「モンスト」×「SAO」コラボがきっかけで見ることに
このブログではマンガやアニメについて書くことも多いのですが、僕は特に声優や俳優に興味があるわけではなく、アニメであろうがドラマや映画であろうが、面白ければなんでもいいというスタンスだったりします。
さすがにこの年になると、”アニメやマンガなんて子供の見るもの”という同級生なんかもいたりして、酒の席では激論を交わしたりすることも多いわけですが、見てもないのに鼻から否定するつまらない大人にはなりたくないもんですよね。
さて今回は、僕もよくやっている人気スマートフォンゲームアプリである「モンスト(モンスターストライク)」で「ソードアート・オンライン(通称:SAO)」とのコラボ企画があったので気になってこのアニメを見てみることにしました。
こういったゲームのコラボイベントにはそれぞれに様々な思惑があると思いますが、見事に乗っかってみたわけで、アニメの制作会社も狙い通りといったところでしょうか(笑)。
(画像引用:「ソードアート・オンライン」公式サイトより)
Contents
「ソードアート・オンライン」とは
川原礫(かわはら れき)先生によって2001年頃から自身のサイトに書かれたオンライン小説が原案となる作品です。
2009年頃にこの作品に加筆・修正が行われたうえで、電撃文庫(KADOKAWA)より正式に発表および商業化(小説が発売)が行われています。
2018年4月現在小説は20巻まで刊行されており、宝島社発行の「このライトノベルがすごい!」では2011年、2012年と連続して1位に輝くなど全世界でも2000万部が発行されている大人気作品となります。
あらすじ
2022年、これまでのオンラインゲームと同様に千人のベータテストを経て、世界初のVVRMMORPG(仮想空間大規模大人数同時参加型ロールプレイングゲーム)「ソードアート・オンライン(通称:SAO)」のサービスが開始され、記念すべきスタートにまず一万人のユーザーが参加します。
主人公のキリト(桐ヶ谷和人)はベータテストに参加しており、ある程度ゲーム内容を理解した上での参加でしたが、ゲーム開始と同時にゲーム開発者である茅場晶彦が登場し衝撃の事実が告げられます。
それはこの「SAO」からの自発的なログアウトが不可能であり、ゲーム内での死=リアルの死という衝撃の事実であり、この世界から脱出するにはゲーム最上層100層にいるボスを誰かが倒さなければいけないということでした。
ゲームにはベータテストに参加しており、ある程度攻略に長けたプレーヤーや、仲間に誘われて気軽に参加しただけのプレーヤーなどそのスタンスは様々で、大人から子供まで様々なプレーヤーが存在します。
ゲームを有利に進めるためにどんどん先のエリアに進んだり、ギルドに所属し大人数で攻略に挑むプレーヤーが多い中、中にはPK(プレーヤーキラー)を行いゲーム内で合法的に殺人を行っていくプレーヤーも出てきます。
様々なプレーヤーの思惑が交錯する中この”デスゲーム”からキリトは脱出できるのか?
というお話です。
アニメ化
原作の大ヒットにともない2012年にアニメ化が行われています。
下記作品の他にも特別版として「ソードアート・オンライン Extra Edition」やスピンオフ作品「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」(全12話:2018年)が存在します。
第一期「ソードアート・オンライン」
全25話、放送期間:2012年7月~12月
第一期ではMMORPG「ソードアート・オンライン」を舞台としたアインクラッド編と新たなるMMORPG「アラヴヘイム・オンライン」を舞台としたフェアリー・ダンス編が描かれます。
第二期「ソードアート・オンラインⅡ」
前24話、放送期間:2014年7月~12月
今ならAbemaTVで無料で見れる
さてここから感想を書いていきたいと思います。
冒頭でも書いたように、見ようと思ったきっかけはモンストだったわけですが、今回のコラボは作品自体では初めてだったものの、キャラクターの一部(キリト&アスナ)はすでに別コラボで登場していたので何となく興味はもっていました。
作品レビュー何かを見ていると、僕と同じようにモンストのコラボで興味をもって作品を見たような方も多かったようですし、コラボとしての効果はお互い上々だったのではないのでしょうか。
ちなみにいつもならAmazonプライム・ビデオで視聴することの多い僕なんですが、今回Amazonはお金がいるようなので、AbemaTVで第一期と第二期の一部を見ました。(第二期も期間限定でいずれ無料で視聴可能になるようです。)
感想を一言で言うと
かなり面白かったです
はい、中々よかったと思います。
題材としては前回の記事でも取り上げた「オーバーロード」シリーズと同じくオンラインゲームに取り残されるという内容なんですが、何と言っても”ゲーム内死んだら本当に終わる”というデスゲームという制限が、物語に緊張感を与えてくれるのでドキドキがあります。
最近はオンラインゲームを舞台とした類似アニメが多く存在しますが、そのほとんどがログアウトだったり、なぜその世界に来たのかは不明ではあるものの舞台はどうやらゲームというのがはっきりしているので、主人公たちが例え負けて大丈夫という安心感があります。
だから、いかにも”ゆとり世代的”な逃げ道があるような作品は、見ている分にどうしても緩みが生まれてしまいます。これだと相手プレイヤーやボスキャラクターとの頂上決戦とも言えるバトルもどこか茶番ぽくなってしまいますよね。
そのためこの「SAO」の死んだら終わるという制限は何でもありの仮想空間をリアルな舞台に置き換えることに成功しており、簡単ではあるものの非常に重要な設定でした。
しいて言えば、ゲーム内で死んだらリアルでも死ぬということをプレイヤーに実感させる部分の描写が若干弱かった気もしますが、物語冒頭から緩みができなかったのは緊張感とともにスピード感も与えてくれたような気がします。
多少強引な設定に目はつぶれるものの、後半失速
この作品はゲーム内で二年が経過するなど、こういったアニメやマンガにありがちな
”延々と描いてきたけど実はそれほど時間は経っていませんでした~”
的なこと(スラムダンクなんかは最もたる例ですね)がないのはリアルで説得力もあってよかったと思いますが、所々強引な部分はありましたね。
それは食事の部分であったり、いつ間にやらプレイヤーに職業が存在していた点なんですが、リアルでは昏睡状態で食事が取れていない&ゲーム内で食事をしても気休めなはずなのに、なぜか美味しそうにモリモリ食べているし、
”一人暮らしでゲームをプレイしている人は餓死するんでね?”
