アニメ「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」を見た感想

マジェスティックプリンス

2013年の期待作「革命機ヴァルヴレイヴ」の大コケで浮上したロボットアニメ

今回取り上げるアニメは「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」(ぎんがいこうたい まじぇすてぃっくぷりんす:以下「マジェスティックプリンス))という2013年の作品となります。

2013年と言えばあの「進撃の巨人」がアニメ化された最初の年なんですが、このビッグタイトルの他に、この年はロボットアニメとしてかなり期待されていた作品が存在しました。

それが「革命機ヴァルヴレイヴ」という作品だったのですが、製作はあのガンダムシリーズでも有名なサンライズ、主題歌はTMレボリューションの西川貴教とアニメ界の歌姫で人気声優の水樹奈々という、それほどアニメ業界についてあまり詳しくない僕でも分かるほどの気合の入り方でした。

しかしながらあれから5年、2013年の代表的なロボットアニメと聞いて、名前が挙がるのはおそらく「ヴァルヴレイヴ」ではなく、この「マジェスティックプリンス」ほうが多いでしょう。

今回は、そんな期待されていなかったアニメ「マジェスティックプリンス」について取り上げてみたいと思います。

(画像引用:アニメ「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」公式サイトより)

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「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」とは

「マジェスティックプリンス」は2013年の4月から9月(計二期)にわたり放送された原作を持たないオリジナルアニメ作品(全24話)となります。

前述の「ヴァルヴレイヴ」も2013年の4月に第一期(ただしこちらは、二期が10月から開始)が放送され、まさしく同時期に始まった作品でしたが、錚々たる面々が参加していた「ヴァルヴレイヴ」に比べると、当時僕の中では無印に近い作品でした。

あらすじ

新宇宙暦88年(地球暦2110年)、人類が本格的に宇宙へ進出してから100年近くが経とうとしていたある日、木星圏になぞの生命体ウルガルが現れ、地球への攻撃と侵攻が開始されます。

それまでは平穏であったはずの宇宙への進出から一転、このウルガルの脅威に怯えなくてはいけなくなった地球軍ですが、数や補給面でアドバンテージがあるはずも、その技術力と彼らの狙いが何なのか分からないため、苦戦が続きます。

そんな中、とある防衛戦で全地球防衛軍(GDF)は圧倒的兵力差の前に、その基地の放棄と撤退を決め、防衛戦から撤退戦へ作戦を変更しますが、その中に「MJP計画」によって産み出された五人の少年少女達が送り込まれます。

彼らの乗るアッシュという機体は、敵ウルガルの機体を上回り圧倒的な戦果をあげ、撤退戦だったはずの戦いに勝利する形で終わります。

そんなセンセーショナルな活躍に世間は「MJP」の頭文字をとって、彼らを「マジェスティックプリンス」と呼び、讃えるようになります。

というお話です。

感想

さて、ここからこの「マジェスティックプリンス」の感想を書いていきたいと思いますがが、今回もいつもと同じようにAmazonプライムビデオで全話を見ることになりました。

この作品の放送されていた2013年当時はやはり「ヴァルヴレイヴ」が話題となっていたわけで、僕もこちらのほうをリアルタイムで見ていたので名前しか知りませんでしたが、のちにこの作品を題材としたパチンコがでたので、キャラクターや音楽を知ったのはパチンコ経由(今年になり「ヴァルヴレイヴ」もパチンコ化されています)でした。

やはりこの年は「ヴァルヴレイヴ」の話題性が高ったわけで、そんな神アニメ候補の作品があるとライトなアニメファンの僕は当然ノーマークになっちゃったわけですよ。

良くも悪くもスタンダードなロボットアニメ

で、いよいよ初回放送から五年後にやっと「マジェスティックプリンス」を全話視聴してみましたしたが、結論を先に言うとフツー(のおもしろさ)の作品でした。

全24話、二期分のアニメだったわけですが、尺としては長すぎず短すぎるという感じで、見終わった後の消化不良感もなく、特に退屈だなと感じる部分もなかったので作品としてはいい出来に入る作品だったと感じます。

ただ、大絶賛して人に勧めるほどか?と言われると「ガンダムSEED」ほどの深さはなく、良くも悪くもスタンダートという表現がピッタリかなと思いますが、やはりこれも同時期のアニメ「ヴァルヴレイヴ」がとんでもない大コケをしたせいもあるかもしれません。

