「ハロー張りネズミ」(TBS金10ドラマ)の感想

ハロー張りネズミ

このブログではマンガのネタを取り上げることも多く、今回のドラマの原作である「ハロー張りネズミ」の作者の弘兼憲史先生の作品と言えば、「加治隆介の議」や「会長島耕作」に関する記事を以前紹介させてもらいました。

「会長島耕作」のほうはとっとと終われ!というとんでもない記事(汗)ですが、基本的に僕は弘兼マンガの大ファンです。

そんな弘兼先生が初期に連載していたのが「人間交差点」(掲載誌:ビッグコミックオリジナル、連載期間:1980年~1990年)であったりこの「ハロー張りネズミ」(掲載誌:ヤングマガジン、連載期間:1980年~1989年)なわけですが、今回はドラマの感想は弘兼マンガのファンの目線からも書いていきたいと思います。(画像引用:TBS「ハロー張りネズミ」公式サイトより)

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ドラマ「ハロー張りネズミ」とは

週刊ヤングマガジンにて1980年から1989年まで連載された弘兼憲史(ひろかねけんし)作の同名マンガ「ハロー張ネズミ」が原作となるドラマであり、2017年7月14日からスタートしました。TBSにて毎週金曜日22時から放送されています。

あらすじ

東京板橋区下赤塚にある「あかつか探偵事務所」に所属する通称”ハリネズミ”こと七瀬五郎(瑛太)と”グレさん”こと小暮久作(森田剛)達によって、通常の探偵事務所では扱わないような数々の奇妙な依頼を解決して行く中で描かれる、ドタバタ人間ドラマとなります。

おもなキャスト

七瀬五郎:瑛太
小暮久作:森田剛
四俵蘭子:深田恭子
風かほる:山口智子

ドラマとマンガを比べてみると

ここからが感想となります。

正直なところ連載終了から20年近く経っているので僕もうろ覚え(もちろん全巻読破済みで3周ぐらいは楽にしていると思います)となりますが、登場人物はほぼ同じでストーリーも恐らく原作にあるものを使っているはずなんですが、全く別物という印象を受けました。

まず主人公となる”ハリネズミ”こと瑛太演じる七瀬六郎なんですが、原作は抜けたところはあるものの、もうちょっと純粋なタイプ青年だったような気がしますが、今回のハリネズミはどうもいつもの瑛太そのまんまでしたね。

決して嫌いな俳優さんではないんですが、キムタク(木村拓哉)と同じくどんなドラマにでてもやっぱり瑛太になってしまいますね。

軽い嘘とそれを現実にしてしまうような運動神経と意外性、熱血なところが主人公らしくてよかったんですが、今回は相棒の”グレさん”が年の近いような設定になっているので、かつての探偵ドラマの「傷だらけの天使たち」ぽさを若干意識した脚本と演出になっているんでしょうか、マンガのほうの事件が解決した後のサラッとした後味が少しだけビターな感じになっている印象を受けました。

”グレさん”はマンガ版では、どこかとぼけたオッサンながら、ここぞという時に勝負師としての勘を発揮したり、身の危険が及んだ時も修羅場を乗り切る胆力のある人だったので、今回は完全にガラの悪いおっさんになっていて別物ですね。

だからメインキャスト二人がどうしても似たようなタイプになってしまっているので、主人公を引き立たせるためにももう少しマンガによせて差別化を図ったほうがよかったような気がしますね。

スペシャルドラマでシリーズ化したほうがよかったのでは?

この「ハロー張りネズミ」なんですが、他の「人間交差点」や「黄昏流星群」などのオムニバス系の弘兼作品とは違って多少ストーリーの連続性はありますが、連続性という点では「島耕作」シリーズほどの大きな流れはありません。

そのため依頼ごとにほぼ話がリセットされていき、時間経過もほぼありませんでした。

となると主人公や使い捨てになる依頼主などの登場人物には感情移入がしにくくなってくるわけですが、実際このマンガの面白さは”ハリネズミ”やたまに”グレさん”が意外な才能を発揮するのが痛快だったわけです。

「島耕作」シリーズの面白さはその出世と人間臭さに同調するのが最大の見どころだったわけですが、そういった部分は「ハロー張りネズミ」にはなく、どちらかといえばちょっと笑いのある「黄昏流星群」といった感じなんです。

つまりは「島耕作」こそが連続ドラマにすべきだったとは思うんですが、登場人物やストーリーもほぼ同じにしたものの主要人物二人のキャラクターを改悪してしまっているため、肝であった痛快さが失われてしまいました。

僕はストーリーだけトレースした全くの別物という印象を受けましたが、毎週毎週お涙頂戴のオチをつけながら進めるにしても、はたして全体の山場をどうもってくるのか疑問が残ります。

連続ドラマというものは大枠のストーリーのに波の中に小さな波を繰り返すのが、視聴者を楽しませるポイントだとは思いますが、今回のドラマの出来上がりだと一週飛ばしても”ま、いっか!”となる方も多いと思います。

そうやってどんどんフェイドアウトしていく視聴者も多いとは思いますが、僕もそのうち気付いたらリタイアしてそうですね。

ほんとこういうドラマはたまにやるのがいいはずの内容だと思うんです。