「セシルのもくろみ」(フジテレビ木10ドラマ)の感想

フジテレビ木10ドラマ「セシルのもくろみ」

 真木よう子2年ぶりの連ドラ主演作品

2017年夏クールのドラマが続々とスタートしていますが、先日(2017年7月13日)フジテレビの木曜日10時からは真木よう子主演の「セシルのもくろみ」がスタートとしました。

真木よう子と言えば2015年の同枠での「問題のあるレストラン」で主演をつとめましたが、彼女にとってはそれ以来の連続ドラマの主演となります。

ドラマの「SP」や「龍馬伝」や「MOZU」、映画では「ゆれる」などで存在感のある演技を見せており、僕の中では今回共演する吉瀬美智子とならんでかなり好みの女優さんなんですが、果たしてどういったドラマに仕上がっているのでしょうか。(画像引用:フジテレビ「セシルのもくろみ」公式サイトより)

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「セシルのもくろみ」とは

2008年から2010年にわたって女性誌に連載された、小説家唯川恵さんの同名小説が原作となります。

あらすじ

真木よう子演じる、ダンナあり中学生の息子あり団地住まいの”体育会系主婦”の主人公宮地奈央が、ある日女性人気ファッション誌「ヴァニティ」の読者モデルにスカウトされますが、最初は自分とは全く別の人種の世界の話だと断ります。

しかし基本的に単純で男勝りな性格もあってか、モデルになって活躍すると私立中学に通う息子の学費の生活の足しになるという、フリーのファッションライター沖田江里(伊藤歩)の囁きに乗せられる形で挑戦しますが、最初に撮影された写真は十数人いる読者モデルで1人だけ掲載されません。

そこで持ち前の勝負魂に火がついた主人公は自分をスカウトした沖田とともにチーム”ミヤジ”を結成して、読者モデルとして煌びやかな女性ファッションモデル界に飛び込んでいくというお話です。

キャスティングは悪くないが目玉がない

ここからが感想になりますが、すでに初回の視聴率が判明しており5.1%という驚愕の低視聴率だったことが分かりました。いきなりですがこの数字は厳しいですね。

ただですね、やはり初回だったということを考えるとドラマそのものよりも、キャスティングやストーリーが視聴者の興味にひかからなかったというのは間違いないでしょう。

正直ですね、見栄えという点では吉瀬美智子や長谷川京子をはじめ板谷由夏などかなりキレイ目の女性陣を揃えたという点で見た目の華やかさは十分だと思いますし、主演の真木よう子も実力派で美人、そして存在感のある女優さんです。

最初キャストだけ聞いたときはお!とはなりましたが、何と言うか華やかだけど華がないような印象を受けますよね。

こう言っては失礼かもしれませんがキレイどころとはいえ、アラフォーの女性陣を並べても同世代の女性視聴者以外誰が見る?というようなキャスティングに思えますし、ストーリーの舞台も女性ファッション業界で、かなり男性の視聴者の興味は引きづらいですよね。

このあたりは人気シリーズ「コードブルー」に新垣結衣というかなり旬な華がある点とは大きな違いだと思います。

そういった点では、フジテレビが本来得意なはずのキャスティングありきで誰か旬な人間を入れてもよかったのではないでしょうか。

雑な脚本と演出

これは色々な方が各所で指摘しているところですが、真木よう子が痩せすぎていますよね。

僕も見てて同じように思いましたが、明らかに痩せすぎな主人公に対して「炭水化物とスイーツ禁止令」のセリフの連呼に、ナンダコレ?と思った視聴者がほとんどでしょう。

視聴者がほぼ全員感じたツッコミどころに対して作り手が誰も指摘しなかったのはおかしな話です。

また、最初から気にはなっていましたが、主人公の性格の描写やなぜ編集長やスタッフが彼女に目をつけたのか、このあたりの動機づけがかなり弱いような印象を受けました。

華やかな女性ファッション誌の世界に明らかな異物が飛び込んでくるのに、なぜ彼女出なければいけないのか、またなぜカメラマンやメイク、編集長などは彼女を支持するのか、このあたりの話がスッポリと抜け落ちているので、主人公の何も考えていない部分だけが目立ちましたね。

折角の連ドラで時間拡大スペシャルなのに、序盤でそれっぽいインタビューシーンいれるぐらいなら、とっと話を始めたらよかったのにと感じましたね。

結局のところ主人公に視聴者が惹かれないんですよね。

「プラダを着た悪魔」の劣化版?

あと僕が感じた点としては、このドラマは映画「プラダを着た悪魔」にかなり寄せている印象を受けましたし、オマージュなのでしょう。

主人公が編集長の秘書と、読者モデルという違いはありますが、同じ人気女性ファッション誌を舞台に話が進むことや、主人公が元々この業界に疎いこと、ゲイだかバイだかよく分からない癖のある同僚の協力を得て、成長していく姿を描く(話だと推測される)点など、どこにこの話の面白さを狙ってきているかは完全に同じものでしょう。

そう考えるとすでにこのドラマのラストは見えてしまっているわけですが、トップモデルになれるのに最後は私は主婦だから自分の幸せを優先して家庭に戻るというオチはおそらく確実でしょう。

まぁ、こういったエッセンスをドラマに取り入れることは個人的には決して悪いことだとは思わないんですが、残念ならながらすべてにおいてスケールダウンしているので、見ていて痛々しさばかりを感じました。

もちろん「プラダを着た悪魔」は主人公アン・ハサウェイの圧倒的可愛さと無垢さが光っており、編集長メリル・ストリープの鋭い眼光など演技力があってのものですが、このドラマの場合は主人公は無垢なのではなく何も考えていないと感じさせられたり、人気女性ファッション誌と謳いながらどこにも煌びやかさ感じさせるような業界であるような雰囲気がなかったり、安っぽさばかりが目立ってしまいました。

このあたりはカメラワークなのでしょうか演出なのでしょうか、最初のインタビューの演出がそれっぽかっただけに逆に尻すぼみに感じましたね。

以上雰囲気はお洒落っぽく作ろうとしている点は悪くないんですが、もうちょっと登場人物を深く掘り下げて描くなど、時間とお金かける部分替えたほうがいいと感じさせるドラマでした。

女性のドラマでありながらリリーフランキー、徳井、金子ノブアキはいい味出していたので、あとは女性陣をいかに輝かせるかでしょう。ただこの肝心な部分でこのドラマはつまづいてしまっているような気がします。