宅建の権利関係(過去問題)解いてみた:おっさんのひとり遊び(2)

宅建

元不動産関係者・宅建資格保持者が今年の宅建(権利関係)の問題に挑戦

久々の思いつき企画、箸休め記事です。(またの名を手抜き記事という(笑))

さて、マンガやアニメ、競馬のことばっかり記事にしてちっともニュースじゃないこのブログなんですが、意外と宅建絡みのキーワードでこのブログへアクセスしてくれる方が結構いらっしゃいます。

下の記事ですね。

元不動産屋が宅建という資格について解説する
毎回色々なネタを取り上げているこのブログですが、今回は資格についてのお話です。(本当にジャンルばらばらですね) みなさんこのサイトのプロフィールのページまで読んではい...

ここにも書いているように以前はWebの仕事だけではなく、不動産の仕事をしていた(と言いながら依頼があれば動くときもあるので少しブローカー的でもあるんですが・・・)ので、一般の方より不動産売買や宅建など実戦的なことは少しだけ詳しかったりするんですが、今回はふと今年(2018年)の宅建でどんな問題が出たのか気になったので、ついでに解いてみることにしました。

宅建という資格に興味のある方はどんな問題が出ているかや、僕の考え方などを見ながら解き方の参考にでもしてください。

ちなみにこの権利関係というジャンルは出題される三つのジャンルのうち一番点が取れないジャンルなので、分からなくてもご安心ください。

スポンサーリンク


意思表示:2018年宅建試験

問題

AがBに甲土地を売却した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  1. 甲土地につき売買代金の支払と登記の移転がなされた後、第三者の詐欺を理由に売買契約が取り消された場合、原状回復のため、BはAに登記を移転する義務を、AはBに代金を返還する義務を負い、各義務は同時履行の関係となる。
  2. Aが甲土地を売却した意思表示に錯誤があったとしても、Aに重大な過失があって無効を主張することができない場合は、BもAの錯誤を理由として無効を主張することはできない。
  3. AB間の売買契約が仮装譲渡であり、その後BがCに甲土地を転売した場合、Cが仮装譲渡の事実を知らなければ、Aは、Cに虚偽表示による無効を対抗することができない。
  4. Aが第三者の詐欺によってBに甲土地を売却し、その後BがDに甲土地を転売した場合、Bが第三者の詐欺の事実を知らなかったとしても、Dが第三者の詐欺の事実を知っていれば、Aは詐欺を理由にAB間の売買契約を取り消すことができる。

自分の考察

まず、宅建の権利問題は基本的に甲とか乙、AとかBで表記されるので、それだけでまず難しく感じます。解きやすくするためには要はどういうことを言っているか置き換えることが重要になります。

今回は売買で何かしらトラブルが起こっているということで、一つだけおかしな事例を見つけろということですね。

1は売買にどうも詐欺が絡んだので元に戻したいということで、その作業は同時に行わなければいけないといっていますが、何となくその通りという感じがします。

2は売主がなんか間違えて売っちゃったのでやめたいけど、売主の完全なミスだったみたいですね。買主は売主がなんか肝心な間違いをしているのが分かったで売買をやめたいみたいですが、それができないと書いています。なんか理屈から考えるとおかしいですね。

3は売主と買主がグルみたいです。その後第三者に転売していますが、それを知らなかった第三者の買主に対して元々の売主は対抗できるか?と聞いています。これはどう考えても勝った側に罪がないので完全に〇ですね。

4は売主が誰かに騙されて土地を売ってしまい、さらにその土地を買ったと人が売っています。ここでは二番目の売主がそれを知らなかったものの、最終的に買った人がそれを知っていたとすれば、元々の売主は取り消せるか?という問題ですね。

ここでは何となく最初の買主が可哀そうな気がしますが、この契約が無効となっていも、転売益がなくなるだけで大きな被害はなく、最初の売主だけが損をしたという可能性もでてくるので、弱者救済の観点から言うと正しいような気がしますね。

となると1は確定で〇とは思わないんですが、2が圧倒的に違和感があり。

答えは2

というような気がします。

正解と解説

ここでは正解とその解説を見ながら考えてみたいと思います。

正解は 4 でした。

いきなり不正解でした(笑)。

1はそういう判例みたいですが、2が〇なのは錯誤で取り消せるのはその錯誤した人だけという判例が理由のようですね。

発想を飛ばしてみると、例えば売主と買主が知り合いで土地を売ってもらって、事情により転売しようと売買契約を結んだけど、実は売主が売ろうと思った土地が思っていた土地と違った。

