掘り出し物だった アニメ「昭和元禄落語心中」を振り返る(レビュー)

昭和元禄落語心中

全く期待していなかったアニメだが二期とも完走

最初に断っておきますと、僕はアニメに関してはそれほどこだわりがないスタンスなので、声優の誰々がこのアニメが出てるから見ないと!とか、作画している会社が〇〇だから絶対スゴイといか、こういったのは全く分かりません。それこそ声優なんて水樹奈々林原めぐみぐらいしか知りません。

かと言って、あまり話をしたことない人にお近づきになるために世間話をしたりする場合、好きな音楽なんかを聞いて共通の話題を見つけたリする時に声優の名前を出されたりしても、それほど引いたりはしないので、通称アニ豚とか呼ばれる人達に偏見はないです。(心の中ではそれはあんまり堂々と言わないほうがモテると思うよとは思います)

まぁ、その分ですね、内容に関しても割とマニアの人たちに比べてニュートラルに見れているほうだとは思うんですよ。この前取り上げたように未だに戦隊ものとかも始まればとりあえず中身のチェックはしてますし、それこそ対象年齢3歳のおもちゃなんかもマジマジと手に取って、これは30年若ければアリだなとか勝手に分析したりしてますしね(笑)

そんな僕がですね、この前最終回を迎えた今クール一番面白かったと思える「昭和元禄落語心中」について振り返ってみたいと思います。(画像引用:アニメ「昭和元禄落語心中」公式サイトより)


「昭和元禄落語心中」とは

この「昭和元禄落語心中」というアニメは実はしばらく前にも第一期が放送されており、その続編として今クールが放映され計24話で完結したアニメです。僕の場合はBS-TBSの土曜深夜枠でやっているアニメ枠で毎週録画していて知らないうちに撮れてた関係で見ていました。(ただ、このアニメは全くの予備知識なしで見始めまして、ついに最後まで全部見ました)

実はこのアニメ、原作は雲田はるこさんが講談社の「ITAN」で連載していた同名マンガが原作となります。アニメ放映時点ではさすがの僕も知りませんでした。

あらすじ

ネタバレしないように僕の言葉で書きますと、基本アニメは原作に忠実に再現されており、その構成も同じようになっています。

タイトルどおり落語を題材としたお話なのですが、前半は太平洋戦争戦時中から戦後復興期までの八雲と助六の話を描いた青年期「八雲と助六」の前編と、それから二十年近くがたち八雲に弟子入りを願ってきた与太郎を中心に描かれる「助六再び」の後編で構成されており、劇中では実際にかなりの尺をとって落語をやるなど、あらすじだけ見るとかなり取っつきにくい内容となっています。

爆発的に面白いわけではないが、一旦見始めると止まらなくなる不思議な大人のアニメ

このアニメですね、先ほども書きましたが、全く知識なく見始めたので、始まった当初は本当にえ!落語?ハズレだなという印象だったんですよ。まぁ何でも体験してみてから判断するたちなので、とりあえず録画していたやつを見たんですが、最初はフーンという感じで可もなく不可もなくという感じだったでしょうか。

そして第二話、第三話と進んでいくのですが、そこでもフーンといった感じ(笑)。まぁ第一期の終了まで劇的に何かが起こるわけではないので、特別イメージが変わる要素はないんですけどね。

でもね、何となく引き込まれてしまう不思議なアニメなんです。普段落語なんかも当然みませんし、話も知りません。ただ劇中で挿入される八雲や助六の演じる落語が違和感なく入ってくるんですよね。このあたりは落語がBGMのようなポジションになっており、原作のストーリー構成も抜群にうまかったのでしょうね。二話、三話と見ていくうちに気づいたら一期完走。

実はですね、アニメ二期の途中から奥さんがGEOでこのマンガの原作を見つけて先にマンガのほうを全部読んでしまうことになったのですが、このアニメ本当に原作に忠実にやってましたよね。

二次元で表現できない部分をアニメで音などを追加することにより素晴らしい出来栄えになっていたと思います。ただこれが逆に先にマンガのほうを読んでいたら、きっとアニメのほうは見なかったんじゃないかと思います。漫画単体だと、うちの奥さんは好きそうなんですが、個人的にはフツー・・・って感じでスルーしてたこと間違いなしでした。

やっぱりそう考えると声優さんの力が強かったんだろうし主題歌の林原めぐみとかもはまってたんでしょうね。一期後半の衝撃的な展開見ちゃうともう止まりませんよ。そして二期になり実質的に主人公が変わるのもよかった。こうやって時間がどんどん進んでいくのもテンポがよくてよかったです。

以上ざっとした感想なんですが、こういった漫画原作のアニメ化やドラマ化の成功例として最近では「重版出来(じゅうはんしゅったい)」がありましたが、僕としてはこれに次ぐすごくいい出来栄えだったと思います。



結果的にあまり褒めてはいないのですが、もし原作を見てちょっとハズレかなと思った方はですね、ホントアニメで見直すと印象が全く変わると思います。

これこそアニメ化の醍醐味なのでしょうが、こういった原作を完全に生かししつつ、結果的に作品を立体化させることに成功した制作陣にはスゴイという表現しか見当たりません。

テラフォーマーズとか進撃の巨人とかどうしてああなってしまうんでしょうね・・・。ただこのアニメ、ネタとしては実写化も可能なのですが、中途半端な実写化はやめてほしいと思いますね。

でも、安易なテレビ業界はきっとやるような気がするんだよな。