”悪女”菜々緒のはまり役になるか?
今回は2018年春クールの日本テレビ系(土曜22時枠)で放送されているドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(みすでびる じんじのあくま・つばきまこ)に関する記事です。
主演は170㎝をこえる長身であり、股下85㎝という一般市民では見たことないような超絶ボディが特徴のモデル出身の女優菜々緒さんですが、”悪女”や”どSキャラクター”というイメージが強い彼女がどんなキャラクターを演じるのかこのドラマの感想を書いていきたいと思います。
脇役にも西田敏行や木村佳乃、船越英一郎など主演級の大物俳優陣が出演しており注目の集まるドラマです。
(画像引用:ドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」公式サイトより)
Contents
あらすじ
長野県の三流大学を卒業した斉藤博史(演:佐藤勝利)は、かつて自分の父親のケガを保険により手厚く面倒を見てくれた老舗の保険会社”共亜火災保険”への入社を希望し、晴れてあこがれの会社への入社を果たします。
しかしながら新入社員研修で現れたのは、人事コンサルタントとして外部から雇われ、研修内容のすべてを会社から一人された謎の美女の椿眞子(演:菜々緒)であり、いきなり新入社員たちに辞表をかかせ”50人の新入社員を10人まで減らす”と宣言します。
椿眞子による過酷な新入社員研修とその思惑により、50人いた新入社員たちはあっという間に11人まで減ってしまうだけでなく、自殺までしようとする人間まで現れます。
かつてアメリカ時代には”Missデビル”と呼ばれた椿眞子ですが、会社の人事部の部長(演:木村佳乃)からの反対にあいながらもなぜこのような行動をするのか、また彼女の過去になにがあったのか、その謎を新入社員の斉藤の目を通して描かれます。
キャスト
菜々緒(ななお)
”Missデビル”こと椿眞子(つばきまこ)。
社長の大沢の要請により、人事コンサルタントとして共亜火災保険の新入社員研修を担当した人物であり、抜群の頭脳と身体能力を誇りますが、過去の事件により何か闇を抱えています。
ご存知ツンデレキャラクターの代表格であり悪女役が多いですね。
作品の冒頭に過去の事件により闇を抱えており、二重人格もしくは記憶喪失のような描写がありましたが、そういったシーンになったときにふり幅のある演技ができるのか注目です。
佐藤勝利(さとう しょうり)
長野の三流大学を卒業したごく普通の新入社員斎藤博史(さいとうひろし)。
かつて父親のケガの保険を共亜火災保険が担当し面倒を見てもらったことがあり、かねてから入社を強く希望していましたこの会社に入社します。
椿眞子の過酷な新入社員研修に対し、色々なトラブルに巻き込まれながらも、希望していた会社のためにめげることなど乗り越え、最後は正義感などから眞子に一人だけ正論をぶつけます。
中島健人くんも所属するジャニーズ事務所のSexy Zoneというグループの一員ですが、おっさんの僕はもちろん知りませんでした。中島健人君とマリウス葉君は知ってたんですが、最近アイドルの顔の区別がつかないのは年のせいでしょうか(笑)。
船越英一郎(ふなこし えいいちろう)
共亜火災保険社長大沢友晴(おおさわともはる)。
会社再建のために椿眞子を招聘した人物であり、眞子の過去を知る唯一の人物?。
松居一代問題もあっという間に収束しましたが、船越さんはほぼノーダメージでしたね。
序盤のキーパーソンになりそうな感じはしますが、椿眞子とはどういった関係なのか気になりますね。
西田敏行(にしだ としゆき)
共亜火災保険の会長である喜多村完治(きたむら かんじ)。
経営は現社長の大沢に任せ、一線からは身を引いているものの、様々な人物の相談にのりますが、その真に意図するところはまだ分かりません。
アドリブ魔人の西田さんですが今回も現場ではやりたい放題やっているんでしょうか。
おそらく今回のラスボスなんじゃないかと思いますが、この人はちょっと顔が売れ過ぎているのが問題のような気がします。
木村佳乃(きむら よしの)
共亜火災保険人事部長伊藤千紘(いとうちひろ)。
新入社員斉藤を面接時より目をかけていた人物であるが、会社の現状については把握しておらず眞子やり方には反対します。
設定によると40歳の設定のようなので、”若すぎて無理があるじゃない?”と思ったら僕より年下でした(笑)。1976年生まれのようです。
ショートカットにしたのは木村佳乃ぽさを消すには正解だったでしょうが、この人もいつも似たような役どころですね。
放送エリアと時間
2018年4月14日(土)より日本テレビ系で毎週土曜日22時00分~22時54分に放送
日テレオンデマンドやhuluにて再配信されているので見逃しても視聴可能です。
主題歌
安室奈美恵「Body Feel EXIT」(1995年リリース)
Body Feels EXIT(from AL「Finally」)
かなり懐かしい曲をブっ混んできましたね。
音楽なんかは20年ひと周期というのでもしかしたら若い子にも受けるかかもしれませんね。