買主もそりゃ大変だということで、やっぱり最初の契約はなかったことにしようとしたものの、それだと次に買おうとしていた人が可哀そう。こういうケースがあるのかもしれませんね。

買主はどちらかと言えば利益を得る側だったので少しひっかけくさかったですね。

正解の4に関しては詐欺による取り消しができるのは相手がそれを知っていた場合に限るようです。確かに最初の買主は完全に善意(法律用語では知らなった人、意図的ではない人を指します)の第三者であり、最初の売主はどちらかと言えば多少の落ち度はあるので、守られるべきは前者ですね。

この問題は中々難しかったですね。

スポンサーリンク


代理:2018年宅建試験

Aが、所有する甲土地の売却に関する代理権をBに授与し、BがCとの間で、Aを売主、Cを買主とする甲土地の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結した場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  1. Bが売買代金を着服する意図で本件契約を締結し、Cが本件契約の締結時点でこのことを知っていた場合であっても、本件契約の効果はAに帰属する。
  2. AがBに代理権を授与するより前にBが補助開始の審判を受けていた場合、Bは有効に代理権を取得することができない。
  3. BがCの代理人にもなって本件契約を成立させた場合、Aの許諾の有無にかかわらず、本件契約は無効となる。
  4. AがBに代理権を授与した後にBが後見開始の審判を受け、その後に本件契約が締結された場合、Bによる本件契約の締結は無権代理行為となる。

自分の考察

次は代理の問題ですね。代理については解きやすいので間違えるわけにはいけませんね。

代理の時に分かりやすく読み解くポイントは対象を極端な設定すると問題が簡単になってきます。まず代理権を与えた売主ということなので、設定は余命いくばくもないよぼよぼの金持ち老人にしておきましょう。

まず1から見ていくと、着服目的の代理人ということなので悪い弁護士さんにでもしておきましょうか。そして土地を買う人も分かっていてそれを買った場合でも代理権を付与したご老人の責任なので有効ですということですね。ここでの登場人物は所有者以外悪人なので×ですね。

2のポイントは補助というキーワードですね。分かりやすく言うと痴呆などでボケが入っていたりして正確な判断能力がない状態をいいますが、段階ごとにいうと補助、補佐、後見の順番で程度が重いと判断されます。

補助なので一番判断能力はあるのですが、問題はその状態で代理権は有効かということでしょうね。代理人がちょっとおかしな人だからダメという判断なんですが、一瞬〇に思えたものの、補助人だと自由は利きそうなので×くさいですね。

こういった判断は医者の診断書が判断になるので、詳しい線引きは分かりませんが、例えばADHDの人が、年老いた親の代わりに土地の売買ができないかというと、これは認められそうですよね。後見人になると完全にボケた人だったりすることが多いのでダメなんでしょうが・・・。

3は一瞬〇に思えたんですが、Aの許諾に関わらずとあります。つまりどちらも認めているケースは大丈夫そうなので×でしょうね。ここはひっかけくさいです。

4ですがこれは老人が弁護士に代理権を与えて売買契約を進めていたら、途中でボケた感じですね。あり得るケースとしては遺産相続したかった親族が取り消しを求めたような感じでしょうか。

一見有効そうなんですが、これだといつまで経っても代理人が幅を利かせてまわりはどうしようもなくなりますよね。後見人と判断されたから回復は難しく意思確認も難しそうですし、ここは代理権が消滅しそうです。

となると4ですな

正解と解説

正解は4でした。

ピンポーン!大正解でした

ただ、難しくね?(笑)

1は代理権の職権乱用で×だそうです。当然ですね。

2ですが、解説によると代理権を受けた人が補助人であっても補助人そのものが全く不利益を得ないからだそうです。確かにこの場合に不利益を得そうなのは元々の土地所有者であり、頼んだ本人の責任なので、そういうことかもしれませんね。

ただ、ここのケースについては買主が不利益を得るケースもあり得るので、後見人・補佐人・補助人の出来ることの違いは押さえておくことはポイントになりますね。

3ですが、双方代理は基本的に無効です。これは知っていましたが、両方がOKというのにダメというのは契約をスムーズに行えません。例えば直接の土地売買ではないのですが、売買契約をした時の登記なんかは司法書士が双方の依頼を受けて仕事をしたりするので、了解があればOKなのは当然なのでしょう。

4は単純に後見人扱いとなったら消滅するみたいです。ま、当然と言えば当然ですが

この問題は2か4かの判断でしたね。

以上とりあえず二問解いてみましたが、暇な時に他の問題にも挑んでみたいと思います。

(実は二問解いただけで疲れた・・・)

関連記事