アニメ「SHIROBAKO」見たらめっちゃ面白かった件(感想)

大人も楽しめるお仕事系アニメ

今回のアニメのタイトルになっている「SHIROBAKO」(しろばこ)とは”白箱”という言葉からきているそうなんですが、この聞きなれない”白箱”という言葉、実はアニメーション界の業界用語だそうです。

アニメの制作会社が作品を最終納品する際に入れる箱が白かったことからこの言葉ができたそうなんですが、つまり今回取り上げるこの作品はアニメ制作の裏側を描いた作品となります。

今回アニメーション業界の裏側を描いた作品ということで、アニメ業界に進みたい方にはかなり興味深い内容なんでしょうが、一般の視聴者にとっては内容次第で退屈な日常系業界アニメになってしまわないか心配になってしまいますよね。

正直見る前は全く期待はしていませんでした。

しかしながら、そういった視聴当初の僕の心配をよそに、中盤に差し掛かる前にはすでに”残り何話で終わるのか”名残惜しくなってしまうほどドはまりしてしまったんですが、久しぶりにいい作品を見たということで紹介させてもらいたいと思います。

(画像引用:アニメ「SHIROBAKO」公式サイトより)

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アニメ「SHIROBAKO」とは

2014年10月~2015年3月にかけて製作・放映されたアニメ制作会社P.A.WORKS(ピーエーワークス)、水島努監督によるオリジナルアニメ作品となります。

全24話+OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)2話が製作されています。

水島努監督は人気アニメ作品「ガールズ&パンツァー」などの監督としても有名ですね。

あらすじ

主人公宮森あおいは、山形県の県立上山(かみのやま)高校アニメーション同好会で他のアニメの大好きな仲間四人(同級生二人+後輩二人)とともに自主製作アニメなどを製作し文化祭で放送していましたが、将来的に五人でアニメ製作を行うことを誓います。

短大卒業後、あおいは念願のアニメーション製作会社「武蔵野アニメーション」(通称ムサニ)に就職し、製作進行の仕事につくことになります。

同社でも7年ぶりの元請け作品となる「えくそだすっ!」の製作に関わっていくことになりますが、アニメ制作には監督、演出、脚本、作画監督、アニメーター、3D担当、音響、声優など様々な人間によって作られる他、さらに話数ごとに別々に製作が進行されるため、次から次へトラブルが起こります。

人間関係であったり、原画があがってこない、監督のこだわりによるやり直しなど様々なトラブルが起こる中、あおいが奮闘する

というお話です。


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偶然見たら神アニメだった

さてここから「SHIROBAKO」の感想に入りたいと思いますが、実はこの作品、本当にたまたま見ることになった作品なんですよね。

いつものように、Amazonプライムビデオで今期の放映アニメを後追いでチェックしていたりしていたんですが、見ていた作品が終わって、その作品が最新回だったために自動的にランダム再生されたのがこの作品だったわけで、期待もなにも予備知識すらなく見ることになったんです。

だから少しでも嫌いな分野(萌え萌え系や幼女系)だったら即終了してやろうと思って挑んどんですが、冒頭いきなり女子高生が五人登場、しかもアニメを作っている。

この時点では”むむむ・・・”となって、終了コールが心の中に轟きかけたんですが、あらすじさえ見ていなかったので、どう展開していくかが分かりません。

そうこうしていくうちに一話目が終了して、やっとアニメ業界を描いた作品ということが分かったんですが、そこからはホントじわりじわりという感じで”次どうなるんだろ?”から”あれ、もしかしてこの作品面白くない?”→”いやめっちゃ面白い”→”あと何話でこの面白さが終わるの?”という形であっという間に虜になってしまいましたね。

普段あまりこういう言葉は使いたくはないんですが、個人的に”神アニメ”と呼べるほどの完成度であり、久しぶりに最終回を見て寂しくなってしまった作品でした。

誰が見ても面白いかというとそういうタイプの作品ではなく勧めにくいところではあるんですが、普通に面白いというよりも、めっちゃ面白い派か普通派のどちらかに分かれるタイプの作品という感じがしますね。

