エコタンクプリンターは買いか?その性能と実力を解説

従来のインクジェットプリンターの10分の1のランニングコストで話題に

”プリンターはエプソン!”

年賀状シーズンであった年末は、個性派女優の吉田羊(よしだよう)さんの上記のようなセリフが印象的だったEPSONプリンターのCMが、テレビなどでよく流れていました。

年末商戦の次は、学生や新社会人向けに新生活商戦が活性化する3月がプリンターメーカーにとって頑張り時なわけですが、再度、吉田羊さんのCMも増えてくることでしょう。

しかしながら、テレビやエアコン・冷蔵庫などに比べて、必ずしも誰にでも費用不可欠ではないのがプリンターです。

近年はペーパーレス化が進んでいることもありますが、まったくプリンターに興味がない人もいるでしょうし、わざわざお店まで見に行くほど切羽詰まっている人やマニアはほんの一握りでしょう。

それこそ必要になってこその家電ということで、”エコタンクって最近聞くような二なったけど何?”っていう人も多いのではないのでしょうか。

そこで今回は誰よりも様々なプリンターを使っている自称”プリンターマイスター”(この前は不動産売買マイスターだったw)である僕がエコタンクプリンターについて解説してみたいと思います。

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エコタンクプリンターとは

エコタンクプリンターとは2016年2月にEPSON(エプソン)から発売された、大容量タンクを搭載するインクジェットプリンターとなります。

従来の装填・換装型インクカートリッジを用いることなく、プリンターに搭載されたインクタンクに直接インクを充填するのが最大の特徴と言えます。

一般的なメリットとデメリットは以下のとおりとなります。(使って見た上での実力や性能は後述します)

メリット

  • インク代が安い・・・従来のインクジェットプリンターやレーザープリンターのランニングコストがA4 文書ベースで3円、カラーで9円程度だったのに対して、約10分の1程度までコストが下がると言われています。(コスト計算は一般的にインク代と紙代を含めた数字となります。また機種によってコストが上下します)
  • メンテナンスボックスが搭載・・・下位モデルには搭載されていませんが、中位以上のモデルにはメンテナンスボックスと呼ばれる廃インクタンクをためておく部分が存在し、それを自身で交換することが可能になっています。従来の下位モデルであればこの廃インクタンクはメーカーや量販店での対応が必要となり、一万円程度かかるため買い替えの原因でもありました。

デメリット

  • 本体が高い・・・モノクロの単機能モデルだと2万円程度で購入ができますが、従来と同レベルの機能や印刷性能をもった機種を買おうとすると、5万円から7万円します。
  • 耐久性がどの程度あるか分からない・・・エコタンクプリンターはまだ発売が開始されてから二世代程度しか経っていないため、経年劣化でどこの部分に不具合が出てくるか分かりません。プリンターは値段の割に精密機械なので専門性が高く自分で修理が難しくなります。どれぐらい持つかという部分では不透明となっています。

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エコタンクプリンターを使ってみた感想(レビュー)

下位モデルであるEW-M571T、中位モデルEW-M630T 、上位モデルEW-M770Tを使ったことがあるので、率直な感想を書いていみたいと思います。

アフィリエイト目的ではないので、メーカーに対する配慮はなし、感じたままを書いていきます。

インクがとにかく減らない

やはりプリンターの最大の問題点はインク代にあるかと思いますが、大量にインクが入っている(従来のインクカートリッジだとカラーだと10mlも入っていないものがありますが、エコタンクは10倍程度入っています)のでインクが減らないという印象を受けます。

インクも1本あたり1000円台で買えるので、このあたりに負担感がないのは魅力です。

ただ、カタログなどでは6000枚程度印刷できるとうたっていますが、個人的にはその半分も印刷できないのでは?と少し疑っています。(すでにエコタンクの交換用インクを買っている人を見ましたし、エプソンは元々クリーニングありきで設定しているという印象を受けます)

またエプソンはランニングコストをこのモデルで強調していますが、通常のインクジェットプリンターはキャノンやブラザーに比べて圧倒的に高い(インクがガンガン減る)ので、このあたりはしたたかだなと感じますね(笑)。

中・下位モデルは遅い、使いにくい、粗い

一番売れていると思われる中位モデル(EW-M630T)と下位モデル(EW-M571T)ですが、実際に印刷してみるとかなり印刷が遅いのが目につきます。

カタログ値でもL版写真が70秒台と書いているように、この数字は公式スペックとしてもかなりの遅さになります。

この数字はEPSONの流通している低価格モデルPX-049A並みのスピードですし、キャノンの低価格モデルでも50秒台なので、いかに遅いかが分かるかと思います。

またインク構成がエプソンお得意の染料6色(従来の主力モデル)や顔料4色(PX-049Aなど)とは違い顔料一色(黒)+染料三色(イエロー、シアン、マゼンダ)となっているため、汎用的な使い方には適しているものの、大量印刷には少し遅すぎる点や、写真印刷には色が若干足りないため安っぽくなり(パッと見て分かるレベルです)、少し中途半端なモデルという印象があります。

