”元祖天才”羽生善治がついに7つ目の永世タイトルをゲット
将棋と言えば春先は中学生棋士の藤井聡太(ふじい そうた)四段の連勝記録が話題となり、一瞬だけ将棋フィーバーのようなものが起こっていましたが、本日(2017年12月5日)あの羽生善治(はぶ よしはる)現棋聖が、渡辺明(わたなべ あきら)元竜王を破り、新竜王となったというニュースが飛び込んできました。
すでに様々なメディアで報道されていますが、これで彼は通算七期目の竜王位につくことになり、永世竜王の条件を満たし、すべてのタイトルで殿堂入りしたことを現す”永世七冠”の称号を得ることになった初めての棋士となりました。
最近は将棋と言えば藤井聡太四段でしたが、おそらく昭和生まれの少しでも将棋をかじったことがある人達にとっては将棋界の大天才と言えば、先日引退した加藤一二三(最近は”ひふみん”として面白がられていますが、僕の中では詰将棋の人ですね)さんや今回の羽生善治(以下羽生永世七冠)さんが何と言っても別格の存在として浮かぶでしょう。
また羽生永世七冠と言えば様々な”羽生伝説”を残してきた(このあたりは別記事で紹介したいと思います)ことで有名ですが、その伝説がついに完結したと言ってもいい事件が今日起こりました。
そこで今回はそれを記念して、将棋の七大タイトルはどんなタイトルなのか紹介するとともに、その条件を載せておきたいと思います。
将棋の七大タイトルと永世位の条件
将棋には七つのタイトル(NHK杯も加えると8つとも言えますが)が、永世位の条件はタイトルによって違いますのでそのあたりもご紹介したいと思います。
名人
世間的に一番馴染みの深そうなのがやはり”名人位”ですね。やっぱり他のタイトル比べて将棋を知らない人でも強いことが分かる偉大なタイトルですね。七つのタイトルの中では一番歴史が古い(1937年からタイトル戦として開始)そうです。
名人戦は順位戦の最上位者が挑戦者となる七番勝負であり、持ち時間九時間(将棋界最長)で二日かけて行われます。
永世位の条件
通算五期の名人位を務めることにより「永世名人」名乗ることができます。羽生永世七冠は名人位を通算九期務めています。(最長は大山康晴十五世名人の十八期)
「永世名人」称号資格者
- 木村義雄
- 大山康晴
- 中原誠
- 谷川浩司
- 森内俊之
- 羽生善治
僕の中では大山康晴さん以降しか知りませんが、錚々たる面々ですね。ただ中原誠さんは昔”美人女流棋士兼人気ライトノベル小説家”として活躍していた林葉直子さんとの不倫スキャンダル”今から突入しまーす!”ですっかり名声が落ちましたね(笑)。
棋聖
元々は将棋だけではなく囲碁の達人も現す称号だったようですね。羽生永世七冠は現在の所この棋聖位を10連覇中だそうです。そう言えばずっと棋聖ですね(笑)。当然以前も棋聖位についていたので、通算何期か分からないぐらいの相性の良さですね。
タイトル戦は一次予選、二次予選、挑戦者決定戦などのトーナメント方式で行われ、挑戦者が決定した後は五番勝負を行います。持ち時間は四時間の一日制となります。
永世位の条件
通算五期保持することにより「永世棋聖」の称号を名乗ることができます。
「永世棋聖」称号資格者
- 大山康晴
- 中原誠
- 米長邦雄
- 羽生善治
- 佐藤康光
名人位とほとんど変わりませんね。
王位
この「王位」とか「王座」のタイトルはちょっと紛らわしいタイトルですよね。「王将」だと将棋の駒なので分かりやすいんですが、いつもこのあたりが思い出しにくいです(笑)。
永世位の条件
連続五期、もしくは通算十期で「永世王位」が名乗れます。
「永世王位」資格取得者
- 大山康晴
- 中原誠
- 羽生善治
王座
「王座」位ののみ永世資格の称号が”名誉”となるそうですが、いかにもクイズのネタになりそうな豆知識ですね(笑)。
永世位の条件
連続五期、もしくは通算十期で「名誉王座」を名乗ることができます。
「名誉王座」称号資格者
- 中原誠
- 羽生善治
王将
永世位の条件
通算十期
「永世王将」資格取得者
- 大山康晴
- 羽生善治
棋王
最近まで永世位の資格取得者が羽生永世七冠しかいませんでしたが、ことし渡辺明さんが棋王位を獲得したことにより二人目の永世棋王資格者となりました。ちょうど今回の竜王位との入れ違いですね。
永世位の条件
通算五期保持することにより「永世棋王」の称号が得られます。
「永世棋王」資格取得者
- 羽生善治
- 渡辺明
竜王
「竜王」は何と言っても名前がカッコイイので、中二受け間違いなしですね(笑)。羽生永世七冠が最後に残していた永世位でしたが、今回七期目が確定したことにより二人目の「永世竜王」の資格を得ました。
渡辺さんは「竜王」ぽくてイメージにピッタリだったんですが、単独のタイトルホルダーじゃなくなって少し寂しいですね。
永世位の条件
連続五期、もしくは通算七期の竜王位の保持で「永世竜王」を名乗ることができます。
「永世竜王」資格取得者
- 渡辺明
- 羽生善治(NEW!)
その他のタイトル
叡王戦
最近たまに目にする「叡王戦」ですが、Wikipediaによるとこれもタイトル位にあたるそうで、この叡王位と上記七大タイトルを含めて八大タイトルになるみたいです(さっき知った)。
2015年に「電王戦」としてスタートしたのが始まりだそうですが、2017年からこの「叡王」というタイトル戦がスタートしたようです。今年からスタートしたのなら知らなくて当然ですね(笑)。
ちなみにニコニコ動画でおなじみのドワンゴが主催で行われているそうで、持ち時間は七番勝負のうち六戦は抽選で「一時間」、「三時間」、「五時間」に振り分けられる珍しいスタイルとなっています。七番までもつれた時は持ち時間六時間で行われます。
NHK杯
お馴染な大会としてNHK杯テレビ将棋トーナメントがありますね。日曜日の午前中にNHKのEテレ(昔の教育テレビ)でいつもやっているのはこのタイトル戦のトーナメントなんでしょう(あまり意識はしたことないので多分(笑))。
持ち時間は10分という早指し戦ですが、今まで10回以上優勝したのは羽生永世七冠だけ(優勝10回)だけになります。ちなみに通算10回優勝すると名誉NHK杯選手権者の称号が得られるそうなんですが、永世タイトルのように引退後にしか名乗れないものではなく、現役でも名乗ってもいいそうです。
もっと将棋界や囲碁界が盛り上がってほしい
昔は父親の将棋番組を見たりしてたのに付き合わされたのでそこそこ将棋には詳しいつもりですが、実は僕は囲碁のほうが好きだったりします(笑)。
ニワカ丸出しの可能性もあるので、ウソを書いてたら優しくご指摘ください。今回は”男子たるもの将棋ぐらい指せなアカンで”という意味も込めて将棋啓発のために記事にしてみました。
こういった将棋や囲碁のような伝統的な文化がもっと盛り上がることを望みます。
コメント
こんにちは!いつもお世話になってます。今回はアドバイスして頂きまして、ありがとうございました。タイトルですね。どんな風に工夫すればいいか、考えて見ますね。また他に気づいたことなどありましたら、ご指摘の程よろしくお願いします。ずうずうしいこと書いちゃいましてごめんなさい。
今後共よろしくお願いします。
popeさんいつもありがとうございます。
いえいえいつでもご協力いたしますのでお気軽にご相談ください。