僕初めてバッテリー上りを体験する(笑)
普段このブログでは日常系のことはあまり書いていないのですが、実は、つい先日普段仕事用に使っている車のバッテリーが突然上がってしまいました。
みんなでやる仕事の場合はギリギリまで仕上がらないチキンレースの状態を楽しみ、ひとりでうけた仕事の時なら、締め切りや約束の日からが本番で、そこから自分のスイッチがやっと入るという、半ば何かのお病気じゃないかと疑ってしまうほどのギリギリジャンキーの僕なんですが、なぜか車やパソコンのことになると話は別で、少しの違和感を感じると原因を突き止めずにはいられません。
ギリギリ大好きな割には、そういった自分で防げるタイプのリスクマネージメントにはなぜか人一倍気を使ってしまうほうなので、こういった予期しないトラブルは初めての体験でした。
さてそんな自分語りはほどほどにして、バッテリーが上がるということはつまりエンジンがかからない状態なわけですが、今回はこのトラブルを機会に、あまり車について詳しくない方向けに、車のエンジンがかからない場合の対処法やトラブルに対する考え方を書いていきたいと思います。
Contents
エンジンがかからない
まず、今回の経緯を少しだけ書いてみると、事の発端は二週間前の夜8時ぐらいでした。
仕事帰りに散髪(もちろん1000円カット)に行って髪を切ってもらったあと、ソソクサと帰ろうとした帰ろうとしていました。
その日は車の変調もなかたったんですが、車に乗り込みエンジンをかけようとキーを回したところ
プツン
と何か体験したことないような小さな音がしました。
最初は”ん、何だ今の?”ぐらいにしか思わなかったんですが、エンジンのセル(スターター)が弱々しくしか回りません。
この時点ですぐに
”あ、バッテリーやべぇ”
とは思ったんですが、大体のケースではそこからエンジンに火が点火され、事なきを得るものの、今回は徐々にセルが失速していきエンジン始動失敗。
五、六回試したものの状態はドンドン悪くなるばかりで、好転する気配がありません。そこで早々にエンジンの始動を諦め、とりあえずバッテリーの不調からバッテリーの一時的な死へとステップが進んだことを悟ります。
この時点での僕の初見はあくまでバッテリーの”一時的な死”、いわゆる”バッテリー上り”を疑いました。
なぜそう思ったか、エンジンが掛からない場合のトラブルの原因を挙げながら解説したいと思います。
エンジンがかからない原因と症状&解決方法
車に乗っていると突然エンジンがかからないことはたまにあると思いますが、なぜバッテリーが原因だと思ったのか症状を書きながら少しだけ解説したいと思います。
※あくまでの僕の経験と知識に基づいているので、対処については専門家に任せて、参考程度にしてください。
ハンドルロック
まず、これは20年前に一度体験したことあるので最初に思いついたのですが、症状としては車のキー(鍵)を差してもキーそのものが回りません。
最近の車だとボタン始動式も増えているので、体験したことある方も少なくなってくるでしょうが、原因としてはエンジンを切った後にハンドル(ステアリング)を左右に動かしたためにこれが起こります。
元々このハンドルロックは盗難防止のために備わっている機能のようなのですが、意外とやる人が多いので覚えておいて損はないかと思います。
解決方法
これは意外と簡単に解決します。
キーを本来回す方向に回しながらハンドルを左右に軽く動かしてやるだけでロックが解除されます。
自分以外では二回ほど困った人に会いましたが、ビックリするほどあっさりと直るのでまるで神様のようにあがめられます(笑)。
ギアがドライブに入っている(AT車)
これはAT(オートマ:オートマチックトランスミッション)車限定なのですが、よくあるのがシフト(ギア)がパーキングに入っていないパターンです。
そもそもAT車の場合パーキング(P)かニュートラル(N)にシフトが入っていなければエンジンがかからない仕組みになっているので、多分キーを回してもウンともスンとも言わないはずです(あまりAT車に乗る機会がないので思い出しながら書いています)。