操作パネルも中位モデルが2.4型と下位モデルが1.44型でかなり小さく、何のためにあるかは少し疑問です。

本体は三万円から四万円前後ですが、スペックは一万円を切ったような感じなのでインクを安く買えただけという印象があります。

なおこの下位モデル(EW-M571T)だとメンテナンスボックスはついておらず給紙も背面のみとなります(中位モデルは前面給紙でメンテナンスボックス搭載)。

下位モデルと中位モデルの大きな差がメンテナンスボックスや給紙方法のみになるので、少しでも安い下位モデルを選びたいところですが、正直なところエプソンのプリンターはしばらく使わないとインクが出なくなることが多いのでクリーニングありきで考える必要があります。

廃インクタンクはクリーニングで使ったインクがいくところなので、そう考えると大量のインクを搭載しているのにそれを自分で交換できないとあっという間に交換しなければいけなくなります。

費用が一万円ぐらいかかるので、ここをケチると結局費用としてはマイナスになってしまいますので、できれば中位モデルにしておいたほうがいいような気がします。

EW-M770Tは色々な意味で満足できる良プリンター

中・下位モデルは中途半端すぎるモデルなのでいきなりディスってしまいましたが(笑)、A4の上位モデルEW-M770Tはおススメできます。


エプソン プリンター A4 インクジェット 複合機 エコタンク搭載 EW-M770TE ブラック (無償保証期間3年/ドキュメントパック非同梱)

率直に言って、買うならこのモデルしかない!という感じなんですが、中・下位モデルとの違いは顔料一色(黒)+染料四色(黒、イエロー、シアン、マゼンダ)でキャノンの五色モデルと同じようなインク構成になっている点です。

同じ写真をエプソンのフラッグシップモデルであるEP-881(染料六色)と比べてみたことがありますが、これらに対しても遜色がなく、写真印刷の性能には十分満足できるレベルにありました。

EP-881の弱点である文字印刷も顔料インクを搭載していることによりなくなっており、バランス型(文字印刷と写真印刷両方に対応)のプリンターとしては最高のモデルだと思います。

印刷スピードも20秒台で不満にならないレベルであり、色々な用途でプリンターを頻繁に使う人にはピッタリのモデルだと思います。

ぶっちゃけて言うとエプソンというよりもキャノンの8000シリーズ(TS8230など)の上位版という印象です。

まぁ、問題は本体が5万円以上することですね。

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まとめ&懸念事項

毎日使う人でなければ損する可能性

最後に僕が気になった点、特に心配な点を書いていきたいと思いますが、正直なところ下位モデルだと中途半端すぎますし、スペックが低すぎます。

確かにインク代が安いのは魅力なんですが、先に本体といっしょにインクをたくさん買うというイメージなので、使えば使うと特なんですが、これは本体が壊れずに長持ちした場合ですよね。

上位モデルでも言えることなんですが、おそらくたまに使う程度だと従来のモデルでインクを買ってもそんなに総支払額は変わらなくなってしまいます。

スペック上は上位モデルと言えども少しづつ従来のプリンターより性能が落ちるので、それだったらわざわざエコタンクに行く必要もありません。

顔料インクと染料インクが併用されているのは魅力的ではあるものの、それだったらキャノンの中位モデルを一万円台で購入したほうが、リスク面(故障)を考えるとお得になる場合を感じてしまいます。

用紙送りの問題は解決しているのか?

エプソンのプリンターの故障パターンで一番多いのがインク詰まりなんですが、その次に多いのが用紙送りです。

キャノンなんかは電気系統のトラブルが二番目(一番はやはりインク詰まり)に多い印象があるのですが、どうしてもエプソンは使っていると用紙を吸わなくなったり二枚いっぺんに印刷するというトラブルをよく聞きますので、このあたりの問題が解決してないと、メンテナンスボックスがあっても余計な費用がかかってしまいます。

ビジネスインクジェットプリンターなら耐久何万枚とかうたっていますが、エコタンクはこういった表記がないため、はたしてこれらを含めた消耗部品がどこまで持つかは謎の部分が多く存在します。

インク代はプリンターにとって最大の問題点ではありますが、このモデルを買うかどうか自分の使用方法や使用頻度を十分考慮してからでも遅くはないでしょう。

写真を全く刷らず、あまり使わないのであればブラザーの下位モデル、年賀状とたまに写真を刷るようであればキャノンの中位モデルあたりで十分だと思います。

お金に余裕のある人は上で進めたEW-M770Tがやっぱりおススメですね。


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