オタクぽさがないオタクアニメ

この作品のどの部分が面白かったかをなるべくネタバレしないように書いていきたいと思いますが、一番いいところはしっかりとドラマが描けていた点だと思います。

中にはコスプレ女子のアニメーターやいかにもアニメ好きのオタクという感じの人が監督として登場するのですが、あくまでそこの部分は登場キャラクター一つという感じで、オタクアニメにありがちな”初心者お断り”の排他的な雰囲気や、”ニワカ乙”といった先走った感じもありません。

作品全編を通してアニメ制作のあらゆる過程が紹介されたりするわけですが、そこは逆に置いていくというよりも、アニメ初心者に分かるように丁寧に作りこんでいる形であり、ストレスなくストーリーに入っていくことができます。

個人的には無駄な萌え描写にはうんざりしてしまう僕なんですが、ストーリーは極めて硬派、いかに一つのアニメを作ることが大変かを真面目に描かれており、登場人物はみんなアニメが大好きなものの内容はプライドとプライドのぶつかり合いであったり、向上心や人間性が主点に描かれているため、もしかしたらTVドラマ、特に朝ドラが好きな人には合う感じなのかもしれません。

また、後から思いましたが、登場人物は世間でイメージするアニメ好きというよりも、一見してアニメが好きなのが分からないような見た目普通のキャラクターが多かったですね。

この部分でもリアルを追及していたように感じます。

また、さすがというかアニメ業界をアニメ制作会社が描いただけあって、絵の細部のこだわりはすさまじく背景などの部分でもかなり作りこまれているように感じました。

こういった部分でも製作会社の気合の入り方を感じましたね。

劇中作品の製作過程が物語にスピード感と緊張を与えている

この作品、前半は「えくそだすっ!」、後半は「第三飛行少女隊」という連続アニメの製作行うという話なんですが、言ってしまえばそれだけのお話です。

そこに主人公が制作担当として仕事をし、様々な担当の人が絡んできて色々なトラブルが起こるというストーリー展開なんですが、ストーリーの大枠として一つの作品を作り上げるという目標がある中、監督がクオリティアップのためにやり直しを思いついたり、2D担当と3D担当が連絡や調整の拙さから反目するという展開があります。

全編をとおしてこういったトラブルが一話ごとに存在し、それを解決しながら一話一話製作し、最終回までそれを繰り返していくというお話なんですが、主人公は制作としてその調整やネゴシエーション(交渉)を行います。

時にはまったく自分に責任がない(というかほぼ主人公に責任のないところでトラブルが起こります)ことまで解決していかなければいけないなど理不尽とも言える展開なんですが、こういった部分は実際に仕事をしているとリアルですよね。

”なんで自分が・・・”こういうのこそ社会人としてのありがちな展開なんですが、この部分に共感できる部分が非常に多く、見ていて主人公に感情移入させることに成功しています。

だから見ていて、次から次に起こるトラブルに対して自分も直面しているような印象を受け、知らず知らずのうちに物語に入りこむことになり、劇中作の完成に向けて気持ちも向かっていくことになります。

これが一つの作品が終わるまで続くので、ストーリーのテンションが緩まず、あっという間に物語が進んでいくという印象があり、抜群とも言えるテンポ感が作品全体を通して感じさせてくれました。

実写向きの作品 連続ドラマとして有り

最後にこの「SHIROBAKO」という作品ですが、ストーリーやキャラクター設定がしっかりしているためドラマでやっても面白いかなと感じました。

内容としてもTBSでも実写化されたマンガ「重版出来」(じゅうはんしゅったい)に近いのであまり大きく失敗しないように感じるのですが、そう感じたのもこの作品の出来栄えが非常に素晴らしく、もっと多くの人に知ってもらいたいと思ったからです。

僕の40年近くアニメを見てきた中でもトップ5に入るほどいい作品でした。

(殴り書きなんでまたリライトすると思います)


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