ドラマの感想
さてここからがドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」の感想です。
毎クールドラマやアニメの新作をチェックして見るタイプの僕ではないのですが、今回はたまたま奥さんがチャンネルを日テレに合せていたのでたまたまこの「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」を見る機会があったので(肝心の奥さんはドラマが始まる前に寝てましたw)レビューしてみたいと思います。
日テレお得意の謎系主人公ドラマ
まずドラマを見た率直な感想ですが、面白いと思います。
決して名作という感じではなく、知り合いに”是非とも見たほうがいいよ”と教えるタイプのドラマではないのですが、頭を空っぽにして見るフィクションドラマとしては非常によくできた作品だと思いますね。
ドラマの面白さには謎解きや共感、非日常やスリルなど、様々な要素があると思いますが、このドラマに関しては、ありえないダーク系主人公が一体なぜそのような行動をするのか第三者目線で進むドラマになります。
一見ありそうでない極端な主人公を配した作品となりますが、似たような作品としては「女王の教室」や「家政婦のミタ」などがありますが、いずれも日本テレビの作品であり、こういった極端な主人公設定ドラマに関しては日テレが非常に得意としている分野になりますね。
実績があるタイプのドラマであるだけに、今後もある程度のクオリティと安心の展開で進むのは間違いないでしょうし、ある程度視聴率も保てるタイプのドラマという感じはします。
またキャスティングも素晴らしく、西田敏行、船越英一郎、木村佳乃など野球で言えばセンターラインが完ぺきです。
主役級の二人が弱い
ただ、問題は爆発的なブレイク、最終回に向けて視聴率が口コミで上がってくる作品かというとその可能性は低いと思いますね。
かつて会社系ドラマとしては「ショムニ」などが人気を博しましたが、この作品はコメディタッチと愛すべき登場人物たちの活躍ぶり、勧善懲悪の要素がありましたがこの作品にそれは感じません。
また似たような作品としてあげた人気ドラマ「家政婦のミタ」には主人公を演じる松嶋菜々子には独特の存在感もありましたし、脇を固める長谷川博己や今や子役として完全にブレイクしている本田望結(ほんだみゆ)ちゃんが物語としての底上げにかなり貢献していたものの、この「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」というドラマはどうしてメインの二人に弱さを感じます。
まず主役演じる菜々緒さんですが、確かに悪女役はピッタリでまさしくこのドラマには敵役だと思います。
逆に言うと菜々緒さんありきで作られたキャラクターにさえ感じるのですが、どうしてもウマい感じの女優さんではないですよね。
最近はセリフさえしっかり読めれば演技がウマいという風潮がありますが、結局演技は何も発しないシーンから感じる目の演技など、分かりやすく言うと雰囲気がやっぱり大事だと思います。
あくまで僕の素人考えや印象でしかないのですが、菜々緒さんが世間のイメージどおりに”悪女”を演じているだけにしか感じないので、主人公椿眞子に奥深さや闇を感じないんですよね。
またもう一人の主人公と言っていい新入社員の斎藤博史役の佐藤勝利(さとうかつとし)君ですが、まぁ何と言うかフツーですよね。
及第点の演技ではあるものの、無難にやっているという感じで多分ジャニーズ何だろうなと思ってたらやっぱりジャニーズ事務所の人気グループ”Sexy Zone”所属の男の子のようですね(グループは知っていましたがこの子単体では知りませんでした)。
20年前のジャニーズアイドルに比べて大分セリフ読みがウマい子が増えてきたとは感じるんですが、例えば今若手ナンバーワンの実力俳優菅田将暉君の「民王」というドラマの時のような”この存在感のある子は誰?”という驚きは感じませんでした。
結局のとこり、俳優よりもドラマのキャラクター設定が少し勝っているような感じで、逆の意味で存在感のある西田敏行、船越英一郎、木村佳乃とのバランスが少し悪いような感じがします。
まとめ
最後にこのドラマ役者のパワーバランスが少し悪く感じるものの、キャラクター設定などが強烈なことや、出演者の演技そのものがそれほど酷くないため、それほどドラマとしての違和感は感じません。
それこそ日テレお得意のあり得ない系主人公のドラマの真骨頂とも言うべきドラマという感じはしますが、頭を空っぽにして見るにはいいものも、一回見逃してもそれほど気にはならないドラマという印象ですね。
結局設定ありきのドラマで、ドラマとしての奥深さがないのが原因だとは思いますが、ジャニタレを使いつつもドラマとしてのバランスを崩さなかったことは強く評価したいと思いますね。
このあたりはフジテレビにはない部分で感心は出来ますが、数十年のドラマの歴史の中では凡庸な作品なのは間違いないような気がします。
ザッピングしてて途中から見ても設定が分かりやすいので、時間つぶしにはなると思いますね。