本格化してきた芸能人のユーチューブ参入
最近芸能界に目立ったニュースがないのか梅宮アンナさんのユーチューブ(YouTube)への参加がネットニュースやネタサイトなどで話題になっています。
梅宮アンナさんと言えば、何と言っても俳優でタレントでもある梅宮辰夫さんの娘さんとして有名ですが、最近は彼女だけでなく元SMAPの草彅剛(くさなぎ つよし)君などがジャニーズ事務所退所と同時に公式チャンネルを解説するなど、かなり大物と言える芸能人もYouTubeなどを中心とした動画サイトへの参加が目立ちます。
これもYouTubeなどがテレビなどのメディアに並ぶツールの一つとして認識された証拠でしょうが、こうした流れはこれから一般化してくるでしょうね。
しかしながらテレビタレントがテレビ的には”素人”であるユーチューバーの牙城を崩せるのか考えてみたいと思います。
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梅宮アンナさんの動画の内容
気になる方は動画を見ていただくとして、最初の動画は2018年4月10日に投稿されており、「梅宮アンナ ユーチューバーになりました!!」とのタイトルで動画が公開されています。
4月13日現在、投稿された動画はこれだけなのですが内容は
- ”梅宮辰夫の娘”ということなどの自己紹介
- なぜユーチューバーになったのか→テレビでできないことを自分の手でやる
- ヒカキンといっしょに写真を撮ってみたい
- 外国人などのメイクの仕方などをユーチューブで見ていたのでこういうことをしてみたい
確かこういった内容だったはず(公開されたばかりの頃に飛ばし飛ばし見たのでうろ覚えですw)なんですが、とりあえず最初の投稿としてはこんなもんだろうなという感じでした。
公開されてまだ丸二日ぐらいしか経っていないので、チェンネル登録者数は約600人程度で、再生数も1万ぐらいでしたが、最近は広告収入を得るにはある程度の条件をクリアしなければいけなくなったので、まだ”ユーチューブで稼いでやろう”という感じではなかったですね。
おそらく多くの芸能人ユーチューバーと同じようにテレビの枠やしがらみににとらわれない自己プロデュースの場として利用しているのだと考えられます。
失敗しそうな気がする・・・
本気じゃない?
芸能人のユーチューブでの可能性については後述するとして、この梅宮アンナさんの動画チャンネルは個人的には失敗するような気がします。
一通り動画を見ただけなのであくまで感覚的なものなのですが、今回の動画は見ると分かりますが、彼女だけで録画・編集された動画でないということは明らかであり、おそらく所属会社や知り合いの製作会社、もしくは知人の手を借りています。
そのため一見ある程度仕上がった内容に見えるのですが、今回の内容に関しては中身がないですよね。
僕は初日に公開されてまだ再生数が2000程度の時に見たのですが、流れ的にすぐに第二、第三の動画が出てくると踏んでいたものの、まだ公開されている様子がありません。
今はネットメディアが面白可笑しく騒いでくれており、折角のスタートアップのチャンスだったわけですが、おそらくまだ企画が固まっていないのか、撮影と編集がまだ終わっていないのか、本気度は感じられませんよね。
こういった感じからも彼女はInstagramなどのようなSNSの感覚で、みんなやっているからやってみたということが感じ取れます。
自分語りの場になりそう
そして致命的だと感じたのが、ターゲットがすでに自分と同じような女性やファンに設定していると感じた点です。
おそらく話を聞いていると、いずれ友人である芸能人なども登場してきて世間話や自分の興味のあることを中心に展開していくのでしょうが、どちらかと言えばファンよりもアンチのほうが多い、もしくはほとんど興味のないユーザーのほうが多いでしょうから、このあたりの視聴者の獲得ができないため再生数は伸びないような気はします。
すでに最初に公開された動画の低評価の数が高評価より多いのがいい例でしょう。
正直なところブログを形を変えて新しく動画で公開するだけという感じで、新たなファンの拡大にはつながらないような気がしますね。
自己表現の場としては有効な使い方でしょうが、僕のようなおっさんが見たり、若い子が暇つぶしに見るようなチャンネルにはならないでしょう。
芸能人がユーチューブで成功するのは可能か?
現在、芸能事務所なども積極的にプロモーションの場としてユーチューブを利用していますが、草彅君を始めとして体裁としては個人で公式チャンネルをもっている芸能人は非常に多くなってきました。
しかしながら現在のトップユーチューバーのヒカキンやヒカル、フィッシャーズや水たまりボンドなどの再生数に比べると草薙君でさえ元SMAPの肩書をもってしても10分の1程度であり、再生数も10万前後に落ち着き始めました。
また”整いました”でプチブレイクしたねづっちなんかは、たくさんの動画を公開しているものの、それぞれ数百しか再生されていないことがネタになっているほどですが、なぜ”プロ”であるはずの彼らが(知名度の割に)失敗しているのでしょうか?
芸能人を見たいのではなく面白い動画を見たい
まず根本的な問題として、芸能人ユーチューバーの動画ってほとんどがあまり面白くないのが原因だと思います。
僕も草薙君のチャンネルが最初どんな雰囲気で進んでいくのかを注目して見ていたんですが、中身は他の有名ユーチューバーがやっていそうな企画をプロのスタッフと人員とお金を使ってやっている感じなだけで、特に真新しさはありませんでした。
確かに他の類似動画より大掛かりになっているので、どういう結果になるのか気になるものもありましたが、どうもテレビ的というか予定調和な感じを受けてしまいました。
また出演している草薙君も笑いながらやっているものの、あくまで草彅剛という芸能人を演じているだけで、どうも”素”のようなものを感じなかったというか、下手をするとカラ元気のような感じさえしましたね。
結局、数回見ただけでチャンネルの登録は解除してしまいましたが、同じような方も多いことでしょう。
偶然や日常を見たい
色々分析好きな僕も普段から非テレビ系のユーチューバーの何が面白いのか考えたりしているのですが、芸能人のチャンネルと彼らの違いはその独自性や素の姿にあるように感じます。
もちろん出演者のキャラクターやトーク力あってのことだと思いますが、芸能人系のチャンネルにありがちなオチ(スポンサー)や台本ありきの動画に対して、ドッキリや企画に対して素の反応や自分の言葉で語っている部分が視聴者の共感を得ているように感じます。
例えば芸能人のチャンネルなんかではあの番組はつまらん!といった視聴者のほとんどが思っていることは絶対言いませんよね。
逆にテレビでドッキリ企画が好まれる原因(僕もモニタリングなんかは好きです)は芸能人や素人が騙されてこちらの想定外の反応するところが好まれているからだと思います。
普段映画にしか出ない人がバラエティに出てくると面白く感じるのはこういった未知の反応が視聴者に受けているのではないのでしょうか。
芸能人はテレビでできないことをするべき
最後に芸能人でもその気になれば現在のトップユーチューバーになることは可能でしょうが、例えば突然有名芸能人の家に突撃する(ただのドッキリですがこれは個人でもできると思います)とか、普段きっちりしている人がへべれけになりながら酒を呑んで本音トーク(ダウンタウンなうがまさしくコレですね)をするなど、そこでしか見れなかったり聞けなかったりすることなどを提供するだけである程度再生数は稼げるような気がしますね。
またテレビの企画によってはユーチューブや動画サイト向きの番組も多いので、テレビはどんどん衰退していくでしょう。すでにそんな番組も多いですよね。