売されましたが、1994年の年末に発売された1995年3・4合併号は653万部の発行部数を記録するなど、この記録はギネスブックにも記録されており、いまだにマンガ雑誌としては破られていない最高発行部数だそうです。

この時期は僕が10代から20代になる時期であり、まさしくど真ん中世代として毎週週刊少年ジャンプの作品にワクワクドキドキさせられたのは僕だけではないでしょう。それぐらい力のある雑誌でした。

しかしながら現在、少子化やファン層の高齢化などの影響(僕はここが根本的な原因ではないと思いますが・・・)や人気作品の連載終了なども手伝い、現在は200数十万部まで売り上げが低下しているそうです。

実際問題として、個人的には最近のジャンプの連載作品が根本的につまらないのが原因の根本だと感じているのですが、さすがのジャンプも50周年ということで、”ジャンプライジング”と題した特別新連載を行っており、全盛期までは行かないまでにしてもかつての王者としての威厳を取り戻そうと気合が入っているのが伝わります。

そこで今回はこの新連載作品の中から「アクタージュ act-age」という作品を取り上げ、僕なりの感想を書いてみたいと思います。

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「アクタージュ act-age」とは

週刊少年ジャンプ創刊50周年新連載企画第2弾として2018年1月から連載が始まった作品となり、原作は映画畑出身のマツキタツヤさん。作画はまだ20歳そこそこの新人宇佐崎しろさんとなります。

あらすじ

女子高生でありながら親がおらず(父は家出、母は病死)、幼い妹と弟を自分の力で面倒を見ている夜凪景(よなぎ けい)ですが、家計は困窮、当然貧乏なわけですが、ある日そんな現状を打破しようと、女優になるべく大手芸能事務所の新人発掘オーディションを受けます。

そのオーディションで景は「メソッド演技」という今までの経験を憑依させることにより再現させる素晴らしい演技をしますが、その演技は諸刃の剣ということで事務所の女社長に否定されグランプリを逃します。

しかしながらそこに同席していた社長と旧知の仲である映画監督黒山墨字(くろやま すみじ)だけは彼女の才能に惚れこみ、自分の映画への将来的な出演に向けてスカウトをします。

実はこの黒山はカンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭などで入賞経験もある業界内の一部では知られた変わり者なのですが、彼の事務所は小さく、女優を目指す景もまだまだ女優としての経験はないに等しいと言えます。

そんな彼女を一人前の女優に育てるために黒山は彼女に様々な経験をさせていくというお話です。

(記憶を辿っているので嘘書いてたらスミマセン)

感想

ストーリーおよび絵もうまく完成度が高い

さてここからが感想となりますが、この「アクタージュ act-age」という作品を取り上げるにあたり、改めてWikipediaなどをはじめとしたところでしらべなおしたのですが、作画担当の宇佐崎しろさんかなり若いです。

1997年12月27日生まれということでかなりビックリしましたが、それぐらい絵がうまいです。

圧倒的な画力というにはまだほめ過ぎかなという感じはしますし、まだ強弱みたいなものが欲しいかったりキャラクターの差別化が進むともっとよくなりそうだという感じはしますが、とにかく読んでいく上での分かりやすさは特筆もので、年齢を考えると驚異的にさえ思えます。

すでにジャンプで連載されている人気作品の中にも、売れているけどよく見ないと分からない作品は数多くありますが、この点ではすでに平均以上のものがあるように感じます。

若干絵に古臭さや地味さは見えますが、連載を続けていく上で当然画力や余裕のあるコマ使いなどもできるようになるでしょうし、ここは時間が解決してくれるように感じます。

ストーリーに関してはまだ始まって数話程度しか進んでいないので何とも言えないところですが、キャラクター設定や動かし方などに引き込ませる力は十分であり、僕も新連載の作品にしては珍しくガッツリ読み込みました。今のところ続きが気になる作品です。

「ガラスの仮面」? 真新しさには少し欠ける

絵やストーリーに関しては十分将来性を感じるところですが、気になる所ではやはり作品としての真新しさですよね。

ネット何かでの意見を見ていると、「ガラスの仮面」と揶揄している方もいるように、主人公の景は何かに憑依するように演技をします。これはガラスの仮面の北島マヤと同じですね。

北島マヤが「紅天女」の主演を目指す舞台中心の俳優なのに対し、こちらの主人公夜凪景はおそらくテレビ媒体を足掛かりにした映画女優を目指すという違いはあるのですが、基本はやはり同じように感じますね。

家が貧乏(だったような気が・・・)なのも似ています。

このあたりは僕も読みながら薄っすら思ったことなので、今後は「ガラスの仮面」とどういった差別化をしていくかはかなり重要になってくると思いますし、連載さえ続けばそこまでいくポテンシャルはあるように感じます。

映画ベースの話なので、女優だけでなく別分野での天才やライバルなどを登場させる展開もありんなんでしょうか。

また主人公の成長物語というだけでは一般的な作品で終わってしまうので、「ガラスの仮面」のような「紅天女」的なキーワードなどもう一つの軸があると良くなるような気がします。

週刊少年ジャンプと合わないような気が・・・

最後に週刊少年ジャンプ50周年記念としてすでに新連載作品がいくつか始まっていますが、面白さと安定度でいえばこの「アクタージュ act-age」がかなり抜けているような印象があります。

しかしながら、これまで長くジャンプを読んできた立場から言うと、”すぐにではないものの、打ち切りになるかもしれない”という心配が多少あります。

このあたりはこの作品そのものが少女マンガ雑誌でも通用するようなストーリー展開や絵柄にあるせいも感じますし、いわゆるオタク層や腐女子層を意識した絵柄などではない点です。

現在のジャンプの購読層がどこにあるかは読者の僕からは不明ですが、ジャンプの連載作品の目安となるアンケートなどはおそらく一部のそちらの層が握っているのは顕著であり、現在のジャンプのクソ化の原因もそこにあると思います。

果たしてそれらの層に受け入れられるかは読みづらいところですが、作者のポテンシャルは年齢を考えると恐ろしく高く期待できるものだと思います。

よってジャンプが長期的な視野に立つのであればある程度我慢して連載を続けさせていく作品であり、決して「ONE PIECE」や「HUNTER HUNTER」などのトップに行く作品ではないと思いますが連載の一角としては連載作品の偏りをもたせないためにも、貴重なチャンネルのひとつに感じます。

決して週刊少年ジャンプらしい作品とは言えませんが、育成枠としてしっかりと作者や作品を育ててもらいたいと感じさせる作品であり、今後の週刊少年ジャンプの将来もこの作品の扱いしだいで判断できそうな気がします。

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コメント

  1. ななし より:

    ステマお疲れ様です。