「セーラーエース」打ち切りで週刊ヤングマガジンもいよいよ終了

セーラーエース
マンガ家のしげの秀一と言えば、「頭文字D(イニシャル・ディー)」や「バリバリ伝説」などのモータースポーツを題材にしたマンガでメガヒットを飛ばした、講談社が誇るトップクラスのマンガ家ですが、今週の週刊ヤングマガジン(2017年4月3日発売号)において、多数の読者を驚かす展開にマンガ業界をはじめTwitterなどのネットメディアでも大騒ぎとなりました。(画像引用:講談社「週刊ヤングマガジン」公式サイトより)

前触れなく突然の連載終了&次回作の発表

しげの秀一(敬称略)は週刊ヤングマガジンで「頭文字D」(全48巻)の連載を2013年に終了した後、マンガ家と謎の女性とのほのかな恋愛模様を描いた「高嶺の花」(2巻で終了)の連載を挟み、2015年より女子野球という珍しいテーマを描いた「セーラーエース」という作品を今週号まで連載していました。

今回話題となったのはその連載の終了の仕方です。

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セーラーエースとは

この「セーラーエース」という作品、今週の段階で5巻まで単行本が発売されていたのですが、今週までのストーリー展開を簡単に説明させてもらうと、主人公はモデル級のルックスでありながら女子野球チームのエースであり、その外見とは裏腹に天然キャラでいわゆる陰キャラな同性への面倒見もよく、実力・性格の両方でチームメイトに一目置かれており愛されています。

チームはその主人公を中心としたチーム力と監督の手腕(この人のキャラクターもいい)などもあり県大会(だったかな?)を勝ち進み、中ボス的雰囲気のあるインターナショナルスクールのチームと対戦を行うことになるのですが、試合はまだ序盤、得体のしれないクリーンナップの打者と一巡目の対戦を迎えるのですが、精神的な駆け引きの末、結局最後は見事ストレートで三振を奪い圧巻の投球で、さあこれから攻撃だ!という展開で今週のお話は終了します。

そして終わりは突然やってくる

問題は枠外の編集部のコメント。

今週で最終回です。いままでご愛読ありがとうございました。

そして次ページにはカラーページで、いよいよ待望のしげの秀一の車マンガが近日公開という告知。

(゚Д゚) ファ?

(゚Д゚) ファ?

(゚Д゚) ファーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?

僕、しばらく固まりましたね(笑)。

編集部のコメントを三回ぐらい読み返しましたが、何回見ても連載終了。続きはなし。

著作権の関係上このブログで紙面は載せませんが、かなりというか完全にストーリー途中のぶつ切り連載終了でした。しかも事前に一切の告知があるわけではなく、ストーリー展開もよくあるような無理やりまとめにかかっている展開ではなかったので、かなり驚かされました。

しげの秀一作品の傾向と言えば、すべての作品に言えることですが物語のつかみはかなり上手いものの途中からストーリーが中だるみしてきて、最後はなんだか中途半端な展開で終わる。これがよくあるパターンではありましたし、彼の作品だけでなく週刊ヤングマガジンはたまにこの無理やりともいえる方法を取りますが、今回の終わり方は作者が突然死亡したか逮捕されて連載が物理的に不能になったのような終わり方であり、かなり不自然でした。

原因が語られることはまずないでしょうが、作者と編集部の間で何かがあったのは間違いないでしょう。これが作者側からの提案だったなら幻滅しますし、編集部側の意向であるにしろないにしろヤングマガジンという雑誌は読者を舐めているとしか思えません。

週刊ヤングマガジンも「ザ・ファブル」しか読むものがなくなる

この「セーラーエース」という作品なんですが、ネット上の声を見てみると終わってよかったというような声をチラホラ見るのですが、実は個人的には好きな作品でした。

こう何というのか、めちゃくちゃ面白くて次の話が気になるというタイプというマンガではないのですが、さすが大ヒットマンガが書いているせいかキャラクター設定が巧みで、画力も安定しているしセリフも少ない、尚且つ中々野球のことが分かっている内容だったので、かなり読みやすいマンガだったと思います。

人には積極的には薦めないけど、このマンガ面白い?と聞かれたら、”まぁまぁ読める。ハズレではない”ぐらいの感じで返答する感じでしょうか。ま、個人的には毎週ハズレのないマンガで安心して読むことはできましたね。。

それが突然の終了。おいおいヤンマガまたやらかしやがったなというのが、今回の第一印象でした。しかも他作品(特に終盤の「頭文字D」は酷かったですが・・・)に比べても別にストーリーが中だるみしている状況でもなかったし、どちらかといえば盛り上がってきたところでのブツ切り。ただただ、今回は呆れてものが言えません。

それは、以前の記事では週刊少年ジャンプがオワコンと書きましたが、実はこの週刊ヤングマガジンに関しても最近ツマンナイなと感じてたんですが、今回の件でいよいよ読むものが限られてくることになったからです。

現況、個人的には現在のヤンマガの中でおもしろいなと感じていたのは「ザ・ファブル」のみで、それに続く形で「セーラーエース」や「やきゅがみ」というのが僕の位置づけです。そして、気が向いたら読んで、コミックでまとめて読めばいいかぐらいに感じていたのが「センゴク」や「彼岸島」、「カイジ」あたりなのですが、これらの作品は特別面白いとは感じているわけではないので、結局最初の二つ、三つぐらいがこの雑誌に対する僕の生命線だったわけなんですが、この一角がなくなってしまったわけです。

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単体の作品としてはクソマンガは少ないが雑誌としてはどうなの?

ヤングマガジンの作品に関しては改めてコミックスで読み直すと面白さを再発見する作品が比較的多い(これは講談社や青年誌の作品には多いと思います)のですが、どちらかといえばタッチが独特の絵柄が多く、絵柄だけ見れば少し雑に感じる雑誌なので、全体的にとっつきにくい雑誌ではないかと思います。

この中で比較的テンポもよくライトに読めた「セーラーエース」を終了させてしまったことは、すくなくとも編集部の戦略的な都合はあったでしょうが、今後この決断がこの雑誌にどういった影響を与えるか注目したいと思います。

とりあえず、僕の月曜日のテンション(色々な雑誌が出るのでウキウキ)は間違いなく年々低下しています。自分的に年を取ったとは思わないけど、本当に隆盛をほこった月曜日の雑誌のレベルが落ちてきている気がします。

週刊少年ジャンプは「ONE PIECE」、週刊ヤングマガジンは「ザ・ファブル」、週刊少年ビッグコミックスピリッツは「アフロ田中」、特に続きが気になるマンガがこれぐらいしかないんですよね。