どちらも未視聴の方にライバルの「ヴァルヴレイヴ」がどんな作品だったか、簡単に説明させてもらうと、基本的に主人公たちが仲間とともにロボットに乗って戦うという内容は同じですが、「マジェスティックプリンス」が攻めて来た敵を単に退けるという形に対して、「ヴァルヴレイヴ」は少々複雑です。

元々対立軸が二つあった中に遺伝子操作によって産み出された少年たちが第三の勢力となって動くという内容なのですが、そこに吸血鬼のような狂気の血の謎や、ロボットの謎、未来と現在の交錯など様々な要素が絡んできます。

だから序盤はこの「ヴァルヴレイヴ」という作品は得体のしれないワクワク感に包まれ、名作候補にふさわしい作品だったわけですが、第一期から第二期に入るあたりから迷走を始めて空中分解をしてしまいます。

結局広げすぎた風呂敷を回収するために強引ともとれる展開が繰り返され、最後にわけが分からなくなったため、最後は名作ではなく迷作として認定されてしまったのですが、スタート前の高すぎるハードルに気合を入れ過ぎて最後は自ら転び続けてしまった作品だったわけです。

それに対する「マジェスティックプリンス」というわけですが、あちらの作品を見てしまうと、難しいことは一切しておらず、いわゆるロボットアニメ定番の勧善懲悪ストーリーであり、「ヴァルヴレイヴ」後半の”・・・これはどこに向かっているの?”という感じとは真逆でしたね。

このあたりは期待され過ぎて空回りした作品と、期待されずにテンプレートどおりに作られた作品という具合で対照的な作品と言えるかもしれません。

もう少しカッコよさが欲しかった(少しネタバレ有り)

この「マジェスティックプリンス」という作品、長年ロボットアニメを見てきていれば本当にテンプレート通りに作られている作品だと思います。

  • 主人公が向かってくる悪を仲間と協力して倒す。
  • 一話に一回ある戦闘シーン
  • 圧勝→苦戦→パワーアップ→何とか倒す→苦戦→新たな機体登場でアゲアゲ
  • 適度に都合よく敵が撤退してくれる
  • 無能な味方に悩まされる主人公たち
  • 仲間の死

このあたりはよく見たような展開ばかりで、主人公のよく知っている人たちが戦死するシーンも完全にフラグ立ちまくっていて、”あ、この人たち死ぬな”というのは分かりましたよね(笑)。

こういうロボットアニメによくある展開がベタながらも心地よく感じてしまいました。このあたりはストーリー展開にスピード感があったのもよかったのかもしれませんね。

適度に主人公たちの出自の謎や機体の謎が小出しにされてきたことによりちゃんんと伏線回収を行い、話が前に進んでいったのはリズム感を出すことに成功していました。

ただ、注文を出すとすればもう少し磨き上げたキャラクターと機体が欲しかったかなと思いますね。

今回の作品の特徴して、主人公たちが一応”ザンネン”というのがキーワードとして存在しますが、愛嬌があるのはいいものの、裏を返すと若干締まりに欠けてバタバタ感を出していたような印象を受けます。

五人の中にはクールなキャラクターがいるものの、コメディーパートとともに登場人物のカッコいいパートもいくつかあったほうが、作品の押しと引きという点ではよかったような気がします。

どうしても”ザンネンファイヴ”が終始ドタバタ劇を演じているので、せっかくのよくできたレッド5の戦闘シーンなども印象に残りにくくなってしまいましたね。

終盤の”おにいちゃん”にはドン引き

最後にこの作品の一番引っかかった点は主人公の”おにいちゃん”連呼の部分ですよね。

あまり詳しく書くとネタバレになってしまうので書きませんが、元々なよなよしていた主人公が戦闘では覚醒しながらも、部分部分で”おにいちゃん”を連呼するシーンは少し引いてしまいます。

このあたりは出生の秘密を考えるとしかたないと考える見方もありますが、人間関係の部分では全く必要のなかった部分であり、そうなってくると”お父さん”や”おかあさん”にあたる人にはなぜこの呼び方をしないのかは不思議でしたよね。

このあたりはキャラクターの色付けに独自色を出した影響かもしれませんが、カッコいい主人公だったかというとやっぱりそこの部分では”ザンネン”だったような気がします。


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