アニメ「精霊の守り人」を今さら見たら意外と面白かった件

NHKアニメ「精霊の守り人」

今回はアニメ「精霊の守り人」(2007年、NHK)を見たという記事なんですが、タイトルですでに書いているように期待せずに見たら面白かったというお話です。

と、書き出してしまうと国語力があまり堪能ではない僕は、いきなり書くことがなくなってしまいましたが(笑)、さてどう話を膨らまそうかと思いつつも、だらだらと書いていきたいと思います(今回は投げやりな記事になる予感・・・)。

(画像引用:NHKアニメ「精霊の守り人」公式サイトより)

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このアニメ存在そのものを忘れていました(笑)

さて、このアニメ「精霊の守り人」はNHKで約10年前に最初に放送されて以来、何度か再放送がされていますが、2016年に綾瀬はるかさん主演で連続ドラマも制作され、同じNHKで放送されていたこともあるのでご存知の方も多いタイトルでしょう。

かくいう僕もリアルタイムでアニメやドラマを何度か見た(と言ってもチラ見程度)ことがあったのですが、意外と話が長いので途中参加ではもちろん意味不明。しかもおそらく見たのはゲリラ的?に放送されていた深夜の再放送だったはずなので、よっぽどピンポイントで興味をそそられなければ、次に出会うのは奇跡的な確率だったわけで、最近までほとんど忘れた存在になっていましたね。

しかしながら最近、このブログでもたびたび取り上げているAmazonプライム・ビデオの無料ラインナップ(プライム会員などの基本料は必要)に並んでいたので全26話ほとんど一気に見てきました。(実際に見たのは2週間ぐらい前なので今は見れないかもしれません)

「精霊の守り人」とは

この「精霊の守り人」なんですが、以前取り上げたこともあるマンガ「雷火」の作者藤原カムイさんもマンガとして書いていたので、こちらが原作なのかな?と勝手に思い込んでいたのですが、原作は1996年に発表された上橋菜穂子さんのファンタジー小説が元ネタのようです。

さらに調べてみるとこのお話は単独ではなく”守り人シリーズ”としていくつか関連作品が存在するようですね。

あらすじ

「精霊の守り人」のあらすじを見たまんま書いてみますと

女性でありながら凄腕の短槍使いバルサは用心棒として生計を立てていますが、ある日川で一人の少年を救います。

その目に聡明さと気品を漂わせる少年こそ新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムだったのですが、その身には水妖の卵を宿しており、時折不思議な力を発揮します。

しかしながら、実はその水妖は建国の神話に語られるほどの忌むべき存在であり、国の威信にかかわると見た父である皇帝から秘密裏に暗殺を命じられていたのでした。

バルサは、そんな悲しい運命を見かねたチャングムの生母二の妃から、チャングムを連れて逃げることを依頼され、二人の旅が始まります。

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感想(一部ネタバレ有)

最初は全く期待していなかった

初っ端に面白かったと書いてしまったのでハードルを上げてしまった感はありますが、率直に言うとタイトルにもあるように”意外と”面白かったというのが正しい表現かと思います。

というのも、放送当初に見たアニメがかなり退屈だったので、Amazonプライムビデオで見る前にすでにかなりハードルが低かったせいもあるんですよね。

それに加えて、綾瀬はるかさんのドラマ版でかなりチープな印象を受けたのもそれに追い打ちをかけていたわけです。

そんなこんなで全く期待してなかったわけなんですが、ちょっと前にたまたまコンビニで藤原カムイさんのマンガ版を立ち読みしたらかなり面白そうだったこともあり、見ることにしたんですよね。

もちろん最初はつまらなかったら即座に切る予定でした。

独自のファンタジー世界に引き込まれる

見始めると分かりますが、このお話は古代の日本を感じさせる独自の世界が広がりますが、そこに精霊や星読みなどのファンタジックな要素が味付けされており、下手をすると単純な逃避行になりがちな話の流れのいいスパイスになっています。