これは女性の方、もしくは車(AT車)に乗り始めたばかりの方に多いような気がしますが、オートマでドライブ(D)などに入れたままエンジンが入ったままエンジンがかかると危ないので当然ですよね。
ロー(1)やセカンド(2)に入っていてもエンジンはかからないでしょう。
解決方法
シフトレバーをPかNに入れるだけでエンジンがかかります。ただリスクを総合的に考えるとPに入れてからエンジンをかけるのが得策でしょう。
クラッチをふんでいない(MT車)
これはMT(マニュアル:マニュアルトランスミッション)車の一部のエンジン始動方法として存在しますが、キーを回す際にクラッチを踏んでいないとエンジンがかからないものがあります。
僕も一度どこかのホテルに泊まって車を預けた際に、ホテル側から”エンジンがかからないですが・・・”と相談されたことがあり、確認したらクラッチを踏んでいなかったことがあります。
これもAT車のギアがドライブに入っていない時と同様、ウンともスンとも言いませんね。
解決方法
MT車で、キーを回してもセルがまったく回らない場合、とりあえずクラッチを踏んで試してみるといいでしょう。
こういったタイプのMT車ばかりではありませんが、意外と多いと思います。
燃料切れ・ガス欠
初歩的な原因で個人的には信じられない話ですが、ガソリンが入っていないというパターンも存在します。
症状としてはキーを回したときにキュルキュルとセルが勢いよく回るもののいつまでたってもエンジンがかかりません。
ガソリンも完全密封することは不可能で気化するものなので、久しぶりに車に乗る際や、元々ガソリンが少なかった場合は、取りあえず疑ってみる必要はあります。
まぁ燃料計を見ればすぐには判断できるでしょう。
解決方法
ガソリンがないのでどうしようもありませんが、ガス欠が原因であればガソリンタンク内に微妙に燃料が残っている場合があります。
この場合は車を揺すってみるとエンジンがかかる可能性はあるでしょうが、風前の灯火であることは間違いないので、見える範囲にガソリンスタンドがある場合にのみ試したほうがいいでしょうね。道中で止まると最悪です。
知り合いの車から同意のもとガソリンを貰うというのも、最悪可能だとは思いますが、灯油なんかの吸出しに使う「石油燃焼器具用注油ポンプ」(正式名称はこういうみたいです)なんて普段車に積んでないでしょうし、厳密に言うとガソリンの取り扱いになるので、危険物取り扱いの免許が必要な気がします。
また、はたから見ているとガソリン泥棒と間違えられそうですし(笑)、手間ばかりかかりそうで現実的ではありません。
結局、時間や手間なんかを考えると素直にガソリンスタンドがJAFに電話がベストでしょう。
スパークプラグの不調
ガス欠の時と同様、セルは勢いよく回るのにエンジンがかからない場合は、こちらのほうが怪しいですね。
エンジンがかかるまでの仕組みを簡単に説明すると、キーを回すなり始動命令をした段階でバッテリーから電気供給をされセルモーターがまわり回す。それによりエンジンルーム内にあるスパークプラグが火花がバチバチバチととび、霧状になったガソリンに引火するという仕組みなのですが、当然火花が飛ばないと引火しません。
なんとなくエンジンがかかりそうでかからない場合はまずここが原因でしょう。
前兆としてはエンジンの異常燃焼(ノッキング:エンジンルームからカリカリ音がする)が頻繁に起こっていたり、アイドリングなどが不安定、車のパワーがなんか落ちたなどよくわかるサインが出ていたはずです。
解決方法
(スパーク)プラグが原因であれば、完全にプラグが死んでいることはほぼない(車検の際にまず確認する場所だし耐久性はそんなに低くない)と思うので、期待はできます。
キーを回しながらアクセルを煽ってやるとエンジンがかかる可能性はありますが、気を付けることが二点ほどあります。
まず一点目はキーを長い時間回し過ぎない点であり、始動には電気をかなり消費するのでバッテリーが上がってしまう可能性があります。