というような疑問には触れられていませんでしたね。
また職業に関してはいつの間にやら武器や鍛冶屋、ビーストマスターみたいなものが登場してきたりして、一瞬NPC(あらかじめゲームで用意されたプレーヤー)かと思ってしまいましたが、この部分はアニメ独自の飛ばした描写なのかな?というところは少し気になりました。
やっぱり理想を言えばこういったふとした疑問を抱かせないような設定・描写は見ていて現実に引き戻されてしまうのでこだわってほしかった部分ではあります。
まぁそういった枝葉末節はアニメだから・・・というので片付いてはしまうんですが、作品として残念だったのは後半です。
ネタバレしてしまうと困る方がいるので詳しくは書きませんが、十五、六話あたりまでは非常によくできた作品に感じたんですよ。
これが超名作であれば全二十五話終わった時に
”ああ、この素晴らしい物語もいよいよ終わってしまうのか・・・”
となってしまうんですが、最後の数話のテンションがどうしても前半とは違いすぎるために、残念感のほうが強くなってしまっています。
それこそ最高の前半戦に対して、凡庸な終盤で尻すぼみ感を強く感じてしまったのがイマイチ全体としての評価をしにくくなってしまいます。
その理由は冒頭に書いたこの作品の面白さの根幹部分が終盤で存在しないのが理由ではあるのですが、たった一つの設定を失うだけで超名作と凡作が同じ作品内に同居している不思議な作品ですね。
第二部以降を見るかどうかは正直なところ微妙な感じがします。
SAO第三期が2018年10月より放送予定
すでに色々なところでアナウンスがされていますが「SAO」第三期となる「ソードアート・オンライン アリシゼーション」の放送が2018年10月から行われることが発表されています。
おそらく今までの流れから考えると2クール24話程度になることが予想されますが、今作は最近のアニメと同様地上波と動画サイトで同時配信が行われるようです。
第二部もいずれ無料配信されるようですし、とりあえず未視聴の方は第一期の十五話目ぐらいまでは見ることをおススメします。
ここまではかなり面白いです!。
その後は・・・です。
コメント
職業は、特定のスキルをあげている人が(鍛冶スキルなら鍛冶屋とか)便宜上職業を名乗ったり呼ばれたりしているだけなので、突然クラス制になったわけではないです。2話あたりかな?ディアベルが俺は気持ち的にナイトっていってるのと同じです。
食事については、あくまで味覚や満腹感の感覚を得ているだけで栄養は取れてないです。スピンオフ小説のクローバーズリグレットでは、VR世界でモリモリ食べて満腹感だけを得るVRダイエットが社会問題化しているという描写があったりします。
内容については、最初が一番人気があるのは確かですね。デスゲーム設定は魅力的ですから…。だからこそ、アインクラッド編だけをリブートしたプログレッシブ編(1層から順番に攻略していく。アニメでは省略された各層での戦いが書かれています)という小説が出ていますので。2期で描かれるファントムバレット編とマザーズロザリオ編では、それぞれ違う形でのリアルの死が係ってきます。3期で描かれるアリシゼーション編では、究極まで発展したAIがテーマになって、リアルサイドではなく、VRサイドにおけるAIの生命をどう捉えるのかみたいな話になります。
作者さんも、デスゲーム以外でなんとか緊張感を持たせるためにいろいろ工夫されているという感じですね。
ちなみに、3期は最低4クールはやると思われます。ボリューム的に1期と2期で原作8巻分、アリシゼーションは10巻分あって、はしょらず全部やると製作サイドからコメントが出ていますので。
おこさんコメントありがとうございます
原作を読んでいないので貴重なばかりで参考になります。
個人的には一期の前半が良すぎただけに後半とのテンションの違いに少し違和感を感じてしまいました。