ファンタジーやSF大好きな僕としては完全にど真ん中なわけで、最初の数話で魅力に取り込まれてしまい、”以前見た退屈な回は何だったんだ?”と感じてしまいましたね。(ちょっとだけネタ晴らしをすると、チャグムが一般人の生活をしていくために慣れていく時期の話をたまたま見てたみたいです)

雰囲気としてはジブリ作品の「もののけ姫」などに近く、作中に登場する呪術士のトロガイ師のばあさまが某所から登場してバルサと再会するシーンなどはジブリぽさ満載でしたね。

彼女がいつも連れているペットもジブリぽかったので、”あれ、ジブリ出身者が絡んでる?”と思ったほどです。(詳細は調べていません)

またこの物語には精霊や妖怪などが重要な要素として物語の肝になりますが、決してファンタジーな要素に振り切るわけでもなく、バルサの生い立ちやチャグムと兄だる第一皇子との信頼関係など人間的な要素もうまく取り込まれていた印象です。

ジブリ作品にありがちな最後は妖怪や物の怪などが暴走してアナーキーな状況になるわけでなく、バルサの生きる道やチャグムの皇子としての自覚など人間の成長物語が軸になっていたので見終わったあとの爽快感がありましたね。

詳しくは書きませんがラストは中々に切なくてよかったです。

悪人が存在しない

またもう一点このアニメに感心したところは、登場人物に真の悪人がいなかったところですね。

NHKだから子供に悪影響を与えない作品にしたということはなく、あくまで原作通りにアニメ化しただけだと思うんですが、見終わったあとに感じた何とも言えない違和感を感じたんですよ。

最初は”何だろうなぁ?”と漠然としてたんですが、ぱっと閃いたのはコレだったんですよね。

最初は皇帝が息子を暗殺しようとしたり、それを実行したりする親衛部隊なども登場したりしてドキドキするんですが、それぞれの登場人物がしっかりと掘り下げて描かれており、それぞれの信念に基づいて行動していることが分かります。

それぞれの思惑が折り重なって物語は進行しますが、最終的にはそれぞれが武器を持って時には戦うものの、主人公の時間軸では誰も殺したり殺されたりしておらず、それでいて物語をちゃんと成立させているのは非常に驚きました。

この物語には若き才能ある星読みシュガが登場し、当初は彼も嵌められたような描写があるのですが、師であるヒビ・トナンからは実は才能を認められており、貶める気などなかったなど、実は人間の黒い部分をほとんど描かずに、白い部分をテーマとして描いているなど、子供が見る作品としてもおススメできる内容でしたね。

もちろん大人も十分楽しめます。

きれい過ぎるストーリーと日常が退屈感を出す

最後にこの作品は途中かなり退屈になります。

すでに書いたように、バルサがチャグムを連れて逃げて街の子として生きていくよう仕込んでいくパートが数話続きますが、特に何も起きません(笑)。

皇子が街の生活に慣れたり、バルサやその幼馴染との過去の話などが会話の中で出てきたりするのですが、当然緊迫感などは存在せず、ハラハラドキドキがないので、この部分のパートを最初に見てしまった僕は当然”つまらん”となったわけですよね。

最初から見返していても、”いつまでこのパートを続けるんでしょうか・・・”と思ったぐらいですから。

お祭りでの子供のいざこざの話も小話としては有りとしても、ストーリー当初の妖と皇子暗殺の緊迫感を考えるとちょっとペースを落とし過ぎた感が強かったですね。

また人間の黒い部分が全く描かれていないため、一般的な勧善懲悪のストーリーにある悪を排除して万々歳!というスカッと感に欠け、26話という話の長さが少し作品としてのテンションを下げてしまったような印象を受けました。

しかしながら、全体を通してみると主要な登場キャラクターがほとんど愛すべきキャラクターとして描かれており、不快感のある人物がいなかったのは悪い気持にはなりませんでした。

いつもビールのような苦みのある飲み物が好きな僕ですが、たまに不純物ゼロのきれいな水を飲むのも悪くないなと思いました。

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