二点目はある程度間隔をおきながら試すことですね。プラグにガソリンが被って湿ってしまいますので、連続して試すのは状況を好転させません。
このあたりはバイクに乗っていた方はよくご存じでしょう。
漏電などによるヒューズ切れ
今回僕が最初に疑ったのがバッテリー上りとともに疑ったのがコレだったのですが、キーを回した時に”プツン”と言ったような気がしたので当初は”こっちかな?”と思いました。
ただ、エンジンがかからない段階で色々試してみるとキーのオートロックは微妙に反応したり、最初はセルが回ろうとしていたのでこの線は頭にはあるものの”ないかな?”と思いましたね。
元々ヒューズは過電流が流れた時に電気系統が完全に壊れないようにするための、保険みたいなものですが、この場合はヒューズを交換すれば直るものの、過電流が流れること自体が相当異常なので、また切れる可能性は大ですね。
また漏電していたら危険ですし、レッカーしてもらった自動車の整備会社さんもちゃんとここは調べてくれていました(でもしっかりと2000円取られてたw)。
解決方法
ヒューズボックスがあると思うのでここが原因の場合、交換すれば直りますが、そもそもなんでヒューズが切れたか分からないと同じ事が間違いなく起こります。
つまりこの時点で素人の自分でどうこうする段階ではないですね。
セルモーターの故障
セルモーターはそもそもエンジンをかけるためのスイッチのような部品ではありますが、キーを回した時に”キュルキュル”と言っているのがこのセルになります。
ここが壊れている・不調だと当然エンジンはかからないのですが、当然基幹部分にあたるパーツのため簡単には壊れません。
僕もこのセルが壊れていたというケースは聞いたことがないのですが、20万キロとかかなり走ってる車だとこの可能性も出てきますね。
解決方法
部品交換しかありません。
ネットで調べてみると3万~5万円ぐらいのようです。
バッテリーあがり
キーを回した時にセルが弱々しくしか回らない、もしくはまったくまわらない場合で、上のそれぞれのケースに当てはまらない場合はやはりバッテリーが原因とみて間違いないでしょう。
ただこのバッテリーあがりにもいろいろな原因があり、対処方法によっては損をする場合があるので下で別にまとめてみたいと思います。
バッテリーあがりの原因
オルタネーター(ダイナモ、発電機)の不調
まず、バッテリーあがりにも色々ありますが、そもそも原因がバッテリー本体にないケースが存在します。
車のバッテリーとは電気を貯めておいて、エンジンの始動や電子機器の電力供給に必要なパーツとなりますが、当然充電しないとドンドン貯めておいた電気がなくなります。
そこで当然車にも発電機が備え付けれているわけでそのパーツがオルタネーターとなります。場合によってはダイナモと呼んでいる人もいますが、このオルタネーターはエンジンがかかっている間は正常であれば、エンジンの回る力を使いどんどん発電してくれます。
だからライトの消し忘れなどが原因などでバッテリーが上がった場合、エンジンがかかったあと30分程度かけっぱなしにすると元通りに復活してくれるのはこのパーツのおかげです。
ただ頻繁ではないものの意外とこのオルタネーターは壊れますし、もう一台の車もオルタネーターの不調(異音)で数か月前にリビルト品に交換しました(リビルト品で3万円ぐらい)。
今回のケースも”バッテリーの寿命”の他に”オルタネーターの不調”も頭にあったんですが、前者と後者で費用が2万円近く違うので前者でよかったです。
バッテリーの劣化、単純に寿命だった
バッテリーの寿命は大体2年から3年と言われています。
高校で普通に化学を習っていたかたなら分かると思いますが、内部的には化学物質が入っているだけで電気がやり取りされており、構造は意外と簡単です。
だからバッテリーが劣化してくると内部の液体が減ったり、濁ったり、比重が変化するといった目に見える不調が現れますが(いいバッテリーだとそれが外部から分かるようになっていますね)、特に新車時に搭載されているあまり高くない車のバッテリーはショボイことが多いので5万キロ前後の走行距離でバッテリーを換えたことない場合は、気にしておいたほうがいいでしょうね。
安いのだと数千円、高くても一万円ちょいなのでバッテリーはいいやつを載せておいてもいいのかもしれません。ここをケチるメリットはないですね。
ライトの消し忘れ
よくあるバッテリーあがりの原因は、やはりライトの消し忘れやハザードの消し忘れでしょう。
またよくあるケースとして内部のルームライトを消し忘れていたというケースもあります。
僕も専門家ではないのでネットで調べた情報なのですが、ルームライトも40時間程度つけっぱなしにしておくとバッテリーが上がってしまうそうです。
単純明快なよくあるケースではありますが、あくまでバッテリー内部の電気がなくなっただけなので、これが原因だとお金はかからないんですが、今回の僕のケースはこれではありませんでした。
バッテリーあがりの解決方法
ブースターケーブル(ジャンプケーブル)を使った始動
まずバッテリーに原因がある場合、上記のいずれかが原因としてもエンジンをかけること自体は簡単です。
たまに見ることはあるとは思いますが、正常な車のバッテリーと対象となるバッテリーがあがった車を赤と黒のブースターケーブルを接続してエンジンをかける方法です。
ただ注意するのは手順です。
- まず、赤いケーブルをバッテリーが上がっている車のプラス端子に接続した後、続いて救援車のプラス端子に接続します。
- 次に黒のケーブルを救援車のマイナス端子に接続し、最後にバッテリーが上がった車のマイナス端子に接続します。
- バッテリーがあがった車のエンジンを始動します。
- 次に取り外しですが、これは接続した逆の手順で進めます。はバッテリーの上がった車のマイナス端子(黒いケーブル)を最初にはずします。
- 次に救援車のマイナス端子を外します
- そして救援車のプラス端子から赤いケーブルをはずしたあと、バッテリーが上がった車のプラス端子をはずします。
- バッテリーが上がった車はエンジンがかかったまま30分程度アイドリングさせます。これであるていど充電が行われるはずです。
順番を間違えると電気がぶつかり合い間違いなく火花が飛びますので本当に気を付けてください。また、車の他の部分には不用意にふれないほうがいいでしょう。
また最近はハイブリッドカーが増えてきましたが、ハイブリッドカーの場合極端に大きい電流の流れに耐えきれないそうなので、やらないほうがいいでしょう。
正常なバッテリーであれば12.5V〜13Vが正常な電圧のようですが、今回の僕の車の場合4Vしかありませんでした(笑)。
ただ、この方法が有効だと思えるのは単純にライトの消し忘れが原因でバッテリーがあがった場合のみです。
JAFもしくはロードサービスを呼ぶのがベスト
全くの車音痴であれば、すぐにJAFや保険会社のサービスについているロードサービスを呼ぶという方がほとんどでしょうが、僕のようにちょっとだけ、素人に毛が生えた知識の人が問題です。
今回の僕のケースでは結局セルが段々と弱々しくなってきたので、何らかの原因で電力不足に陥っていたのは分かったのですが、これが昼間、しかも近くにオートバックスでもあれば違った対応をしていた可能性があります。
結局僕は夜の8時という時間的な問題もあったので、車の保険で加入している損保ジャパンのロードサービスをしょうがなく使った(レッカー移動は無料)のですが、これが近くにオートバックスでもあれば、バッテリーを買ってきて自分を交換していたような気がします。
これの何が問題なのかと言うと、バッテリーが読みどうり寿命であればよかったのですが、もしオルタネーターの不調だと再びバッテリーは上がりますし、漏電による過電流が原因だと走行中にもっと違った故障や事故につながることも考えられます。
またバッテリーの換え損ですよね。
結局今回は加入している損保ジャパンのサービス特約により修理工場までのレッカー移動と、帰宅のためのタクシー代1500円も階級を下げることなく特約の範囲内で対応してもらえました。